拝読して、センスを感じました。不条理、無慈悲な展開に惹き付けられます。
面白いのですが、その面白さの割りにPVが伸びていない気が致します。(理由後述)
三人称のミック視点で描かれていますが、カメラ遠目で、客観描写多めという特徴がありますね。
その意図が達成されておられることに期待したいです。
というのも、完成度が上がれば書籍化も狙えるんじゃないかと思うからです。
(特に、読みやすい文章が現状のネックに感じています)
ちなみに私が「なろう」で予言した作品は、数年後、全て書籍化されています。
ということで、勝手ながら期待しております。
作者からの返信
おおお! なんともったいなきお言葉! 嬉しいです、ありがとうございます。
三人称一元視点で書いてはいますが、主人公の心象に寄り過ぎないように気を付けています(でもよく寄っちゃう)。ミックの他にも主人公がいるからです。意図が達成されているといいのですが……どうなんでしょう……。
書籍化して、MIKAGAMIさんの予言を実現させられるように頑張りますね! 今後とも応援よろしくお願いします。
編集済
ここまでが第1章なのですね。丁寧な描写と作り込まれた世界観で、様々な想像をかきたてられました。
7話でフィランがミックのことを思い出した時の「話し合いをしに来たが、気が変わった」というセリフ。強烈な印象です。サイコパスかと思いました。
昔の友達だと気づいたなら、普通は「気が変わった。話し合いをしよう」となりそうです。
(「話し合い」が物騒な言葉の隠語であれば別ですが)
フィラン視点では『邪教徒だけど友達』なのですから、少なくとも『ただの邪教徒』よりは好印象なはずです。
でも実際は違っていた。ミックは『ただの邪教徒』よりもひどい扱いを受けてしまった。
この状況、1周目は「冷酷だ、怖い……」と思うだけだったのですが、1話から読み返したことで少しとらえ方が変わりました。
フィランはミックを『邪教徒だけど友達』ではなく、『友達なのに邪教徒』として認識してしまった可能性もあるのかなぁ……と。
「父上……父さんは、俺にだけ厳しいんだよ」(6話)
→父さんが邪教徒→友達のミックだけが救い→ミックも邪教徒かよ……みたいな流れで(妄想)。
長文失礼致しました。登場人物の背景を妄想してしまうほどに、魅力あふれる作品だと思います!
作者からの返信
本当ですね。傍から見たらサイコパスです。傍から見なくてもかなりひどい対応です。
そして、丸井まごさんの推測はとても鋭いですね。解釈はお任せしますとしかこの時点では言えませんが、登場人物の感情の些細な揺らぎをそこまで深く考えてくださることに作者としてとても嬉しく思います。
若干十五歳の少年が、自分や父親が命の危険にさらされても、なお自分の信仰を守るという選択をする…。
かつて友達だった少年に、何の躊躇いもなく殺意を向ける…。
ある日突然、鶴の一声によって『異教徒』となり迫害される…。
どれもこれも、現代日本に生きる我々としては考えられないことのはずなのに、作者様の筆力によって、登場人物に『共感』出来てしまう不思議。
本作は、中世ヨーロッパの、宗教を巡る対立の歴史へと誘う、高品質なガイドツアーのように感じられます。
読者として感動、書き手として脱帽しました。
これからも応援しております!
作者からの返信
水無月さん、この度は誠にありがとうございます。
レビューの文言ひとつひとつが嬉しすぎて……。作者として伝えたかったことを存分に汲みとってくださったレビューでした。最高のレビューに心から感謝いたします。
本作のジャンルは異世界ファンタジーですが、ファンタジー要素は皆無であり、おっしゃる通り架空の歴史小説としても書いております。歴史が様々な解釈を抱くように、本作も一意的なメッセージを伝えるものではありません。
第二章は、ルクス教徒ではない別の少年の葛藤と生き様を描いていますので、もしお時間がありましたらまた足を運んでみてください。
水無月さんの新しい嘘(笑)も、心待ちにしています(^^)
宗教関連のニュースとか見ていると、信仰で苦しんだり不利益を被るくらいならいっそ投げ出してしまえば……なんて考えることもあるんですが、この作品を読んでいるとそう単純にもいかないんだよな……と思いました。
それこそ宗教じゃなくても、会社とか学校とか、世の中いろんな立場の関係とかで動いているし……。
とにかくミックの未来や、ルクス教とユス教の対立の行く末など、今後が気になります!!