スワイパー・セヴン

作者 志々見 九愛(ここあ)

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★★★ Excellent!!!

何を食ったらこういう話を書けるようになるのか? それを解き明かして禁止薬物リストに載せるべきだとまずは提言したい。
二分された世界、そしてそこからさえも阻害されたはぐれ者。なるほど、一見して未来SFが好んで採用しそうなモチーフだ。スワイパーとモニターの役割も少なくとも作中で描写されているものを見る限りは明確で、こんなものに第四位も超新星もあってたまるかという疑問が無限にわいてくるのはさておき、本来はこのいずれの陣営にも属していないはずの主人公の葛藤が、読者には全く意味不明なまま、爪の手入れや試合後の手洗いの緻密な描写から少なくとも深刻なものであることが窺えるなど、完全に筆力頼みで読者に異物を飲み込ませようとしている。
毛むくじゃらな男に対する言葉責めとか、やりとりの内容自体は下世話な映像作品に出てきそうなレベルなのに、妙なスパイスを仕込んでオシャンティーな雰囲気にしてるのもやはり、読者に異物を飲み込ませようという魂胆が働いているのではないかと思う。