柊さん、こんにちは。
これはありありだと思って、笑って読んでいました。
今は結婚とかではなくても、付き合いでも、同棲でも、若い子が「彼はパーフェクト、私たちは永遠にラブラブ。浮気をする女性の気持ちが分からないわ」と言ったりします。それが、数ヵ月後には別の男子と付き合っていたりして。
ドクターは結婚したばかりの若い女性に、浮気をした女性に起きたこわい話をします。すると、女性がどうしてそんな関係のない話をするんですか、と。
ドクターはきっとこの若い女性の浮気な素質を見抜いて、忠告のためにそういう話をしてあげたのではないでしょうか。ははは。
女性は全然気がついていませんが、数ヵ月後、数年後にわかる時がくるかも。
「伴奏者」の第二話、スムーズに、静かに進んでいますね。今日は先生と友人の登場でした。
私は前に「Madame Sousatzka」という映画を観たことがあります。舞台はロンドンで、ピアニストをめざすインド人の少年と、年老いた女性のピアノ教師の物語。少年は母子家庭で貧しく、母親は早くピアニストになって、稼いでほしいと願っています。映画に友情はないですが、初恋はありです。
とても好きな映画でしたが、今朝まで忘れていました。
明日は三話目、ますます楽しみです。
作者からの返信
九月さん、こちらにもコメントありがとうございます。
こういう男女のゴタゴタはいかにもフランスの小説って感じがしますね。それも泥臭くなくて、あっけらかんとしたコメディで。不謹慎と言われそうですが、こういう体質は彼らのDNAに入ってるんじゃないかと思います(笑)
いやいや連れて来られた先で大活躍するドクターが可笑しいですが、一部始終ををずっとシニカルな目線で追っているのが好きです。
映画のお話ですが、ロンドンが舞台だとインド人の少年になるんですね。なるほど。でも社会派映画とかじゃなく、先生と少年、お母さんとの関係が繊細に描いてあるんじゃないかと想像します。自分もそういうのが書きたいです。
こんにちは。
西洋の物語にはわりと不倫が頻繁に出てきてときには美談風になったり、不倫に罪悪感が薄すぎるんじゃないの??と思ったりしますね。
政略結婚のために愛を知らずに夫婦になる人が多かったためなのか、単純にそういう文化なのか。。あるいは、それは人間普遍の性質で、日本人は強引に蓋をしているだけなのか。。
この若妻にはどんな未来が待っているんでしょうね(^^)
作者からの返信
久里さん、こんにちは。コメントありがとうございます!
そうですね、不倫だらけですね(笑)美談になるか悲劇になるかは、誰の目線で書いてあるかっていうのも大きいと思います。モーパッサンつながりだと「女の一生」の主人公はひたすら気の毒ですしね。
不倫は推奨はされてないけど、そうなったものはしようがないという感覚はフランスにはあると思います。
昔は体裁だけ整えて夫婦がお互い恋人を(公然の秘密で)持っているというのもあったようですね。
この若妻に再び運命の恋人が現れるかは神のみぞ知るってところでしょうか(笑)
これ、殺人ホラーに発展するのかと思っちゃった!
ドクターが浮気妻に「旦那にバレたくないなら、金寄こせ」って脅したところ、刺されて殺されちゃうの。
女性患者が「え? じゃあ、目の前にいるあなたは誰……?」
ドクター「ふふふふふ……」
目ん玉コロン。顔の皮膚どびゃー。
ドクターはゾンビ化した幽霊でした、みたいな。ちゃんちゃん。
って、違いました。モーパッサン先生は結婚と愛について語りたかったのですね。
『若妻といえば書類上の夫と腕を組んだまま、馬車の奥の暗闇(真実の恋人)をじっと見つめていました』
という部分に、感心しました。モーパッサン先生、わかってる!
