第5話 はぐれた三人と再会できるのか

「………」

 走ってきたもののどこに行けばいいのか分からない。

 とりあえず俺は調べていない部屋を調べて行った。

「おーい樹季いるかー?」

 俺はそんな事言いながら部屋を調べて行った。

 特に目ぼしいものは無かった。

 プリントとか掲示物とかしかなかった。

 ここの二階の部屋はほとんどが物置や空き部屋になっていた。

 そして最後の部屋を調べようと思いドアに手をかけドアを開けた。

 そして数歩歩くと、

 ガタッ………!

 何かが動く音がした。

 俺はどこが動いたのかと思いまた数歩歩いた。

 ガタッ………!

 また聞こえた。

 今度ははっきりと。つまりこの近くにいるはずだと俺は思った。

 俺は隠れられる全ての扉を調べていった。

 調べていって最後の戸棚に手をかけた。

 そしてその扉を開けようとした。

 すると、

「おらぁぁぁぁぁ!」

「うお!?」

 その飛び出してきた人は刃物を持っていた。

 俺はその人を見た。

「危ねぇじゃねぇかぁぁぁ!」

 俺は少し叫んだ。

 その人物と言うのは樹季だった。

「ゆ、祐だったか………ご、ごめん、霊だと思ったから……..」

 樹季は弁解した。

「ていうか、刃物で攻撃しても霊だからすり抜けんだろ」

「いやいや、霊と言っても違うんだ………すり抜けない霊もいるんだよ」

「そうかい。というかお前逃げ出してからここにずっといたのか?」

 俺は疑問を樹季に言う。

「いや一応体育館には行ったんだ………そしたら、でっかい刃物持った霊がいてな、それでここまで逃げてきたんだよ」

「へぇ………」

 ホラーが大好きな壱季でも、さすがにそういうのは無理なのか。と俺は思った。

「それとなんで鈴がいないんだよ?」

「あーそれな………調理室に行ったら霊に遭遇してな、それで鈴はどっか行ったんだ」

「そうか………それで次どこ行く?」

「二階は調べ終わったし三階だな………三階に鈴がいなかったら、二階から下がって行って調べるってのは?」

「あー、いいかもな」

「それじゃあ行くぞ」

「はいよ」

 次は俺が先頭になり後ろから樹季がついてくることになった。

 とりあえず俺たちは階段の所まで来た。

「なあ樹季………刃物いつ使うだよ?」

「あ?危なくなったとき」

「それ俺」

「あー………」

 そんな会話を交えつつも階段を上って行った。

 階段には一階ほどではないがやっぱり血が付いていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

興味本位で小学校に入った結果予想外の出来ごとだった らかん @dipper36

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