第58話 理解力のないミツキ

「それで?そのダグラスってのはどこにいるんですか?とりあえずそいつのところに行って来ます。」

そういう私に対して周りの反応はすごく鈍かった…どこか顔が青ざめているような…

あーそっかぁー

「だいじょうぶですよ?領主も領主軍も逆らうようなら皆殺しにするからみんなには被害はないですよ?」

まだ口をつぐんでいる…はぁ…よっぽど領主が怖いんだね…教育が行き届いている事で…

「あ…あのロキ様?ダグラスなら…」

「え?ユリシーダグラスの事知ってるの?なんで?私と今日はじめてここに来たんだよね?ユリシーの村にまでうわさが届くほどの悪党なの?ますますダグラスだけはいたぶって殺さなきゃ許されないわね…」

「いえ…その…ダグラスならもう死にました…」

「はい?なに言ってるのよ。じゃーあのおじいさんの話が間違いだって事?いったいいつ死んだのよ」

「あの…今しがた先ほど真っ二つになって死にました…」

「ん???話の要点が見えないわね…なんでユリシーは死んだってわかるのよ。ずっと私と一緒にいたじゃない。わけがわからないよ。いつどこで見たのよ。」

「えーと…ですから…今、目の前で見ました。その…これがダグラスです」

そう言ってユリシアは足元のなんかきれいに真っ二つになった物体を指差した。

あ…さっき怒りのあまり反射的に近づいてきた奴殺したと思ったら…こいつだったのか…

「あ…なんか私…ちょっと理解力なったみたいですいません。」

「いえ…ロキ様にとってはこの程度の小物など羽虫をつぶした程度の事だったのでしょう。理解できなくて当然だと思います。むしろもっと前にこの私がつぶしておくべきでした。不甲斐なくてもうしわけありません。」

「いあいあユリシーは充分優秀だよ?私の癒しだよ?」

「もったいないお言葉です」

やっと私が理解した頃別のゴロツキっぽいのが騒ぎ出した。

「てめぇ…ダグラス様を殺してただで済むと思うなよ…」

つまりこいつは領主の子分のダグラスの子分か…小物の中の小物だね。

「どうただですまないのかしら?ぜひともご教授願いたいわね。」

「すぐに領主様に連絡してやるからな!もうお前死んだからな!」

「なんで領主が出たくらいで私が死ぬのかしら?」

「いくらお前でも領主軍が相手じゃどうにもならないだろう!はははは」

なんか、三流以下のセリフを残して男は走っていった。

「いいの?ロキおねぇちゃん…逃がしちゃって…なんなら私がやっつけに行くけど」

心配そうに尋ねるエメラダ…

「うん。後ろから切り殺しても良かったんだけどせっかく領主軍とやらをつれて来てくれるんだから、それならそれで案内人になってもらいましょう…上手に領主も引っ張り出して案内してくれたらお礼に私が地獄に案内してあげるわ…うふふ」

そんな話をしているうちにしばらくしたら

どうやら獲物連れてきてくれたようだ…あはははは

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無課金で最強になったら運営にBAN(物理)された件〜異世界でも無課金廃プレイは貫きたい(願望)〜 LENA @LENA0129

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