『歯車』前編 感想
先週は時間が無くて、一週間経っての感想でしたが、今週は本気の本気でやられて当日観る直前での感想です。
いや……
最推し(作之助さんと秋声さん)が塵となって消えるなんて思わなくて。
消えるにしても、もっと足掻いてからだと思っていたので。
あんな、あんな……
思わず、
「うわあああああああ、何で身体が鬼みたいに消えやがる!!」
と叫びかけましたよね。
いえ、血だらけでも嫌ですけども。
どちらでも泣きますけども。
あんな風に、圧倒的力の前に倒れていくのは、正直きついですね。
藤村さんと秋声さんと武者さんは、本当に潜書シーン無かったので余計。
武者さんにいたっては、ほぼ構えただけじゃないですか……舞台の武者さんの剣捌きがとてもとても好きなので、残念でした。
話の流れ的には、致し方ないのですが……。
某記念館さまではありませんが、向こうから最後の自然主義のあの方がいらっしゃったら嬉しいなと思いました。
それでは、気になった点をさらりと。
・作者は、基本的には著作の中では死なない。なのに、寛さんは死んだ。
→それすらも超えるほどの力を持つ、という暗示なのでしょうか。
それを、親友の著書と親友の絶筆で表すという……鬼のような所業
・けれど、寛さんにとどめは刺していなかった侵蝕芥川さん
→やはり、創造主であり親友である真芥川さん(もう一人の自分)にとっての大事な人だから、最後まで斬れなかったのか
そうであって欲しい。
ただあの刺したとき、「感謝」と同時に「あのとき(OPの、車のときや会社訪問のとき)君が気付いてくれていれば、声をかけてくれていれば、死なずに済んだかも知れないのに」という気持ちが少しありそうだと思いました。
あと皮肉といえば皮肉なのですが、『侵蝕芥川さんを斬る=真芥川さんの著作は守られるが、自分の著作は改変認定され消える可能性がある』という状態が、自分を邪魔した太宰さんを助けることによって、ある意味で著作の筋書きに近くなっていたのだなあ、と。
もちろん、あの人は最期亡くならないので、改変と言えば、やはり改変になると思いますが……。
また、あそこで庇うのが、寛さんだなあと思いました。
最期まで笑っているのも。
誰か、あの人をもっと守って欲しい。
あの人がもっと救われるイベントがあったらいいな……。
他にも作之助さんとか……精神安定組を、もっとフォローするイベントも欲しいところ。
・太宰さんの好意が裏目に出ている状態
→ここから、どう救いにつなげるのか
やはり、文劇と同じく、「ファンは作者を殺しもするが、救いもする」という流れになるのでしょうか。
小説版では「ファンは作者と作品を殺す毒にもなる」部分を強調していて、舞台版では「ファンの愛が、作者を救うこともある」部分を強調している気がします。
さてはて、アニメ版は……今のところ、「良かれと思ってやったことが裏目に出る」という後者のような前者という地獄なわけですが。
・歯車が消えた人と、消えたところをはっきり見せなかった人
→先行カットや色々な方のご意見を見て、歯車が消えたとはっきりわからない人は、生き残る可能性が……?
ところで、特効装像の歯車、ちょっと倒れた無頼派の三人(作之助さん、檀さん、安吾さん)の腰巻カラーっぽくはありませんか……。
そう思ってしまって、心が辛くなりました。
・侵蝕者化した太宰さんや芥川さんが、無頼派の中では真っ先に作之助さんを無効化しようとすること
→他のお兄ちゃんズ(特に安吾さん)に一番効く精神攻撃になるからでしょうか
無頼派のキュンとするところは、よくお互いの名前を呼ぶところなのですが、そのなかでも、自分が大変なときでも相手の名前を呼ぶところは本当にキュンとします。
しかし、末っ子を狙うのは、お兄ちゃんたちのトラウマだからやめてあげて欲しい……。
あと作之助さん、実は、安吾さんからも太宰さんからも、重い攻撃を受けているのが、何とも言えません……。
気にしてなさそうですが……しかし、侵蝕者のやることはピンポイントでいやらしい気がします。アニメ版は、特に。
……あと数分で始まります。
どうか、三十分後、生きていますように……!
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