始秋
満ち足りた樹木の大きさは測りきれない。その葉が覆いつくした地面の影が、草花を薄っすらと連れて行く秋の様子。そうした日々の代わり映えは、どうしても池の底へと泳いでしまうコイに似ている。澱んだ池の藻にからめとられる。湿る土から霜が立つ。近い世界に伸びたままのパイプは、静かに冷たくなっていた。葉が落ちる。コイが潜る。
散想 フラワー @garo5
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