13話 新たな旅路への準備
「ん~……んん? ……ふぁ~ああ……」
すんごく気持ちよく眠った気がするな、さすが高級宿だ、布団がすごい気持ちよかった。
「あ~、もっと寝てたい……神庭(かんば)を1度も使わずに野宿だけでこの街に来たからな、疲れがすっごく溜まってたんだなぁ……」
そう、実はここに来るまでの2週間以上の道程では、神庭(かんば)を1度も使わず来たのだ。
何度も使おうと思ったが、野宿に慣れないとこの先キツイだろうと思い、神庭(かんば)で寝泊りするのを我慢したのだ。
だからだろう、想像以上に疲れが溜まり、高級宿の部屋をよく観察する前に布団に入ったらすぐ寝てしまった。
ちょっと勿体無いと思ったが、ここまで気持ちよく寝れて疲れが取れたのだ、良しとしようじゃないか。
「さ~てと、時間はっと……うおっ! 12時間の砂時計が全部おちてやがる!?」
実は寝る前に12時間用の砂時計を追いといたのだが、これが綺麗に全部落ちてるのだ。
一体何時間寝てんだよ・・・やっぱ感じとれない疲れがあったんだなぁ、もう野宿は必要最低限にすることにしようかな。
「でもぐっすり寝たおかげで疲れが完全に取れてる気がするな、さて、魔導具屋と武器屋に行きますか」
多 分、時間的にもうお昼近い時間だろう、お腹も減ったし、ご飯食べて行ったらちょうど良さそうだな。
高級宿の食事ってどんなのがあるのかな、楽しみだわ~。
「え? 食べられない?」
「はい、ハルト様は1泊になりますので、夜と朝の2食ということになります、今はもうどちらも終わっておりますので、もうお食事をお出しする事は出来ません」
「だって俺、夜も朝も食べてないし……」
「はい、どちらも2度ほどお呼びさせて頂いたのですが、反応がありませんでしたので」
え~……マジかよ~……フロントにいた受付の人にご飯食べられるかと聞いてみたら、泣きそうな事を言われてしまった。
高級宿の食事楽しみにしてたのになぁ……どちらも寝てて食えないとかなんつーマヌケな……
「もしよろしければですが、まだ昼食には早いのですが、軽いものであればお安くご提供させて頂きますが、いかがいたしますか?」
「え? 食べます! お願いします!」
「畏(かしこ)まりました、それでは銀貨5枚になります、食堂でお待ちください」
さすが高級宿、融通が利くもんだ。
こうして銀貨5枚(5千ゴルド)と、1食にしては高すぎるのだが、トロけるような肉と、ふわっふわの真っ白なパンと、野菜が溶けるまで煮込んだスープを満足げに全部、平(たい)らげてしまった。
「いや~、まんぞくまんぞく~っと…… まさか真っ白いパンがここまでうまいとはなぁ」
いつも食べてるパンは、少し黒っぽく硬かったりして、スープがないと食べづらいのだが、高級宿で食べた真っ白いパンは、やわらかくてそのままでも十分うまかったのだ。
「さすが5千ゴルドなだけはあるな!」
もう当分あのレベルの宿には泊まれないからな、俺はきっと、一生あのうまい食事を忘れないだろう、そのくらい今まで食べた物と美味さのレベルが段違いだった。
「はぁ……いつまでもこの余韻に浸(ひた)っていたい……」
もう宿を出てしまったので、宿の前でボーっと突っ立ってるのも、おかしな人に見えるからやめとく事にする。
すると遠くから、リンゴーン、リンゴーン……と鐘の音がする。
「お? ちょうどお昼の鐘かな? じゃあまずは魔導具屋に行きますかね」
