第五十五髪 胸躍る 決戦兵器 お目見えだ
最終ブリーフィングが終わり、慎太郎とマリーナは、東門から出てすぐ北のところに場所を移していた。
その理由はもちろん、あの件で、だ。
現場に到着すると、布を
その中では、男たちのやけに
どうやらそれも最終段階だったようだ。
前の会議で見た
「終わりましたぜ」
「ああ、本当にありがとう。良く間に合わせてくれた」
マリーナは深々と頭を下げると、慎太郎へ向き直り、彼女にしては珍しく大きな声を上げる。
「さあ、お
布が男達によって一斉に取り外される。
「おお……!」
慎太郎から思わず
そこにあったのは、この世界に似つかわしくないほどの、あまりに長大な砲身だ。
また、砲身のいたるところに
「スヴァローグ。これが、ボクの『
砲身は大量の木の骨組みに支えられ、若干の角度をつけた状態で固定されており、その先端は、確実に黒き神を射程に
ただ、砲口は不思議な形をしていた。
慎太郎がイメージする一般的なそれは、完全なる円形のものだ。
そこから弾などが発射されるというイメージであるが、スヴァローグのそれは妙に
「ああ、スヴァローグはちょっと特殊でね。『
「
「ほら、剣とかでも
確かに、以前の戦いにおいては大地神エルザビの地上と地下を別つ
「それと同じことを成そうというわけだ。スヴァローグの技術的な説明は慎太郎の時代では無理だから
「なるほどなあ」
自信たっぷりのマリーナの話を聞く限り、実績もあるのだろう。
安心して任せられそうだ。
「それで、この子はボクにしか扱えないから、ボクはここに待機だ。シンタロー、後は頼む」
「ああ。任せてくれ」
「必ず、生きて帰ってきてくれ」
「……ああ」
温もりを身体に感じ、慎太郎の心に
この子のためにも、必ず成し
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