女性って、こういうところがうまいですよね。心は真実の恋人にあっても、素知らぬふりして夫と腕を組めちゃう。
これが男性だったら顔に出てしまって、奥さんに厳しい追及を受けたでしょうね。
作者からの返信
遊井さん、コメントありがとうございます!
コメントの半分を創作に使われるとは侮れませんね。毎度創意工夫のつまったコメントにおそれいります。m(__)m
夫と腕を組みながら恋人の死体を見送るってすごいシチュエーションなんですけど、これをやってのけるのが女性なんでしょうかね。ドクターが最初に言っていた「欺くことに関しては女性が天才的」というのはこういうところに表れるんですね。
浮気中の奥さんを救ってあげるドクターは優しいな。普通こんな場面に出くわしたら関わるなんて嫌だけど、そこはドクターだから人助けは性分かもしれないですね。
役に立つと思って、と最後に言ったドクターですが、なんだかそんな不穏な事が起きる予兆を見透かしている様です。所々柊さんのツッコミ表現が面白くて笑いましたw 今回も楽しかったです。ありがとうございました♡
作者からの返信
りくさん、コメントありがとうございます!
ご臨終の診断から浮気の隠蔽まで発展して手伝っちゃうのが可笑しいんですよね。なるほどつい助けてしまうドクターの性分なのでしょうかね(笑)
医者にこんなこと言わせていいのかって感じですが、鋭くてお茶目で好きですね。たまには笑えるお話をと思って載せてみました。楽しんでもらえたらこちらこそ嬉しいです。ありがとうございます♡
今回も人の機微がしれて、興味深かったです。
「女性は色んな男を知って結婚生活に幻滅した後で、ようやく愛に対して成熟するものだ。」
う〜ん。なんとなく納得ができないのですけど。いい言葉ではあると思います。
これ、モーパッサンらしい冷めた皮肉だとは思うのですが。結婚生活って幻滅するものなのかな。この時代は、しかし、結婚するまで相手を知らず、それこそ理想しか知らない、そういう世界だったからでしょうね。
現代とはすこし感覚がずれたように思います。
「色んな男を知って」という箇所がとくに違和感があります。原文を知りたいのですが、フランス語は難しくて。
作者からの返信
雨さん、コメントありがとうございます!
結婚生活に対する幻滅は色んな作品にも出てくるんですが、特に女性に関しては、結婚するまでに色んなことが隠されすぎてて、理想化されすぎていたのではないでしょうか。だから現実を経験して男にも夫婦という形にもがっかりするみたいな。現代の感覚とはかなり違うでしょうし、カトリックの色も濃いのが感じられます。
「色んな男を知って」はソフトに書きすぎて意味が分かりづらかったかも知れませんね。
これに当たる言葉は les promiscuités で、人が入り混じること、干渉みたいな意味で、ここでは乱れた男女の関係(乱交的な)を指していると思います。なので要は夫以外の男を知るということになるのかな、と。
当時の結婚観や夫婦間の関係や風俗が見えてくる話ですね。
いやいやいや、久しぶりにモーパッサン先生のお話を聞かせていただきました。
それにしても、浮気相手の男はまさに腹上死ってやつだったんですね。
これは内緒の話ですが、私はついに、どんだけあったか分からない魔がさす瞬間にも、負けないまま終わりそうです。
いや、これから意外に明日は我が身だったりして。
ところで久しぶりの更新、嬉しかったです。
先日の文学賞受賞で圧倒的に存在感を発揮されたあとの活動、今後も楽しみにさせていただきます。
作者からの返信
レネさん、コメントありがとうございます!
