編集済
本棚にあったものを久しぶりに読んでみました。一行一行の描写に惹き込まれました。風景・心理描写も独自の切り口が文学作品だなぁとしみじみ。複雑な感情が湧き上がるのが文学だと思いますが、この作品はまさにそうですね。
柊さんの語り口が優しく、要点をしっかりとおさえられていて素敵です。
ブール・ド・スイフってクルチザンヌなんですね。それにしては世間擦れ(表面は上品に)していないですね。コルニュデに対する愛国心の発露の仕方とか。直截的だなって。私が彼女だったら、最後の朝、他の方々と顔を合わせる前に出方を予想して、見下すようなら敢えて毅然とすると思うので、彼女の純粋さに心打たれました(テーマを分かりやすくする為にそうしたのだと思いますが)。
コルニュデの存在もすごく引き立っていて良かったです。
柊さんのおかげで、久しぶりにフランス文学作品読むことができました(*^^*)
作者からの返信
葵さん、コメントありがとうございます。
読み返すたびに一文一文に感じ入ることができるのが名作と言われる理由なんでしょうね。登場人物もよく配置されていて、それぞれの立場から見た考え方が見えるのが面白いです。多面的だから余計主人公が引き立つし、物語に深みが出ますね。
これは連載の最初に勢いで書いたのでかなり端折ってしまいました。今から考えたらもっと丁寧に紹介するべきだったかも、と思っています。少なくとも要点を押さえられていたならいいんですが。
彼女は高級娼婦だけに知識や教養があって、自分の意見をしっかり持っていますね。娼婦とひと口に言っても階級で全然違ったようですが、そうやって当時の社会や政治や風俗まで見えるのも興味深いです。
最後のシーンはなんとも苦しいですね……自分だったら馬車を降りるかも(笑)ここで毅然となり切れずに涙を見せるのが純粋すぎてやっぱりつらいです。
丁寧なご感想を共有して下さり嬉しいです。ありがとうございます!
柊 圭介様 こんにちは
昔家にモーパッサンの文庫本が数冊あり、『脂肪のかたまり』も30年ほど前読みました。
脂肪のかたまり(ひどい呼び方)が見返りも求めず当たり前のように振舞ったごちそうの美味しそうな描写と彼女の豊満さに、彼女の溢れ出る内面の美しさ(でも甘い)が表現されていて、そんな彼女の純粋さが利用されて踏みにじられて、最後に涙を流し始める場面で胸が苦しくなりました。
マルセイエーズの口笛の意味は当時は分かりませんでした。そうだったのですね。こんなに時間が経ってから新たに知ることができるなんて嬉しい驚きです。柊様ありがとうございます。
私もいろんな節目で本を手放してしまったことを今になって残念に思っています。
当時は脂肪のかたまりの救われないラストに辛くなってしまいましたが、このエッセイで、読者が彼女に思い入れることで彼女は救われるのかもしれないと思えてきました。
作者からの返信
チョコレートストリートさん、こんにちは。コメントをありがとうございます。
もうこの作品はご存じだったんですね。このエッセイでは細かい部分を端折ってしまったんですが、仰るとおり本編からは主人公の気高さや純粋さが溢れてますね。最後にかけての展開ではやるせなくなります。こういう人の裏表を予見できるかというと、それもまた難しいです。それが「甘い」ということなのかも知れませんが。。
口笛は、あくまでも自分の感想ですので、僕はこう解釈するということでお許しください。この男は何もできないで皮肉をぶつけるだけで、結局彼女を救えてないと思ってしまうのです。他の方の解釈はまた違うかも知れません。
たくさん読み進めてくださって、とても嬉しく励みになります。それからこちらで失礼しますが、エッセイの方もたくさん読んで下さり、お礼申し上げます。
こちらこそ優しいコメントをありがとうございます!m(__)m
はー……ちょっと圧倒されて、すぐにコメントが思い付きません。
柊圭介様の紹介文の巧みさにより、モーパッサンの原作が持つ深み、厚み、凄みがダイレクトに伝わってきました。
原作を読みます。
申し遅れましたが、ブロッコリー食べました様と星都ハナス様のエッセイを経由してこちらに辿り着いた者です。
