第五十六回 ――日曜日。


 いつの日にか見た、あの光景。


 まだ僕が小さな時、

 ぼんやりと目覚めた時の、


 カーテンから零れる朝日。



 明日からまた学園。


 学園自体はお休みなのだけど、

 僕は自らの意思で通っている。



 僕の我儘を聞いてくれたパパ。


 それにママ。……令子れいこ先生も、

 それに千佳ちか先輩に梨花りか先輩も、


 可奈かな先輩。それから太郎たろうさん。


 明日また、会えるよね?


 それから、仕上げてほしいの、

 二階のアトリエにある未完成。



 ――何で、知ってるの?


 と、何処からかの質問。

 それはね、明日わかる。


 きっと気付いてくれているよ、

 同じ星野ほしのの姓の、僕のお姉ちゃんたち。


 僕も一緒に頑張るよ、負けないからね。


 ……それは病気?

 それとも、自分の弱さなのかな?



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る