第3話 新・狐とブドウ

 きつねが食べ物を探そうと森を歩いていると、たわわに実った葡萄ブドウの木を見つけました。葡萄の実はかなり高いところにあり、狐が跳躍ちょうやくしても届きませんでした。次に狐は、葡萄の木に体当たりして実を落とそうとしましたが、何度体当たりしても葡萄の実は落ち着ませんでした。あきらめた狐は、「どうせ、この葡萄は酸っぱいさ」と捨て台詞ぜりふを残して葡萄の木から去っていきました。

 葡萄の木を見つけて1週間後。再び狐は葡萄の木に戻ってきました。狐が葡萄の木に体当たりすると、今度は熟した葡萄の実が枝から落ちてきました。狐は甘く熟した葡萄をおなか一杯食べました。

 物事にはタイミングが重要である、とこの話は教えています。


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デジャブ寓話集 水樹詠愁 @super_hideking

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