脂肪のかたまりの顛末は、「戦争は女の顔をしていない」でも描かれていた、犠牲による犠牲を彷彿させます。人間は変わっていないのが悲しいですね。
ゆっくりですが、続きも読ませていただきます。ありがとうございました。
作者からの返信
鐘古さん、
はじめまして。このマニアな連載にお越し下さりありがとうございます。ブロッコリーさんとハナスさんには感謝ですね。興味を持って頂けるだけでも光栄です。
「脂肪のかたまり」はそこそこボリュームがあって、今になるとこの紹介は端折り過ぎたかなと思ってはいるのですが、言いたいことを感じ取って下さって本当に嬉しいです。
「戦争は女の顔をしていない」というのは知りませんでしたがノンフィクションなんですね。犠牲による犠牲という言葉が終わらない連鎖を感じさせますね。
モーパッサンは19世紀後期の人ですが、人間の中身は21世紀でも変わらないと色んな作品を通じて思います。
こちらこそコメントをありがとうございます。どうぞお時間のあるときにゆっくりお付き合いくださいませ。
モーパッサンを全く知らず、最初パンの名前かと思っていました。
で、早速読んでまいりました。
最初の方は、昔の海外文学らしい冗長さがありますが、馬車が動き出した途端に物語も動きますね。なんというか、エグかったです。
人間の内面の汚さって、どんなに時を経ても変わらないんだろうなぁとすら思ってしまいました。
あと、西洋人らしい潜在的差別意識や選民意識も存在するのかなと。
はー…すごい物語でした。
作者からの返信
ユトさん、こちらにもお越しくださり、フォローもありがとうございます!モーパッサン、なんかクロワッサンみたいに聞こえるかもですね(笑)
しかし驚きました、早速「脂肪のかたまり」を読んでこられたとは!
僕が書いた文章はだいぶ端折っているのですが、原作を読まれたらもっと登場人物それぞれの思惑を感じられたんじゃないかと思います。
>西洋人らしい潜在的差別意識や選民意識
きっとヨーロッパ独特のそれは根底に流れているでしょうね。
これを読んでモーパッサンが苦手になる人もいると思います。でもバッドエンドでも筆者が何を見せたいのか伝わる作品って自分は好きなので、逆にハマりました。現在でも充分通じるというか、人間が存在する限りきっと変わらない普遍的なお話だと思います。
ご感想を届けてくださりとても嬉しかったです。ありがとうございます!
モーパッサンが男性なのか女性なのかも分かっていないほど無知な私でした。
少し、いやかなり構えて読み始めました。
フランス文学ですもの。
難しいに決まってます!
そう思っていましたが、柊さん(どこかのコメントで様付けで呼ばれるのは苦手と書かれていたような気がしたので、今回から、柊さんと呼ばせて頂きます)の文章の進め方が分かりやすくくだけているので、スーッと入り込むことができました。
>人間の感情のドロドロしたものがぎっしり凝縮されています。外側の美しさと内側の陰険さがくっきりと描かれています。
ここに興味が湧いてきました。
モーパッサンの入り口として「脂肪のかたまり」読んでみたくなりました。
柊さん、ありがとうございます✨✨
作者からの返信
「ナントカ文学」なんて呼ばれるとかしこまって小難しく響きますよね。この連載でそういうイメージを払拭できればと思っています。
紹介分かりやすかったですか?ああよかった。連載の最初の方は割と端折りがちで、文章も拙いかと思います。どうか温かい目で見てやってください。
引用してくださった部分は、モーパッサンの作品に共通するところでもあります。特にこの「脂肪のかたまり」はこの特色がくっきりと表れていますね。中編ぐらいの長さですが、どんな作家かを知るのにはぴったりの作品だと思います。
こちらこそ、興味を持って頂けて光栄です。ありがとうございます✨✨
こんにちは。
モーパッサンがとても魅力的に思えてきました! もちろん偉大な作家だとは認識していましたが、、あらためて再発見した思いです。
初めて読んだのがまさにこの『脂肪のかたまり』で、おおおーと思いながら読んだ覚えがあります。最高傑作だったんですね。幸運な出会いでした!
