彼が語る、かつての恋を聴きながら、彼を見つめている「私」。彼の言葉は、あくまで断片でしかないのに、それを継ぎ合わせて、カタチにしていく「私」。既に、彼に恋をしている。彼に寄り添いたくて、彼に合わせている「私」。そんな「私」の思いは気づかれぬままに・・・。彼は、丈夫なソーダガラス。クリスタルガラスの「私」の心は量れない。切ない、そして、瞬間の恋。それゆえにこそ、心の中で、イメージがリフレインする。切ない思いをしたことのある方ならば、経験は違えど、あの頃の、と過去への旅ができる作品。