おおきなまるいかおのひと
ドント in カクヨム
7月 25日 よる、はなびをしました。
7月 26日
ぼくは、きょうも、おおきな、まるいかおのひとと、おはなしをしました。
かおのひとは、よるになると、でてきます。ぼくのへやの、おしいれから、でてきます。
おしいれがあいて、おおきなかおがでてきます。上のほうから、でてきます。
かおのひとは、とてもしろいです。かおしかありません。
きょうは、おひるにたべたラーメンがおいしかった、といいました。
そしたら、かおのひとは、おいしくてよかったね、おいしいのは、いいことだね、といいました。
7月 27日
きょうも、おおきな、まるいかおのひとが、でてきました。
いつもはときどきしかこないのに、きのうもきょうもきて、ぼくはびっくりしました。
いつもはよるなのに、きょうはおひるまにでてきました。おしいれのドアがたおれて、きゅうにでてきたので、びっくりしました。
かおのひとは、こわいかおをしていました。
ぼくがだまっていたら、かおのひともだまっていました。
くちから、おしるがでていました。
そしたらかおのひとは、おしいれにかえりました。
おしいれのドアがたおれていたので、おかあさんに、どうしてこんなわるいことするの、とおこられました。
かおのひとのことは、かおのひとと、いわないおやくそくを、していました。なので、ぼくは、おかあさんに、ごめんなさいといいました。
でも、おかあさんより、ワッとでてきた、おおきなかおのひとの、おこったかおのほうが、こわかったです。
7月 28日
きょうも、かおのひとがきました。また、おひるにきました。
ごめんね、と、かおのひとはいいました。
ごめんね、きのうは、おぼうさんがきていたから、といいました。
おぼうさんは、きのう、あさからきていました。おせんこうをつけて、おきょうをいっていました。ぼくも、ナンマイダーナンマイダー、とまねしていいました。
きのうは、おぼうさんがいて、おせんこうがいやで、おきょうがいやで、それでおこっていたんだよ、といいました。
ぼくは、いやなことをして、ごめんなさい、といいました。
いやなことをしたら、あやまりましょう、と、おとうさん、おかあさん、せんせいに、いわれていた。なので、あやまりました。
7月 29日
きょうも、おおきな、まるいかおのひとがきました。4にち、れんぞくです。
れんぞくということばは、やきゅうでおぼえました。
きょうは、おぼうさんがいなくて、おせんこうもナンマイダーもないので、かおのひとは、かおがやさしかったです。
かおのひとは、ぼくのなまえを、しっていました。
天じょううらから、おうちのことが、わかるそうです。
おとうさん、おかあさん、のなまえも、しっていました。
としゆきくん、と、かおのひとは、ぼくのなまえをよんでくれました。
おねがいがあります、といいました。
そのとき、おかあさんが、かいものにいくから、と、いって、きました。
かおのひとは、おしいれにかくれました。すごくはやかったので、びっくりしました。
7月 30日
きょうは、おとうさんも、おかあさんも、いません。おしごとです。おるすばんでした。
なので、あさに、かおのひとがでてきました。だれもいないからです。
おなかがすいた、とかおのひとはいいました。すごく、おなかが、すいているそうです。
ぼくは、れいぞうこから、プリンと、パンと、ジュースと、むぎちゃと、ソーセージを、もっていきました。
かおのひとは、ぜんぶたべて、のんで、ソーセージが、いちばんおいしい、といいました。
おにくがすきだそうです。おにくじゃないやつは、おいしくないそうです。
かおのひとは、きのう、いわなかった、おねがいは、よるに、おねがいするね、と、いいました。
おねがいを、きいてくれたら、すごくおもしろいものをみせてあげる、といいました。
きょうの、よるになるのが、とてもたのしみです。
7月 31日
私は学習机の上に、俊之の日記帳を置いた。
朝、俊之は部屋にいなかった。
夫が今、向こうの部屋で警察に連絡をしている。
私は日記帳を置いたまま、その場から動けないでいた。
私の肩のあたりに、なまあたたかい息がかかっていた。
口から吐かれる息ではなかった。
それは鼻息のように感じられた。
おおきなまるいかおのひと ドント in カクヨム @dontbetrue-kkym
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