応援コメント

孤独と恐怖の果てに…「山小屋」②」への応援コメント

  • こちらのお話、本で読んですごく嫌な気持ちになったのを思い出します。
    人が狂っていく過程というのは、恐ろしくおぞましいですね。
    閉ざされた雪山ならではの恐怖を感じました。
    あと、犬のサムがかわいそうでした(;_:)

    作者からの返信

    陽咲乃さん、コメントありがとうございます。
    この短編は本に入っているんですね。怪奇譚というより悲しい話ですよね。色んな感情が人を狂気に陥れるのがリアルで。
    犠牲になる犬の変わり果てた姿もつらいですね。誰が悪いとかがない分、気持ちの持って行きようがない作品だと思います。

  • 柊さん、こんにちは。
    この「山小屋」はおそろしいというより、悲しいです。
    若いウルリッヒにとっては初めての山小屋での厳しい冬越し。好きな娘と別れる時、「山にいる者のことを忘れないでくださいね」と言うんですよね(泣)
    ところが、頼りにしていたガスパールがいなくなり、若者は充分に探さなかったのではないかという罪悪感から、ガスパールの魂が抜けて幽霊になったのではないかと思いこみます。自分が呪われていると思うと恐ろしくて外に出られません。

    しかし、春になって山小屋のオーナー一家がやってきた時、ウイリッヒは生きていました!  廃人になっても、心のどこかで彼女にどうしても会いたいと思っていたので、生きていたのでしょうかね。
    娘も、彼のことを深く想っていたので心の病にかかってしまいました(泣)
    それから、サムが玄関の入口で骸骨になっていましたね。犬だから、里に帰ろうと戻ったらできたかもしれないのに、ウルリッヒをひとりにしておけないと思ったのでしょうか。
    アルプスの冬は美しいですが、時に残酷。アルプスの厳しい冬の悲恋でした(涙)

    柊さん、いよいよスタートされましたね。
    一話、さすが洗練されていて、とてもよい感じ。
    次はどうなるのだろうと明日が待ちきれません。


    作者からの返信

    九月さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
    そうですね、この話はやりきれない気持ちになりますね。どうしてもウルリッヒが不憫で、つい「~たら」「~れば」と考えてしまいます。でもそんな若輩者を呑み込んで狂気の底に突き落とすのが雪山の厳しさなのだと、納得させられてしまいます。
    自分だったらいっそのこと凍死した方が幸せだったんじゃないかと思います。でも生き残らせるのが先生の残酷さですね。
    犬の存在とその結末も含めて、とにかく厳しい。やっぱり怖さより悲しさが勝ちますよね。

    短編も応援してくださりありがとうございます。少年の心がどれぐらい描けているかが課題ですが、あたたかいお言葉にとても励まされます。感謝です。

  • 意外とこれ、実際にあった話だったりして。

    ウルリッヒの気持ち、わかる。毎冬−25℃とか-35℃とかいう時にダンナがいなくて家に閉じこもって暴風雪の音を聞いてると、子供と一緒でも得体の知れない恐怖を感じるもん。ましてや頼ってた人が帰って来ないとなったら……。

     今年が暖冬だといいなあ……。

    作者からの返信

    月森さん、コメントありがとうございます。
    そうですね、本当に起こる可能性ありますよね。
    というか、月森さんはどこら辺にお住まいなんでしょう?冬が厳しすぎる。。。自然の脅威を身をもってご存じなんですね。
    暖冬もね、ありがたいですけど、虫とかが死なないのであとで困るんですよね。
    そういえばこちらは冬時間に変わりました。アメリカはどうでしょう?

