ナイト
Lie街
シクラメン
夜に誘われてしまった。微かな香りの中に影を落とした私。ガタンと音を立てて、膝から順番に、夜の香りの中に落ちているのです。
ジョーカー、まさにそうなのだ。それを引くのは間違いだったのかもしれないのだ。あの映画は、悲しくて綺麗で、その狂気がたまらなく心の奥の、私の悪ににた黒い塊に触ったのだ。
正義とは主観だ。まさに、その通りなのだ。しかし、力はみな平等にある訳では無い。正義とは強気物のためにあるのだろうか。まるで身分制度。カーストだ。三角の枠の中に生きているのだ。喜劇かもしれないよな、笑うしかないよな、間違っていると押さえつけられて、反発も出来ないのなら、笑うしかないのだよ。横には誰もいないように感じるカースト、一番下はいつだって自分なのだ。世界中には私たちよりも悲しい人がいる。分かってる。でも、それなら僕はいつ泣けばいい、永遠と笑っていればいいのか。ハハハハハハ。
木漏れ日と音楽とラジオ。夜の静寂は星の光のように消えていくのだ。
悪などないのだ。あるとすれば、正義こそが悪なのだよ。頭の中の誰かは相変わらず、硬いベンチに座った、自分にそっくりな男が難しい顔で、しかし、どこかニヤリと嫌な表情でありながら、憤怒を露わにしているようで、優しさや悲しみを内包しているような顔で、ごちゃごちゃと五月蝿い。
「正義とは…」
「優しさとは…」
「愛想笑い…」
「コミュ障…」
哲学者気取りで、ずっと話している。結局、今日もそいつのせいで何が言いたかったのか忘れてしまった。
ナイト Lie街 @keionrenmaro
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