絵に描いたような腹上死ですね。本人はいいけどちょっと恥ずかしいですね。魔の手が忍び寄る瞬間を振り払って来られたのはさすがです。レネさんモテそうですもんね。
賞はまぐれですからこれからも凡作駄作出しちゃうかも知れません。どうか呆れずにお付き合いくださいませm(__)m
編集済
示唆に富むお話をありがとうございます!そうですよね、一言で『愛』と表現し片付けちゃって良いものじゃないんですね、この事象が抱える問題は。生物学、社会学、哲学、宗教学、物理学…。多面多層で。
そもそも『人は一人を愛し続けることが出来るのか?』yesでありnoである。
この問いには、様々な問いが混じり合っていて。例えば『時間は連続しているのか?』『過去とは、現実か概念か?』といった問いも含まれている。
だから、この問いに対する答えは、その者の人生観を色濃く映すようで面白いのでしょう。
私の答えは『瞬間瞬間を可能な限り全投入で生きたいから』になると思うのですが、ああっ、モーパッサン先生がにやにやお笑いになるのが見えるようですっ
作者からの返信
呪文堂さん、コメントありがとうございます!
愛っていくらでも形を変えるんですね。社会的な枠に収まっていれば崇高なものとして認められて、社会的倫理に反していればいきなり醜悪なものになってしまうという。
『人は一人を愛し続けることが出来るのか?』yesでありnoである。
最初っからyesの人に会えたらいいですけどね。
実は某女優さんのスキャンダルをニュースで見てこの話を思い出したんですけど、不謹慎だったかしらん?笑
『瞬間瞬間を可能な限り全投入で生きたいから』
先生も「そうそう」ってうなずいてるように感じますよ。
柊圭介さん、おはようございます😊
久しぶりの更新嬉しいです。
読み進めていきながら、ハラハラしたりお見事だと思ったり。
真夜中に奥さんが浮気中に亡くなった男性を、うまくご主人も協力させながら、機転を利かせたドクターにあっぱれです。
そして悩める女性患者に、話して聞かせて
「何かの時に役立てるかと思いましてね」
なんていうドクターがまた何とも言えずユニークでもあり考えさせられるなと思いました。
やっぱりモーパッサンって人間臭さを描く天才ですね。
作者からの返信
この美のこさん、おはようございます😊コメントありがとうございます!
しばらく読んでなかったので更新怠ってました。あと、けっこう選んでいるので、だんだん難しくなってきました。
このドクター、心の中ではうんざりしながらもこの状況を引き受けて切り抜けてくれるところが頼もしいですね。
そして最後のセリフは思わず吹き出します(笑)こういうユーモアが書けるのは大人ですね。
こんにちは。こういう話、好きです(笑)。
19世紀のフランスって、中〜上流階級は契約結婚が多いから、結婚後に女性はサロンを開いて恋愛(不倫)を楽しむ…というような事を以前、鹿島茂さんの著作で読んだのですよね。
それで、新潮文庫の翻訳では、「女というものは、いろんな男に接し、結婚生活の味気なさを〜」とあるのは婚前交渉の意味は含まれないのかと思っていました。「味気なさをさんざんなめたあげくに、はじめて真の恋愛にたいして一人前になる」というのは、不倫で初めて性愛を知るという事かなって。
でも柊さんの訳↓を拝見すると、婚前交渉はあったのかな?ここは田舎町だから?それとも乱交は精神面かしら。若い時に経験したから諦めもつく人もいれば、知っているからこそこのまま枯れたくない人もいたり、はたまた、真実の愛を知らないまま死ねない!人も。なんて。
「単純な女性こそ巧妙」とか、旦那さんがお人よしで信じちゃうところや、若い女性が潔癖なところなど、分かるな〜と思いました。モーパッサン、さすがですね!
作者からの返信
葵さん、コメントありがとうございます。いかにも19世紀のブルジョワっぽいお話ですね(笑)
あ、多分僕の書きかたが悪くて、婚前交渉はないと思っています。結婚したあとにこそ本当の恋愛が待ってるみたいな意味だと思います。なんか不倫してない方が潔癖で珍しいみたいな価値観ですよね。結婚がいかに形だけのものだったか。。
ドロドロとした書きかたも面白いですけど、こういう皮肉たっぷりのコメディ仕立てだと軽くていいですね^^