第七十一髪 あの日々を まぶたの裏に 浮かべては
祝宴の
と、そこへ。
「
「ん? ああ、いいが……。何だ、
声をかけたのは、
エルの
少しの間、お互い目も合わせず、目の前のお祭り騒ぎを
「アレから、もう百年以上は
「ええ」
「ワラワにとっては、ほんのひと眠りの間であったからな。貴殿らは、……起きていたのだろう?」
「はい」
「変わってしまったのは、……あやつだけか」
エルは、過去に想いを
騒がしくも楽しかったあの日々は、けれども終わりを
今は、その
杯をあおる。
カプラの
「あの頃は聞けなかったのですが」
「何じゃ、
「……好きだったのですか?」
ミレットもエルも、同じ人間を視界に
「……このギアを
もし、人として関わりを持ちたいと思わないのであれば、ルピカのように見た目に
元々ヒト好きなのをこれでもかと
だが。
「その答えを得たところで、あやつにはすでに
笑う。それも、あの頃、無邪気に望んでいた未来なのだから。
「ま、ワラワのこのギアも、あと数日で
「やはり、このまま居ることは出来ないのですか?」
「大地がこのまま回復すれば不可能ではないじゃろうな。だが」
エルは目を
情報が黄金に
「うむ。この身体で遊び
「失礼しました。わがままでしたわね」
「良い。実に幸せな申し出であった。ワラワもそうだが、貴殿にも時間はいくらでもある。またいつか、な」
ゲハハハ、と軽く笑う。
杯の中の乳白色にぼんやりと
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます