第六十七髪 両界の 狭間に眠れ 黒き竜
一行がそこへ到着すると、
それをルピカの分身達が
「……なんだか、
「これも戦いの
黒き神は
眷属も出せず、立ち上がることも出来ないようだった。
「これはどういう仕組みなのかね」
「この場所は、元々カピツルの神殿があった地じゃ。ムクジャラ……、黒いのはワラワの管理エリアであれば無制限でエネルギー吸い放題なわけじゃが、カピツルのエネルギーなど取り込もうならむしろダメージを食らうというもの」
「なるほどな」
「さて。大神官クン、仕上げじゃ」
「ああ」
慎太郎は
あのハーピィの里で使われた古い
そして、
慎太郎は大きく深呼吸をし、符を突き出すと、
りょうかいの
はざまにねむれ
くろきりゅう
激しい火花と共に、赤と青の二つの
それらは
一定のリズムで
一方の慎太郎は、全身を延々と駆け巡る猛烈な熱量と球体から発せられる強烈な圧力に、意識を持っていかれそうになる。
頭部も凄まじい勢いで
想定よりはるかに厳しい。
全身の筋肉が
だが、ここで負けるわけにはいかない。
歯を食いしばり、
「カピツル神よ! 黒き神を封じる力をこの大神官に与えよ!」
慎太郎の言葉が届いたのか、神殿全体が
それらは次々と球体に吸収され、一部は慎太郎の失われていく髪を再生していく。
あと、少しだ。
最後のひと
振り返る余裕はない。だが、誰がそうしているかはすぐに分かった。
「おおおおおおおおおおおおおおおお!」
慎太郎の
球体が一気に膨らみ、そして。
それは、黒い
瞬間、黒き神が急激な勢いで
その吸引力はすさまじく、
数秒の後、黒い
それを見届けた慎太郎は、がくり、と
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