ちょうどいいタイミングでお昼の鐘が鳴ったので、宿を出た足でそのまま魔導具屋に行く事にする。
「こんにちは~、砂時計どうでしたか?」
店の中に店主のお婆さんがいたので声を掛ける。
「おお、あんたかい、どれもぴったりの時間だったよ、これはあんたが作ったのかい?」
「ええ、そうですよ」
「やはりのう、こんな腕を持ったやつはそうそういないからね」
「では、砂時計を買い取ってもらえますか?」
「ええじゃろ、全部買い取ったるわい、しかし気をつけなされよ」
「え? 何がですか?」
ん? 何か危ない事でもしたかな? 何もした覚えないんだけどなぁ。
「やはり気づいとらんか……これだけ精巧な物を認可もされてない所がポンポン販売してみな、すぐに目をつけられ難癖付けられて潰されちまうよ」
「あ~……やっぱりそうなんですか」
なんとなくそれについては思う所があった。
認可されてる所があるということは、やはり利権が絡む、そして認可も何もされてないやつが、これだけ精巧な物を販売しちゃうと、こぞって安い方に流れるだろう。
そうなるのはきっとどこの世界も同じだろうからな、だからそういうのに目を付けられると後々厄介な事になりかねない。
と言う事はもう、砂時計でお金は稼ぐのは終わりか……砂時計錬金できたらなぁって思ってたんだけど、うまくはいかないもんだ。
「今回は24個かい? それくらいならこっちで捌く事ができるが、それ以上は目を付けられるだろうね、だから他でも売ろうとするなら気をつけな」
「はい、ご忠告ありがとうございます、もう在庫がないので、よほどの事が無い限り売らない事にします」
「それがいいだろうねぇ、何事もほどほどが一番さね」
妙に熱の篭った言葉に、このお婆さんも自分で体験してきたのか、それとも他の者がそういう目に会ってきたのを見てきたのだろう。
先人の助言だ、気に留めておいても損はないだろうな。
「それでじゃな、24個買取となると、ちと金額が高い、なので店の商品を買うならその分差っ引きたいんじゃがええかの?」
「いいですよ、こちらも魔法の杖がほしかったので、願ったり適ったりです」
「そうかい、それじゃあ何でも好きなの選んどくれ、いつもは売るのに制限を掛けてるんじゃが、今回はおまけじゃ、いくらでも持ってくといい」
おお、嬉しい事を言ってくれるじゃないか、なら杖を予定通り6本貰っていこうかな。
あとは何が良いかなぁ。
「じゃあ火と水の複数回使える杖と、使い捨ての風と土を2本づつ、後は魔力ランタンと~」
「ほっほっほっ、さすが若者、遠慮なく言うてくるのう、ええぞい、何でも言うといい」
「すいません、実は俺、無属性なんですよ、だからどうしても属性魔法使いたくて・・・」
「ほ~、そうじゃったんか、なら杖を欲しがるのも頷けるのう、本来魔法の杖はそこまで需要が多くはないんじゃよ」
あれ? そうなのか? 普通は色々と属性持ってた方がいい気がするし、みんな使いたいもんじゃないの?
「なぜ需要があんまりないんですか?」
「それはじゃの、自分に適した属性以外を杖や魔導具で使おうとすると、あまり上手く扱えないからじゃ。なので適性のない属性は使わないと言うのが通説になっとるんじゃな」
「うわ~、なんか勿体無い・・・でも下手なのに使ってたら、いざと言うとき下手うつ可能性があるか」
「そういうことじゃな、なので得意な物で勝負するのが一般的じゃ」
なるほどねぇ、なんか勿体無い気もするけど、武器で例えると剣も弓も槍も鎖鎌(くさりがま)も持って歩くようなもんかな?
