なんだか不思議とモーパッサン先生の優しさを感じます。ココ売りと関わると必ず悪いことが起こる……だったら、人生の最期にまでココ売り登場したよ、死後地獄に落ちたりして(涙)ってなっちゃいますけれど、良いことも起こったというのがいいですよねぇ。
ココ売りの声を聞いて、オリヴィエおじさんは喜びの中で息を引き取ることができた。僕にもいいことが起こるかも?って、読後感が爽やかですね。
モーパッサン先生って意地悪な見方をするとか毒が強い人とかじゃなくて、人の中にある毒といやらしさと強かさと温かさを書くことに躊躇しなかった人なんだと思う今日この頃。
ココ売りときいて、ココナッツ売りではなく、コケコッコー売りかと思った人いますかね?きっと五人ぐらいはいると思う。私はその中の一人ですけども!
作者からの返信
遊井さん、コメントありがとうございます!そうですね、呪われてる、じゃなくて不思議な縁がある、って関係に書いてあるのが絶妙だと思います。失敗談すらそれで良かったのかも、なんて思えてきて。おじさんの最期が幸せそうなのが、こちらの気分もあたたかくしますね。
モーパッサンとかの自然主義の作家は社会のありのままを描くので、どうしてもシビアな部分が印象づけられると思います。かなり皮肉に人間の裏側も見せますし。でも全く冷たいのでなく、正直に生きる者や弱者に対する慈愛とかあたたかい目が感じられるのが個人的に好きです。清濁あわせ飲むって感じでしょうか。
鶏は初めて聞きました!(笑)
ココ売りにまつわるジンクス……良いことだけでなく悪いことも含めて縁を感じているところが共感できました!
人はだいたい都合が良いことだけを信じたがるけれど、全てを受け入れて、人生の最後に思いを巡らすものとは、日々の生活の中の何気ない存在なのかもしれませんねー。
作者からの返信
サクヤさん、コメントありがとうございます ^^
良いことも悪いことも含めての縁、まさに切っても切れない縁なのでしょうね。
ココ売りはおじさんの人生の節目節目で関わってくる不思議な存在でした。神様とも違うし。日常の中のエピソードに差し込んでくるところに妙な説得力がありますね。幸せな気持ちで最期を迎えたのがよかったなと思います。
これぞ、ファンタジー!あるようでないはずの、でも心を温かく満たしてくれて、ひょっとしたら?と思わしてくれるもの。
しかし、それにしてもモーパッサン先生の引き出しの多さっ!本当に凄いですね!そしてその引き出しを引いて物語って見せる柊様の手腕!脱帽ですっ
このような作品、だいすきですっ!
作者からの返信
呪文堂さん、ご感想ありがとうございます!
一種のファンタジーですね確かに。偶然が重なっただけにも思えるけど、もしかしたら本当に何か不思議な力が働いてるんじゃないかと思える、絶妙な加減がいいですね。自分だったらココ売りを大事にしてしまいそうです。守ってくれそうで。
先生の引き出し、すごいですね。本当に作品によって色が違って。この方の話の終わらせ方が特に好きです。うまいところで切られるといいますか。
本当は面白いなと思う話色々あるんですが、自分の手ではその面白さが説明しきれないなあと思って諦めること多々です。ジレンマですね。ですのでお言葉が非常にありがたく、もちょっと頑張って続けようかなと思えます。
ありがとうございます!
この御話も懐かしいです。ココ売りが人生の節目に居た……積み重なるとジンクスが真実味を帯びるのかもしれませんね。
ココ売りを邪険にしたから悪いことが起こり、ココ売りを大事にしたから良いことが起こる……8歳のエピソードと16歳のエピソードは明暗はっきりとしていますね。おじさんにとって迷信は明神になり、後光を放っていたのでしょう。
そしておじさんの遺言を叶えた「僕」もココ神様に守護されて、「そんなにもあなたはレモンを待っていた」というレモン哀歌のような明るい死の床に導かれるような気がしてなりません。やがて、トパーズ色の香気立つココをお供えされるのかもしれませんね。
作者からの返信
ジンクスって統計みたいな感じがしますね。積み重なると信じざるを得なくなるような。
貧しいココ売りが守り神(?)という発想が面白いです。
「迷信は明神になり」うまい!(笑)
トパーズ色、調べました。ココが上品な飲み物に変化したみたいです。いつもながら詩的なコメントをありがとうございます。
おじさんの射撃の腕や鈍臭さに笑ってしまった覚えが(笑)
いや、ここではおじさんじゃなくてココ売りが原因なんですよね。
信じる者は救われる…かな?
悪い時にもいきなり出現するようなので、声を聞いただけでドギマギしちゃいますね。
ここまで来たら(シャレではないです)ココ神棚にお供えをして、いつココ売りと遭遇しても慌てないように万全の態勢を整えないとですね。もちろん遺言と100フランも忘れずに。
主人公にもきっといいことあったんでしょうね♬
作者からの返信
コメントありがとうございます。
狩りのところ笑っちゃうんですよね。ココ売りを邪険にするとよくないことが起こるってことですね。
知事になれなかったのも、もしかしたら結果的にはおじさんにとって良かったことなのかも知れないし。
ココ神棚、想像して笑いました。何が祀ってあるの?
多分主人公も一生ココ売りにつきまとわれ、もとい、守られて生きたかも知れませんね ♫
>ココ売り仙人ともいうべき渋すぎる風貌をしていた。
これ元のフランス語でどう書いてあったのか気になります😂
>背負ったタンクの底からわき上がるような深~い声
も!
柊さんのユーモアと愛に溢れた翻訳文、やっぱりすっごく好きです(*´▽`*)
モーパッサン先生はこんな不思議なお話も書いておられるのですね。多才!
作者からの返信
鐘古さん、コメントありがとうございます!
引用して下さった二つの文章、原文を忘れちゃったのでどうだったかなと思って見てみたんですけど、わりとこのままでした(笑)
ノリと印象を優先して書いてますけど(一応忠実に)楽しんで頂けて光栄です! こんな不思議系人情噺もいいですよね。