また別の作品も手にとってみようと思います。
作者からの返信
久里さん、こちらにお越しくださりありがとうございます!モーパッサンが魅力的に思えてきた、とは一番嬉しいお言葉です。
『脂肪のかたまり』は自分も初めて読んだモーパッサンの作品で、最高傑作といっていいか分かりませんが、自分の中では別格な感じがします。でも他の作品も素晴らしいのでずっと愛読しています。また別の作品を手に取られるきっかけになれば幸いです。ありがとうございます!
キンドル・アンリミテッドでダウンロードしました。読んでみます。
作者からの返信
興味を持っていただけてよかったです。お好みに合えば幸いです。
モーパッサン。正直お名前しか知りません。一度も読んだことありませんが
柊さまの語り口に惹かれて本当に読んでみたいと思いました。
真夜中に眠れないことがあるんですが、そんな時にこそ、こんな風に
モーパッサンを読んでみてもいいなと言う気にさせて頂きました。
作者からの返信
mono黒さん、こちらまで覗いてくださってありがとうございます!
モーパッサンは『女の一生』あたりが一番有名ですよね。あれは長編ですが、やっぱりモーパッサンの良さが表れているのは短編の数々だと思います。『脂肪のかたまり』はこの作家への導入にぴったりの傑作ですね。
眠れない夜に、いいお伴になるかも知れません。僕も寝る前に少しずつ読むのが好きです。
はじめまして。
フランス文学は全く読んだことことがないですが、読んでみたくなりました。モーパッサンも、名前だけは知っていましたが、内容は全く……(^_^;)
とっても分かりやすく説明してくださっているので、少しずつ読んでいきたいと思います。
作者からの返信
楠さま、
はじめまして、興味を持っていただきとても嬉しいです。ありがとうございます。
語弊がありそうですが、個人的にはモーパッサンはライトノベル風だと思っています。読みやすさという点で。でも内容はそのボリュームにしてはかなりの濃さなので、読みやすさと読み応えのバランスがいいのだと思います。
なるべく色んな種類の話を集めていますので、どれか面白いと思ってもらえる短編があれば幸いです。気が向かれたときにいつでもお寄りくださいませ。
もし私が脂肪のかたまりだったのなら(脂肪のかたまりって……本文中に名前は出てきていない?もしそうなら皮肉絶好調ですね)この女性だとしたら、人間ってこんなもんよね、とフッと笑ってしまうかもしれません( ̄▽ ̄)この見事なまでの手のひら返し、人間っておもしろいですよね。知恵のある人間だからこその、ずる賢さ。
娼婦の女性が怒るでもなく、喚くでもない。ただ泣くところに、彼女の純粋さと心の清らかさが表れていますね。娼婦という仕事をしていても、彼女は堕ちることなく、美しい女性なのですね。
作者からの返信
脂肪のかたまりの名前はエリザベートだったと思います。この紹介では人物の名前がいっぱい出てくると紛らわしい(頭に入らない)ので省略していますが。
この短編だけでだいたいどんな作品を書く作家か分かってもらえると思います。口ばっかり嘘ばっかりの人間、どこの世界もいつの時代も同じですね。調子のいいことを言う人ほど手のひらを返しますから。笑
ちなみにこの女性は高級娼婦なんですよ。金持ちのお妾さんみたいな感じです。だから街娼とはプライドが違うと思います。そんな人が涙をこぼすから余計痛いんですね。
モーパッサンは昔、『ベラミ』を少し読みかじった程度であまりよく知りませんでした。
正直に云って、今から興味が湧いて読もうかな……と思ったとしても、なかなか手に取るまではいかないと思うのです……だから、こうして柊さんが丁寧に書いてくださるものを読めて、すごくラッキーです(笑)
語り口調のような文章が、すぅっと入ってきてとてもわかりやすいです。この先も楽しませていただこうと思います♪
作者からの返信
烏丸さん、お読み下さってありがとうございます!
