小説は辞書であってはならない。
つまるところ、物を調べる媒体。調べればわかることが乗っている媒体ではいけないのだ。
あくまでこれは僕自身の持論なので、各々が別の考え方を持つだろう。それを否定する権利は僕にはない。
こと精神分析系の対話型の作品においては、特にこの戒めが必要だ。調べればわかることは最低限に止め、それを下に作者自身が何を言いたいのか簡潔に述べていく必要がある。
この作品はその点での何があるものの、最後のオチの美しさや、全体的な文章力など、かなり秀でた部分もある。作者自身の思想をもう少し加えていけばさらに良くなるだろう。
執筆お疲れ様でした。