こちらはモーパッサン先生の百合小説!? 女性同士の恋愛を「百合」と呼ぶそうです。「禁断の乙女たちの百合系ライフ」……私は『白百合の病』を、そういう話だと勘違いされたことが一度だけありました(笑) それは横に置いて、フランスは今でこそ同性婚が認められる国ですが、かつては裏社会に隠されていて、その日陰にモーパッサン先生は目を光らせたのですね! レスボス嫌いなポールにショパンを、レスボスにジョルジュ・サンドをイメージしていた日を思い出して懐かしいです。
作者からの返信
コメントをありがとうございます。モーパッサンの百合小説(笑)誰かがそう言ってくれるのではと期待しておりましたがひいなさんでしたか!『白百合の病』はたしかに思いっきりタイトルに入ってますもんね。
他の国はもう前から認められてましたが、フランスの同性婚はやっと数年前に認められたぐらいだから、やっぱり保守的な部分が根強いかもしれないですね。ひと昔前のこういった人たちは表と裏の顔を相当使い分ける必要があったのではと思います。男装するなんて本当に大胆なことだったに違いないですね。そういえば男装のサンド、かっこいいです。ドレスよりこっちの方が好きです。ポールにショパンを当てはめて読まれたんですね。いいのかしら??
編集済
柊さん、こんにちは。
大先生は変化球をたくさんもっておられて、またも予想しない変化球が投げられました。ものすごくおもしろくて、さすがです。
パリ郊外セーヌ河での舟遊びは、モネ、ルノワール、そしてカイユボットの絵で見ているので、あんな様子なのだろうと想像しました。
でも、そこに4人の女性がやってきます。中のひとりは男装、
「川岸の人たちからレスボスコールがかかります。人々は彼女らに熱狂的な声援を送るんです。男たちは帽子を取り、女たちはハンカチを振る。テーブルに上ってその姿を見ようとする者までいる。・・・・ 彼女たちは人気者なんです」
ここで目からうろこでした。
当時フランスでは、同性愛は法律で禁止、ズボンも教会からはノーノー。
それで、私としてはレスボスは、対岸の人々からブーイングを受けるのかと思ったのですが、リベラルな人が集まる郊外のこの場所では、彼女たちは人気ものでした。オドロキ。そして、おもしろい。
ボールは上院議員の息子なので、規則違反は大嫌い。パリの上流社会では当然の意見が、ここでは少数派。
ポールは政治的意見があるけれど、愛する恋人のマドレーヌのほうはそういう難しいことはわからない。でも、生まれつき性というものにバウンダリーがない人なのではないかしら。魅力的な女性です。マドレーヌはポールと付き合っているけれど、レスボスのポーリーヌも大好き。
ところで、この4人がボートでやってきて、川岸の人たちが「レスボスコール」をする場面を、ぜひ動画で見たいと思って、youtubeを継がしてみました。すると、モーパッサンの短編を、あのゴダール監督が映画にしているという情報がありました。
What!
こちらも、つづきます。
作者からの返信
九月さん、コメントありがとうございます。
モーパッサンの引き出しの多さはすごいですよね。ふと思い出したのはゾラの「ナナ」で、これには思い切りレズビアンの女性が出てきます。表面では隠しても、当時の水面下の風俗では周知の存在だったのかも、と思います。郊外のセーヌ河に遊びに来るような人種にとっては、こういう女たちは逆に興味やちょっとした憧れの的だったのかも知れませんね。
ただ、ポールはガチガチのおうちなので無理でしょう。
これはドラマにはなっていないんですね。でもゴダールが登場するとはびっくりです!