【登場人物紹介】
本編あとがきがわりの登場人物紹介です。ネタバレ含むので、本編読了後に読んでいただいた方が良いかもしれません。なお、このあと後日譚が続きますので、よければそちらもお楽しみいただければ幸いです。
◆ ユーリ(ジュリアーナ)
烟るような金髪に真昼の海のような碧い瞳の十八歳。
海際の公国の公爵の娘。上に兄が二人いる(後日譚で出てくる予定です)。
生まれた時から、人の心には聡いが、自分のことになると若干鈍い。自分の運命を知ってからは、自分を抑えて生きていこうと決めていたはずなのにふらっと家出したりする。行動してから自分の本心にようやく気づくようなタイプ。
ジェイクのことは、最初の船旅で一目惚れ。ずっと一途。
本来もう少し、ジェイクを振り回すクールビューティを目指していたのですが、気がついたらちょっとぼんやりした娘さんになっていました。
でもきっとジェイクはそういうところがいいんです。
◆ ジェイク
無造作に伸びた黒い髪と灰色の瞳の二十八歳。無精髭。
幼い頃から船に乗っているので船乗り仲間からは可愛がられている。レンディとは腐れ縁で長い付き合い。
ぶっきらぼうに見せかけて、懐に入れた人間はついつい世話を焼いてしまうので、男女かかわらず好かれやすい。
モテるので港ごとに付き合う女性はいるが、お互い割り切った仲だと思っている(が、相手もそうとは限らない)。
どちらかというと恋愛には淡白な方で、女性より海と船の方が好き。なので、ユーリとのことは、自分でも驚いている。
でも一度惚れたら絶対に譲らない。けど、年の差のことはちょっと気にしたりしている。
某船長のイメージベースですが、もう少し普通っぽい感じです。
◆ リィン
背中の半ばに届くくらいの濃い金の髪と深い緑の瞳の風の精霊。
ユーリが生まれたときにほぼ同時に森で生まれた。精霊の数は年々減っているのでもっとも若い精霊の一人。
性別は女性寄りだが人間の姿をとるときにはどっちにもなれる。
ユーリのことははじめは面倒だなと思っていたが、危なっかしい彼女を見守るうちに目が離せなくなった。
アレクシスのこともユーリのついでに見守っていたが、命の危機にさらされる彼を数年間守り続けた結果、自分でも気づいていないがだいぶ惹かれている。
元々ふわっと登場したのですが、アレクシスとの絡みでわりと重要なキャラクターに育ってくれました。
アレクシスとのその後のあれこれをいつか書けたらいいなと思っています。
◆ アレクシス
肩より少し長いくらいの薄茶色の髪を後ろで結んでいる。鮮やかな緑の瞳。二十六歳。
王位の継承権争いに巻き込まれて両親が暗殺され、遠縁に当たる公爵の屋敷に身を寄せているときにユーリに出会う。
どん底フィルターがかかっているので余計にユーリに癒され過ぎて、もはや神聖視している節がある。
ストーカー並にユーリのことを調べ上げているので大体全ての事情を把握している。
彼女の運命を変えるために奔走し、それが解決するまではと待ち続けた結果、ジェイクにかっさらわれた件で深く傷ついて根に持っているが、見せないだけの度量はある。
当初はもう少しバカっぽいユーリの容姿にただ惹かれて求婚してきた隣国の王様、くらいの感じだったのですが、船を動かすのに人数がいるなーということで登場してもらって、リィンが絡んできてくれたおかげで割と主要キャラになっていきました。
後日譚で若干暴走します。有能で優しいが、本気になったら一番ヤバイ感じの人。
◆ レンディ
ジェイクの兄貴分の商人。元々船乗りだったが、嵐で大怪我をして以来、陸に上がり商人となった。ジェイクのことを可愛がっているので将来の心配をしたりしてうざがられている。
ちょい役のつもりだったのですが、過去話を書いているうちにいい兄貴分となっていきました。
実は四年前の船旅の時にユーリが女だと気づいていた、という設定がありました。
後日譚でも少し触れられる予定ですが、彼の視点で四年前の船旅のエピソードをいつか短編で書けたらなあと思ったりしています。
◆ レヴァンティア
黒髪にほとんど黒に見える藍色の瞳。
ユーリたちの公国の初代公爵。元々は侯爵の家柄だったが、彼女の働きにより公爵へと格上げされた。王の信頼を得て、王国はしばらく繁栄の時代を迎えた。セフィーリアスのことは初対面では反発していたが、そののんきな性格と積極的なアプローチに次第に絆され、二男一女をもうける。本人は無意識だがヴェトリアクラムに強く惹かれてもいた。
三十代半ばほどで病死。死の床に訪れたヴェトリアクラムに治療を申し出られるが、人の寿命をねじ曲げたくないと、セフィーリアスと子供たちのことを見守って欲しいとだけ告げる。
最後の最後で登場した彼女ですが、割と好きでした。
◆ ヴェトリアクラム
数千年を生きる太古の竜。セフィーリアスとは森の中でたまたま会って、以来彼の方が勝手に押しかけてきて話をしていく、という関係が長年続いていた。精霊は竜を忌避する者が多い中、変わり者だなと思っていたが自分も竜の中では変わり者の方なのでお互い様と思われていたことには気づいていない。
レヴァンティアとは直接の血縁ではないものの、遠縁と言えば言えなくもない。ほのかに好意を抱いていたが、セフィーリアスがもっと積極的だったためにまあいいかと見守っていた。レヴァンティアが病死する際には彼女の元を訪れて彼女の望みを聞く。
実は歴代の贄となった娘たちとの間にいろいろあったりしたのですが、多分一番好きなのはレヴァンティアに一番似ているユーリです。
この後の後日譚にも登場予定ですが、どう動いてくれるのか、難しい人です。
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