第19話

リュックを掴み、薄暗い廊下を行くと、待ちに待っていた三人がちょうど向こうに見えた。その呑気さに、何処となく苛立って俺は早歩きでそこに向かった。


揃ったメンバーは、どいつもこいつも’ガキ’ばっかりで、後先考えない奴らばっかり。でも、昔から気心の知れた奴らで、別段居心地が悪いとかじゃないから、強くは言うことができない。けどようやく揃ったと思ったら、その一人が突拍子のない馬鹿げた話をしだすから教室にすぐ戻りたくなった。絶対に俺はこの雨が収まってから帰りたいという主張を持っていたのだが、こいつらががそれにおとなしく賛同するとも思えなかった。

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出逢い Yuma. @meemo

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