エル・オール

プロローグ・平和

　平和と言えば平和だ。

　小鳥がさえずり。先生の授業はお経みたいで眠くなる。周りを見渡すと何人もの生徒が机にうつ伏せになりながらも寝ている。

　そう思いながら俺、葉月（はづき）　祐介（ゆうすけ）は窓から空の上空を眺めていた。

　一度彼女なんか出来た事はなく。クラスは普通に喋れる程度のカースト上位や最下位ではない普通の高校生だ。

「平和だな……」

　何度も言うが平和だ。それが1番良いと言うことは誰もが知っていることだ。

　けどこの平和がなくなる数時間後に事件に巻き込まれるっと言うのも祐介はまだ知らない。