そりゃ上手く使えないならいらんわな。
「俺は属性魔法使った事ないので、色々試したいので全種類使ってみたいですね」
「そうじゃな、自分に何が合っているのか試さないのは愚者のやる事じゃからの、色々試してみんさい」
「ええ、出来る事をやってみます」
「おぬしなら魔力操作が上手いから多くの属性が扱えるかもしれんのう」
もしそうであったなら良いなぁと心から思う。
やはり魔法が使えるならたくさん使えた方がいいもんね。
「商品はそれだけでええのかい?」
「そうですねぇ……あっ! 杖がいざと言うときすぐ使えるように魔法袋に入れずに持ち歩きたいので、リュック型の魔法袋ってありますか?」
「ある事はあるがのう、肩掛けのより大きいから不人気じゃぞ、それでもいいのかい?」
「はい、リュックに横から差し込んどけば、すぐに杖が使えるんじゃないかと思いまして」
いちいち魔法袋から杖を取り出すのは非効率だしな、なんせ俺の場合は計7本必要になるんだし。
それに俺にはアイテムボックスがある、必要な物は大抵アイテムボックスに入れてあるからな、魔法袋はまぁ、ダミーに近いようなもんだし。
それに伴い、今持ってる魔法袋を買い取って貰おうとも思ったが、お金に困ってないから持っててもいいと判断した。
魔法袋に魔法袋を入れることはなぜか禁止されていて出来ないらしいので、後でアイテムボックスに放り込んでおく。
そういう使い方ができれば便利なんだけど、犯罪に使われると厄介なのかも知れないね。
「それで全部かい? それじゃ砂時計の分を差し引いたら白金貨1枚に大金貨1枚、銀貨3枚じゃ」
「はい、それじゃカードに移して下さい」
そう言ってステータスカードに移してもらう、さすがにこの大金を現金では持ち歩きたくないし、お婆さんも現金で払えるかわからないしな。
そして早速リュック型の魔法袋に入れ替えてリュックの外側に杖を差し込んだ。
横に差し込むので歩く時にちょっと人の邪魔になりそうだけど、この世界は土地が広大だ、日本みたいに人が密集して歩くっていうのはそこまで多くない、なのでこの方法でも大丈夫だろう。
馬車が街の中を駆け回ってるくらいだからな、俺一人が横幅を取っても何も問題などないだろう。
てことで杖を計4本差し込んだ、残りの使い捨ての2本はアイテムボックスに入れておくことにする、 もちろん誰も居ない所で入れる予定だ。
「それじゃまた来ますね、あっ、そうだ、どこか試し撃ちできる所ってないですか?」
「そうじゃのう、街の外しかないじゃろうが、北側はやめといたほうがいいの」
「北側がダメな理由を聞いてもいいですか?」
「北側は巨大な氷山が連なる山々があるからの、稀にじゃがそこから魔物が降りてくるんじゃよ」
「なるほど、確か氷山の魔物はとんでもなく強いって本にも書いてあったな」
「その通りじゃ、ここら辺の魔物が子供に思えるくらいの強さじゃ、もし出会うような事があれば、すべてを捨てても逃げるんじゃ、命がなければなんにもならん」
そこまで強いのか……確かに命が無くなったら意味がないからな、あの3人の冒険者のように。
不意に出会うかこちらから出向くかは違うにしても、敵(かな)わない相手に出会ったなら全力で逃げるべきだな。
幸いにして俺には異空間の別荘とも呼べる神庭(かんば)がある、そこにいち早く逃げ込む事を考えとくか。
「あの山々は遠い昔行った事があるがの、あの極限の寒さの中で生きていける生き物がおるとは思えんくらいの環境じゃったのぅ……」
この婆さん行ったことあるのかよ!? 何気にすごい人なんじゃ? それに実際に行って見てきたからこそ、その厳しい環境で生き抜くのがどれだけ大変かわかるんだろうな。
そんな厳しい環境を生きていけるだけの力があるから、こことは別格の強さになるのだろう。
いや、その別格の強さがなければ生きていけないと言った方が良いか……
ともかく、多分見ただけでわかるような魔物かもしれないから、一目、というか見る前でも感じたらすぐ逃げよう、うん、そうしよう。
「わかりました、北側は絶対行かない様にします、それ以外でどこかいい所ってありますか?」
「そうじゃのう、北以外はどこも同じじゃろう、しいて言うなら南じゃろうか、おぬしも知っておろうが南には迷宮があるからのう」
「え!? 迷宮があるんですか!?」
こればびっくらこいた、迷宮がこの街の南側にあるのか、それは良い事を聞いたぞ。
「なんじゃ知らんかったのか?」
「ええ、迷宮があるのは知ってましたが、この街の近くにあるとは知りませんでした」
「なら1度行ってみるのもええじゃろう、途中で魔物も出るゆえ、試しにながら行ってみんさい」
「ええ、そうしようと思います」
「ただ馬車で行かんとそれなりに遠いじゃろうから、途中まで乗って行くのもええかもしれんの」
そうだな、まだこの世界に来て馬車には乗ったことがない、ならここで乗っとくのもいいかもしれないな。
「そうですね、なら途中まで馬車で行って途中から魔法のテストをしようと思います」
「それがええじゃろ、もし初級魔法に物足りなくなったら王都に行ってみるのもええのう、この街からなら魔法船が出とるから、金貨1枚とお高いがすぐ王都に行けるから便利じゃぞ」
「え!? 魔法船がこの街にあるんですか!?」
「なんじゃ知らんかったのか?」
なんだって~!? 魔法船がこの街にあんのかよ!? 俺がこの世界に来た理由も魔法船が8割くらいなもんだ。
その魔法船があるなら乗らないわけには行かないぞ!!