「ベラミ」ですか。美形の悪い奴 (笑) あれも面白いですね。
そうですね、原作まではなかなか、という方も多いと思います。なのでこの作品でお手軽に中身を知ってもらえたら嬉しいです。色々バリエーションがあるように心がけてはおりますので、楽しんで頂けたら幸いです!
上品にしてる人間も、下品と認められた相手にはどこまでも容赦なく振舞うもの
皮肉ですが現代社会にも散見できますね
以前に誰かに勧められて『脂肪の塊』を読んだのですが、「ひどい話やなー」で終わってました
柊様の文章を読んでかなり理解が深まり、再読しようと思いました
お礼を言いたいです、ありがとうございます!
良いクリスマスをお過ごしください(^ω^)
作者からの返信
この作品にもお越し下さりありがとうございます。
すでに読まれていたんですね。話としてはシンプルなものだと思いますが、その心理を描写するモーパッサンの筆致が辛辣ですね。えぐる、という言葉がぴったりです。
この作家の書く人間像は普遍的だと思います。
こちらこそコメント下さりありがとうございます。
カナリヤさんもよいクリスマスをお過ごしくださいね。
編集済
こちら、ネタバレとあったので、脂肪の塊を図書館で借りて読んだ後に再訪しました。
この話は身につまされますね。
今の日本だと、風俗業にコロナの失業給付金を出さないとか。以前、北海道の地震の際、被災者に風呂を開放したこととか、みんな忘れているんでしょうね。
古今東西を問わない普遍性が、モーパッサンの魅力でしょうか。
作者からの返信
コメントありがとうございます。興味を持って下さり嬉しいです。
日本の話がこの短編を地でいくようですね。国や時代が違っても人間は変わらないというか。
モーパッサンの作品はまさに古今東西を問わないと思います。短編の名手で構成も素晴らしいです。
またいつでもお気の向かれた時にお立ち寄りください。
編集済
「取り上げる作品全部ネタバレ」とありましたが、本当に顛末まで書かれているとは(笑)
ほぼほぼ全容を知ってなお、原作をもう一度読みたいという気持ちにさせてくれるあらましでした。これは要約力も然ることながら、やはり作品に対する愛があるからでしょうね。
コルニュデの立ち位置が生々しくて好きなのです。「ラ・マルセイエーズ」で読者からすると一瞬「お、やるやん」と思わせてくれるのですが、よくよく考えてみれば一度場所を弁えずに"交渉"迫ってますし、卑劣極まりない末路の回避には貢献できていないわけですし。
自分がもしここに放り込まれたら、何だかんだこの立ち位置に落ち着きそうだなぁ──という予感が、そりゃあもうひしひしと。「小さな罪滅ぼし」という解釈が好きです。
作者からの返信
お読み下さりとても嬉しいです。ありがとうございます。
モーパッサンはオチや結末に「らしさ」があると思うので、遠慮なく全部バラしています。原作を読まれなくても「こんな作品がある」と知ってもらえるだけでも書き手は満足です。笑
コルニュデに関しては仰る通りですね。結局は自分から積極的に異を唱えることもできず、第三者のような狡い立場だったようにも見えます。だからマルセイエーズを吹く姿に微妙な気持ちを持ちました(主観ですが)。
コメントを頂きとても嬉しいです。あたたかい評価も頂き、本当にありがとうございます。^^
昔、読んだことを、これで思い出しました。本当に偽善者たちに腹がたち、学生の私は人とはこういうものかと絶望して、でも自分だったらと、やはり偽善者にちがいない。
いろいろ考えさせられる、素晴らしい小説でしたね。
ただ、辛いですが。
作者からの返信
本当に名作で代表作のひとつですね。人と人の間の空気がまた絶妙なので、最後は息苦しくなりますが。
偽善者に腹が立ち、でも自分だったら…。仰る通り鏡のように読者の心を映す小説でもあると思います。
