エピローグ

キラキラと葉の隙間から太陽の光ががさす中、パリッと黒の背広を着込んだ男は今日も石碑に花を手向ける。

「貴方が愛した世界は今日も美しく生きていますよ。安心してお眠りください。」

男は柔らかく微笑むと自分を呼ぶ声に気づき慌てて振り返る。

「遥さーん、そろそろ行きますよー。」

「はい、ただいま参ります。」

そう言って男が急いで階段を降りていくと共にザワザワと葉が揺れ、爽やかな優しい風が男の頬を撫でた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

神さまの忘れごと 白春透愛 @toa-white

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る