第9話自分の成長の仕方に戸惑う2

「ったく、めんどくせえことしやがって」


がしがしと頭をかきながら魔力を強めていくルファに内心笑みを浮かべる。だってさ、寂しいじゃん。ずっと一人ぼっちなんてさ。

隠されたこの城は何年、何十年、何百年と城主ルファを隠してきた。それを望んでずっとここにいる気だったんだろうけどさ、そうはいかない。ルファは一人なんて似合わない。誰よりも綺麗なその心は一人でいるために閉ざされてたらさもったいないじゃん。


女性とも男性ともとれるそのきれいすぎる容姿は多くのものを魅了してやまない。

ルファが望むならなんだってやってやるつもりだったけどさ、ルファの他に大切なものが僕にもできちゃったからね。仕方ないよね~


グワンと周りの景色がゆがんだすぐあと僕らはダークの森の中にいた。


「起きないねっぇサーゼ君。」


ルファの腕の中ですやすや眠っているサーゼ君は年相応に見える。

サーゼ君の肩まで伸びた柔らかな髪はルファによってかけられてる守護の結界の力をうけてキラキラと輝いている。

ルファと同じ黒髪なのにルファと違った輝きを持っている。ルファの漆黒の色に対しサーゼ君は深い深い青だ。光を浴びれば気づく青にルファにとってサーゼ君がルファを包み込む空になればいいと思ったりもする。


「まぁしばらくは起きないだろうねぇ~」


初めての魔法を使ったんだ。体がそれに合わせて変異していくだろう

変な風にならなければいいけど

それよりもまずは、住む場所の確保しないとなぁ

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