第五十三回 学校はね、きっと毎日が日曜日みたいに楽しいと思うの。


 それはね、ごく最近。


 例えばね、令子れいこ先生と出会ってから?



 ううん、もう少し前。

 僕が初めてここで、出会った女の子。


 それはね、まだ昨日のことにように、

 そう思えるよ、千佳ちか先輩。



 とっても楽しそうな顔していたもの。



 本当は大好きだったのね、学校。

 本当は大好きだったのね、お友達と一緒にいるの。


 例えば例えばね、


 今は夏休みだけれど、

 お休みだけど……そう、お休みなの。


 それでも部活動、楽しそうだからね、

 きっと、毎日が日曜日みたいに楽しいのね。


 僕も楽しいよ。


 僕と同じように、

 千佳先輩もそうだから、もう大丈夫。


 千佳先輩の周りにはね、いい人が集まっているの。



 だからもう心配ないよ。


 千佳先輩は学校を、もっともっと大好きになるからね。


 その先には僕も……この学校に通いたいなあ。あなたのいる、この学園へ。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る