魔法少女、はじめました
@smile_cheese
魔法少女、はじめました
その日は突然やって来た。
??「ぼくの名前はぽーちゃん」
高校生の河田陽菜は、目の前で起きたことに驚き、目を丸くした。
部屋に飾っていたくまのぬいぐるみが話しかけてきたのだ。
陽菜「夢みたい…」
ぽーちゃん「君の名前は?」
陽菜「私の名前は…陽菜です」
ぽーちゃん「陽菜ちゃんか。ぼくの声は心が綺麗な人にしか聞こえないんだって」
陽菜「やったー」
最初は動揺したものの陽菜はこの状況をすんなり受け入れた。
ぽーちゃん「どうやら陽菜ちゃんは本当に心が綺麗みたいだ。君ならもしかすると…」
くまのぽーちゃんは少し考え事をすると、うんうんと頷いてこう続けた。
ぽーちゃん「陽菜ちゃんに100日後に起きる地球の危機を救って欲しいんだ」
陽菜「地球の危機?あら、大変。どうしましょう」
口には出したがいきなりそんなことを言われても陽菜にはピンと来ていなかった。
それよりも、ぽーちゃんが何を食べるのか、動くことは出来るのかなどといった好奇心の方が勝ってしまっていた。
ぽーちゃん「ねえ、聞いてる?」
陽菜「え?あ、ごめんなさい!なんだっけ?」
ぽーちゃん「もう…だからね、100日後に地球に隕石が衝突するんだ!」
陽菜「隕石が!?」
ぽーちゃん「そう。だから、陽菜ちゃんにはその隕石から地球を守って欲しいのさ」
陽菜「私にはそんなこと出来ないよ…ペットボトルの蓋だって簡単には開けられないのに」
ぽーちゃん「心配はいらないよ。ぼくが陽菜ちゃんに魔法が使える特別な力を与えたからね」
陽菜「私、魔法が使えるようになったの!?」
ぽーちゃん「その通りだよ」
陽菜「やったー!瞬間移動とかって使える?これで学校に遅刻しないで済むよね」
ぽーちゃん「いや、使えるけど、そういうことじゃなくって…」
陽菜「物を動かしたりも出来るかな?テレビのリモコンを取ったり、冷蔵庫から飲み物取ったり…」
ぽーちゃん「陽菜ちゃん?」
陽菜「ん?」
ぽーちゃん「地球の危機だってこと分かってる?」
陽菜「うーん、ぽーちゃんの話は信じるよ?でも、まだ100日あるんだよね?せっかく魔法が使えるようになったんだったら、ちょっとは楽しみたいなと思って…ダメかな?」
ぽーちゃん「・・・」
陽菜「あれ?ぽーちゃん怒ってる?」
ぽーちゃん「どうやら、ぼくは力を与える人間を間違えてしまったようだね。もう地球は終わりだよ」
陽菜「ごめんなさい、ごめんなさい。でも、だったらこの100日間は何をすればいいの?」
ぽーちゃん「まずは魔法を使いこなせるようになってもらわないといけないんだ」
陽菜「修行するってことね。なんだか面白そう!」
ぽーちゃん「本当に大丈夫かな…」
陽菜「あ、でもその前に…」
ぽーちゃん「ん?どうしたの?」
陽菜「ちょっと二度寝するね」
ぽーちゃん「陽菜ちゃん!」
隕石の衝突まで後100日…
果たして陽菜は地球を危機から救うことが出来るのか!?
つづ…く?
完。
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