  • 閉ざされた世界って孤独を駆り立てますけれど、孤島の嵐とか、連絡手段のない山奥とかと違って、雪山ってちょっと独特ですよね。雪の恐怖の中にも幻想的な美しさがあるというか、狂気でさえも魅了するものがありますよね。

    山小屋。
    みんなが不幸になってしまいました。
    でもそれは、ウルリッヒがもたらしたもの。ウルリッヒが図太かかったり、割り切りがよかったら、違う結末になっていたでしょうね。
    雪山は、自分の身を守る防衛反応の強い人のほうが向いているのかも。

    作者からの返信

    遊井さん、コメントありがとうございます!
    雪山って標高の高さも手伝って下界と隔たれた感じがしますよね。作品にも書いてある通り、そこに雪が何もかも覆って隠してしまうと余計に孤独感を募らせるものがあると思います。
    ウルリッヒはこの場所にとどまるには繊細すぎて、あまりにも下界に未練を残しすぎたようです。
    ホラーのジャンルではありますが、内面から生まれる狂気が前面に出ていてその怖さが際立っていますね。

  • 柊さん、こんにちは😊

    ガスパールを探すことを最優先しなかった自責の念と閉ざされた雪山の中で、どんどんぬかるみにはまってしまったウルリッヒ。
    孤独と恐怖がこんなにも心を壊してしまうものなんですね。
    一緒にいるサムが救いになればと思いましたが、それさえも心が及ばないほど限界に達していたなんて。
    外に飛び出したサムが外から鳴きながら壁をひっかく音が、更に追い打ちをかけるとは。
    村にいた家族がまた山小屋へ戻って扉を開けた時、廃人となったウルリッヒの姿に衝撃を受けました。
    凄まじいほどの物語でした。
    モーパッサン凄いです。

    ついに最新話まで到達しました。
    幅広いジャンルでモーパッサンの魅力を堪能させて頂きました。
    すっごく面白かったです。
    先日、大型店舗の本屋さんに行ったのでモーパッサンの本を探したんですが(店員さんにも聞いて)無いんですよ。えぇっ!無いんだとビックリするやらガッカリするやらです。
    なので、これからも柊さんのユーモアを交えた解説でモーパッサンの魅力を味わいたいと思います。
    ありがとうございます✨✨

    作者からの返信

    この美のこさん、こんにちは。コメントをありがとうございます😊
    本当に、モーパッサンが書く精神が追い詰められる描写は凄まじいものがありますね。原作を読むと、読み手がガスパールの心理を追体験するような心地になります。さもありなんという気持ちがしてくるのです。そこが本当にすごいです。
    後ろ髪を引かれる思いで切り離された生活に入ったところから、この状況で生きるのは彼には酷だったんだろうな、と思いますね。終わりも残酷で、悲恋の要素も入っていて、やるせないです。。

    そしてついに最新話まで読んで下さって感激です!🎊 拙い紹介でも味わって読んで下さり、たくさんコメントも頂き、感謝に尽きません。
    しかし大型の本屋にもない、とは意外&残念ですね。うーん、フランス文学は下火なのかな……
    こちらはゆっくり更新ですが、またあたたかい目でお付き合いいただけたら嬉しいです。
    こちらこそ本当にありがとうございます✨✨

  • 恐怖が雪のようにしんしんと積もってくるお話でした。最初の捜索で山ではなく峠に行ってしまったことにずっと罪の意識を感じてたんでしょうか。個人的に山岳遭難ものが好き(と言ったら不謹慎だけど)なので、興味深く読ませていただきました。ガスパールもサムも、みんなかわいそう。

    作者からの返信

    橋本さん、コメントありがとうございます!
    そうですね、最初の捜索ではつい峠に足が向いてしまって、ガスパールが辿ったルートと違うルートで探しに行って、それが間違いになった可能性もありますね。未練に引きずられて捜索を後回しにした自責があったのだと思います。でもそもそもこういう仕事に向いている性格じゃなかったようにも見えます。
    山岳遭難でたくましく帰還する話ならいいですが、こういう展開はつらいですね。。
    今度はなにか明るい話を……あっ、見当たらない💧

  • こんにちは。
    極限の世界で独りというのは、想像を絶する過酷さなんでしょうね。それを乗り切るには特別な能力を要するような気がします。
    『シャイニング』と『2001年宇宙の旅』を思いだしました。そういえば、両方同じ監督。。

    作者からの返信

    久里さん、こんにちは。コメントありがとうございます!
    知恵や体力もだけど、最後は精神力なのかなと思いますね。特にこんな極限の世界で生き延びることはこの青年には苛酷すぎたのかも知れません。
    『シャイニング』思い出されましたか。『2001年』の方は見ていませんが、やはりこういう世界なのでしょうか。ほんとだ、同じ監督ですね!

