第六十一回 天使のうたたね。


 広がる白い世界。


 ……無限に。


 と、思っていたら、

 ここはベッド、僕のベッド。


 お部屋と比例して、

 結構広いの。四人纏めてうたたねで、


 僕も千佳ちか先輩も、

 梨花りか先輩も可奈かな先輩も……


 起きたのなら、

 笑いこだまする。



 午後三時の景色。

 窓に映える景色。


 笑顔で交わす明日の約束。


 約束は約束。

 明日わかる。


 ……令子れいこ先生には、相談していたの。


 ……ごめんね。

 僕の口からでは言いにくかったから。


 なぜなら、

 みんなが、あまりに楽しそうだから。


 僕は描きたいの。

 天使のうたたね。そのタイトルの絵。


 そのモデルの一人、千佳先輩と一緒。


 千佳先輩のありのままを見たいから。



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