このエッセイで興味を持って、図書館で借りて読みました。ほんと、出てくる登場人物がろくでなしばっかりで(笑)ラスト、皆がみな、人間性の醜さ丸出しですよね・・・容赦なかったです。
最近のことで言えば、コロナ差別とか、日本が特にらしいのですが、罹った人を責めたり排除しようとする風潮があるのですが、誰もが罹る可能性があるのに、よくそんなことできるな・・・と思います。
人にしたことが即、時差なく自分に返ってくる世界ならいいのにと思います。(誰かを叩いた瞬間に自分も痛い、とか)でも多分、時差がありますね。
作者からの返信
原作を読んで下さったんですね、嬉しいです。登場人物が詳細に書いてあるので、読んでいる方にも細かく伝わってきますよね。
コロナのそういう話は知りませんでしたが、社会が何かしら動揺しているときは特に、人間の姿がよく表れるのかも知れませんね。
再読しても、やっぱりとてもわかりやすい紹介の仕方で、あっという間にモーパッサン世界へ惹き込まれます。
他の乗客たちには心底腹が立ちますね。
恩を受け、おだてて嫌な役目まで押しつけておきながら、終わったら手のひら返して見下し、差別。
でもこれ、もっと身近な事例に置き換えたら、現代日本の私たちにも起こりうることじゃないかと思います。
本当に、人間の嫌な部分がギュッと凝縮されているよう。
他の短編にも、そんなお話がたびたび出てきますよね。(確か)
他のモーパッサンも再読するのが楽しみです(≧∇≦)
作者からの返信
黒須さん、いらっしゃいませ!またお読みくださり、すごく嬉しいです、ありがとうございます。
『脂肪のかたまり』は中短編で、かなり端折って紹介しているのですが、エッセンスを感じ取ってもらえてありがたいです。モーパッサンの作品の色んな要素がこの話にすでにいっぱい入っていると思います。普遍的ですよね、いつでも、どこでも、起こりうることというか。
これから少しずつ載せていきますので、お付き合い頂けたら光栄です。
『脂肪のかたまり』はビブリオテークで借りて実際に拝読しました。
ラストシーンで泣き続ける彼女の姿。ここで何とも哀しい余韻を残して終わらせるのが絶妙です。
「エゴイズムの正当化」とは、本当に、そのとおりの内容だと思いました。人間は自分本位な生きものですね。そんな人間らしさを、モーパッサン先生が如実に捉え、柊さんが分かり易く伝えてくれる『モーパッサンはお好き』、やはり良いです。楽しみに拝読しますm(__)m
作者からの返信
本当に、なんとも言えない終わり方です。
先生が書くのは普遍的なものばかりなので読み手にも伝わりやすいのだと思います。ザ・文学みたいな難しい印象を失くせたらいいなと思います。
どうぞご無理のないペースでお付き合いください。
ありがとうございます。^^
人間の醜い感情がありありと表現されていますね。
ところでモーパッサンがプロイセン将校をそういう役割にした事で、当時のフランス人のプロイセンに対する感情が見えてきますね。まぁ、誰もが負けて相手にいい感情を持てるはずないですが。ドイツびいき(かな?)の人間としてはつい悲哀をつい感じてしまいました。でも当時のドイツ文学より、モーパッサンや少し時代が遡りますがスタンダールのような作品のほうが私の好みに合いそうで、フランス文学のほうが好みだなと思ってしまいます(ドイツ文学の勉強不足かもしれませんが)。翻訳しか読めないですけど。
作者からの返信
こちらにもコメントありがとうございます。
戦争に負けるというのはどうしても相手に対してこういう感情を植えつけるものでしょうね。ドイツ将校の条件はいかにも占領側らしい卑怯な要求ですが(ドイツ好きの方には心苦しいかも知れませんが)、むしろ仲間であるはずのフランス人たちの冷たさをモーパッサンは書いていて、そこが生々しく抉られますね。
ドイツ文学はあまり知りませんが、規律の中で押しつぶされて崩壊する人間のイメージがなぜかあります。国民性と重なるような。。
隣り同士の国なのに文学の色も違ってくるのが面白いですね。