  • 残酷な話ですね・・・ウルリッヒ青年は彼なりに一生懸命、命がけでガスパール爺さんを探して助けようとしたのにかなわず、それを自分で責めながら狂気に陥ってしまったのですね。哀れです。モーパッサン先生、こちらのお話も冷徹でしたね。救いのないお話、いくらでも書けちゃう才能なんですね・・・^^

    作者からの返信

    そうですよね、残酷で哀しい話です。誰も責めていないのに、自分の中で膨らむ感情ほど手強いものはないのかも知れません。他の怪奇譚もですが、孤独とかその先の妄想や狂気って共通しているなと思います。モーパッサン自身の内面も感じてしまうので、この人だから書ける話だとも思えますね。。

  • どうしようもない孤独を感じますね…。
    何かあっても誰にも頼れないという状況は、雪山でなくても簡単に精神を侵してしまうのかもしれません。
    はい、今日もお風呂でしっかり暖まりますー♨️

    作者からの返信

    黒須さん、コメントありがとうございます!
    そうですね、この話は物理的な隔離状態が大きかったですが、誰にも頼れないという孤独感は雪山でなくても人の心を追い詰めるものですよね。
    今回はちょっと救いのない話になりました。ああ~温泉であったまりたいです~♨

  • わぁ、悲しいかな、やはり罪悪感と孤独と環境で
    精神を病み廃人になってしまったんですね。

    何か自分にやましいことがあると、恐怖が頭の中がを支配しますね。
    サムが可哀想です。
    モーパッサン先生、色んなジャンルを書かれて、どれも面白いです。
    母乳からサイコスリラーまでの振り幅がすごい。

    柊さん、いつも分かりやすくまとめて下さりありがとうございます。

    作者からの返信

    やはりこういう展開になりましたね。ハナスさんの「恨んでいたりして」というコメントが鋭くてひやひやしました。ただそれがウルリッヒの罪悪感から来たものなんですね。自分の頭の中で育つ妄想ほどしつこく手強いものはないんでしょうね。犠牲になった犬も含めて、怖い話だけどなんか悲しいですね。

    前回がちょっと甘味のある話だったので、大きくジャンルを変えてみました。先生の振り幅にはいつも驚かされますね。

    こちらこそ、いつもお付き合い下さり、コメントを残して下さってとても嬉しいです。ありがとうございます!m(__)m

  • 望まない孤独、しかもこうした状況下での孤独は,こんなにも人を追い詰めてしまうということですね。
    そして娘さんの哀れさ。
    読み始めるまでの、前回のお花畑を走る列車の中の乳房の余韻が、すっ飛んだ気がします。
    モーパッサンは、本当に色んなのを書かれているんですね。

    作者からの返信

    ひと口に孤独といっても、最初から一人か、一緒にいた誰かを失って一人になるかも大きいですよね。しかも自分に過失があると思わせるような状況で失ったら。彼のようにどんどん追い詰められてしまうかも知れません。
    さりげなく悲しい恋が描かれているのが、怖い話で収まらない肉づきがありますね。
    前回から雰囲気を変えてみようと思ったらちょっと変わりすぎてしまいました(^^;
    今回もご感想を頂戴して嬉しいです。いつもありがとうございます!

