第四十九回 千里の道も一歩から。


 このカントリーロード。


 ここが千里の町だから、

 というわけではないが、

 千里の距離感を思わせる広大なイメージ。



 時間が無限なら、

 僕は一歩ずつ歩めるの。


 歩みたいの、この足で、

 ――両方の足で、千里の地を。



 いっぱいいっぱい、

 思うがままに、空調の香りも、

 ううん、光合成する草木の香り。


 紫陽花も向日葵も、

 カルキの香り漂うプールの香り。


 そして、海の香りさえも。


 海の色も。


 楽しみたい……

 楽しみたい、楽しみたい。



 秋桜の季節も、

 ならば、雪の白さも。


 桜ハラハラも、ヒラヒラも。


 ずっと、


 ずっと……



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る