第十四回 ……それでも、ポエムなの。


 ――汗が、土を泥にする。



 お空がね、あんなにも青く、

 真っ青に広がる……


 爽やかな梅田うめだ先輩の、


 ううん、ではなくてね、千佳ちか先輩のイメージ。



 でも、整わないの。


 ポエムのはずなのに……


 情報量もキャパを越えて、

 僕の、僕の小さな胸には納まらないの!



 ……グスッ、


「ママに、怒られちゃうよお……」


 と、心の声も治まらずに、

 漏れちゃったの……声と一緒に。



 白く、

 白かったはずのワンピース。


 転んだ時の土が、濡れて泥の色になったの。


「あ、あの、君……

 ほら、令子れいこ先生がビックリさせたから」


「だって、こんなにビックリするなんて思わなかったもの。

 千佳さんの時と同じように、こらっ! って一言、そっと言っただけなのに」


 僕は泣き声。そして心の声は……それが一番の問題だよ。と言い放っていた。



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