  • 小説って、自由に話を作れるのに、こういう悲しい結末の物ってどういう意図なんだろう?って考えてしまいます。
    でも全ての小説がハッピーエンドだって分かっていたら、小説を読むドキドキワクワク感が半減してしまいそうですね。
    小説にも明と暗があるのは、やっぱりこの世がそういう風に作られているからなのかな。だからきっと奥深いんでしょうね。

    作者からの返信

    ふうこさんの持たれる疑問はなんで自然主義があるのかって話に繋がりますね。これは時代背景とかそれまでの文学や創作物がどういうものだったかに大きく関係があると思います。

    昔はやっぱり創作物って夢と希望と勧善懲悪みたいなものが求められていて、現実と切り離されたところにあるというか、ちょっと理想化、美化しているところがあって。
    それが近代になって「本当はそんなんじゃないよね」ってところから、社会の現実をそのまま描き出す流れが生まれた、ということですね。今まで見ないふりをしていた暗部をクローズアップするような。
    最初は人間の内面を描く時代があって、そのあとゾラやモーパッサンのように感情を極力排して、社会の(主に労働者層の)ありのままをあぶりだすような動きが自然主義ということですね。だから今までの「お話ってハッピーエンドでなきゃいけない」からの脱却みたいな感じでしょうか。

    >小説にも明と暗があるのは、やっぱりこの世がそういう風に作られているから

    端的にいうとそうですねよね。自然主義はその「暗」の部分が際立つので、悲しい、すっきりしないお話が多いのかなと思います。

    その時の社会の雰囲気も関係してるかも知れませんね。経済が上向きとか、社会がイケイケの時に逆に暗い物語が流行ったり、逆に社会が暗いと明るい話が求められたり。
    創作の世界も社会の状況によって「夢と理想」と「現実の暗部」をリバイバルしながら繰り返しているのかもしれません。

    わー、べらべらと長くなりました、すみません。
    どちらかというとシニカルな話が多いモーパッサンですが、こういう人もいるな、という感じでお付き合い頂けたら嬉しいです。コメントくださりありがとうございます!m(__)m

  • こんな最後。
    村人が山小屋のドアを開くシーンに鳥肌が立ちました。

    こういうのが文学というのだと、改めて思っています。

    作者からの返信

    扉を開けた先に立っていたのは……
    変わり果てた青年の姿。
    衝撃ですね。そして悲しい。
    ご感想、とても嬉しいです。いつもありがとうございます!

  • ありがとうございました。いやあ、やはり雪山恐怖譚はぞくぞくきますね。この恐ろしさは、『閉ざされた人間の恐怖』ですね。雪により外界から遮断された人間が、強制的に自身の闇と対峙させられてしまうことの恐怖。疑心暗鬼から始まっていき、安寧を求める故に狂気へと堕ちていく。その実、我々の日常にも潜む恐怖がクローズアップされているに過ぎないことを、読後思い起こして身震いするんですね…
    とってもおもしろかったですっ!ありがとうございましたっ!

    作者からの返信

    物理的に閉ざされたことが心も閉ざしてしまう相乗効果ですね。そして自分の闇に陥るという。。ウルリッヒのような経験の乏しい繊細な青年には酷だったのかも知れません。
    この舞台は雪山で特別ですけど、疑心暗鬼からエスカレートして狂気へ、って、まさに日常に潜む心理だと思います。
    今回も深く読み解いて下さりありがとうございます。こちらこそ感謝です!

  • サムとばっちり! 孤独と恐怖に苛まれていたのに、なんで犬がいなくなったことに気づかないんだウルリッヒ!
    もうサムが引っ掻いてるんだってわからないほどパニクってたんですね。でも想像よりましかな……私、読みながら、ドアを開けたら自力で戻ってきたガスパールが扉の前で凍ってるんじゃないかとか思ってました。(^^;

    今回、読んだのは朝でした。お風呂は昨夜入っちゃったよ……(笑) おもしろかったです、また次も楽しみにしています。

    作者からの返信

    本当ですよね。多分、もうこの段階では犬の存在って意識になかったんじゃないかと……完全な神経衰弱でどんな音にも震え上がる様子が原作には感じるんですよね。吠えながら家をひっかかれたらもうガスパールの怨霊としか思えなかったんでしょうね。

    >ドアを開けたら自力で戻ってきたガスパールが扉の前で凍ってる

    それはインパクト強すぎw 心臓に悪いやつですw

    怖い話って朝読むとさわやかな怖さになっちゃいますね。今度は時間を工夫して更新したいなあ……
    2話ともにコメント下さり、ありがとうございました。またよろしくお願いしますm(__)m