まさに純文学。武蔵野に実際行ってみたくなりました。自然崇拝やアニミズムなどうまく取り入れて、日本人に馴染み深い内容になっていると思います。遅れ馳せながら、大賞おめでとうございます!
本作は日本各地で伝承されるダイダラボッチを通して、武蔵野の地理、地学、そして人の営みを描いた作品です。自然現象や民族の変遷を神話として、擬人化あるい象徴化して神と表現することは古来からあり、代表的な日本神話である記紀神話もそうであると考えられています。また、一部では大人気のミシャグジ様も登場しており、神話が好きな方には特にお薦めです。
古風で重厚感のある文体が、内容とあいまって空気感に引き込まれ、古典を読んでいるような感じがします。とても素敵でした。