まぁ今はその時じゃないが、いずれ絶対に乗るとしよう、迷宮をある程度探索し終わったら行ってみようかね。
そう思うとこの街って大当たりじゃないか!
「魔法船に乗ってみたかったので、いずれ近いうちに乗りたいですねぇ」
「あれは良いもんじゃぞい、この世界の技術を結集して作っとるからのう、あらゆる魔法が掛かっており、とんでもないスピードが出るが乗ってるものには一切負担が掛からんのじゃよ」
ほっほ~~、そりゃ絶対に乗ってみたいな、なら何が何でも死ぬわけにはいかないな、俺は絶対に魔法船に乗るまで生き延びる!!
まぁ乗った後も死ぬつもりは無いけどさ、とりあえず絶対に乗りたいもんだ。
「1度は魔法船に乗りたいですね、迷宮に行き終わったら王都に観光ついでに乗るのもいいかもしれないですね」
「そうじゃのう、1度体験するのもいいじゃろうな」
よし、今後の予定が立ったな、やる事なかったけどなんか楽しそうな物が一気に来たな。
やはり異世界、こうじゃないとな。
地球にある物をそのまま見て回ってもこの世界に来た意味がないからな。
魔法に迷宮、そして魔法船……めっちゃワクワクしてきたぞ!!
「それじゃ色々ありがとうございました、また何かあったら寄らせて貰いますね」
「ああ、いつでも来んさい」
色々と良い事を聞いたのでお礼を言い、魔導具屋を後にする。
楽しい事が一気に増えてようやく異世界が面白いと感じてきたな、こんな時こそ気を引き締めないとな。
大抵こういう時がヘマをするんだ、だから今日は一日ゆっくりすることにしよう、すぐ魔法の試し撃ち~なんて言って街の外に出たら、強敵と遭遇なんて嫌だからな。
いつでも魔法は使える、なら今は待つべき時だろう。
そうして今日は魔法の杖を見ながらにやにやする事にして、次は武器屋に行く事にした。
「こんにちは~、魔力剣買いに来ましたー」
「おう、らっしゃい、待ってたぜ」
さっそく、いかついオヤジさんが出てきて魔力剣を持ってきてくれた。
「丁寧に研(と)いでやっといたぜ、これからこれでバンバン魔物をぶった切ってやんな」
「はい、ありがとうございます、この剣ならそこら辺の魔物はスパスパ切れるでしょうね」
「おうともよ、この鞘とベルトはまけといてやらぁ、またいつでも来な」
「はい、ありがとうございます」
前日に防具は買っといたので、受け取るのは武器だけだ、その武器ももう試し斬りしてあるのでここでやる事はもうなくなってしまった。
なんだかそれだけだと寂しいので、周りに客がいない事を確認してちょっと世間話をしてみる。
「オヤジさんはこの街の迷宮に行った事ありますか?」
「ああ、あるぜ、何回も通ったなぁ」
「どんな所なんですか?」
「なんだ、行った事なかったのか?そうだなぁ……迷宮っつっても色々あるみたいなんだが、ここの南のやつは普通の洞窟みたいなやつだな」
「洞窟ですか、なら明かりが必要ですかね?」
「そうだな、光が差し込まないからな、あとは狭い所も多々あるから、剣をまともに振れない事もあるな」
「なるほど、なら周りに気を配らないと危なくなりやすいですね」
昨日のうちに魔力で灯(とも)るランタンは買ってあるからよかった。
しかし、洞窟型の迷宮で狭いのかぁ、せっかく魔法をバンバン撃ってこの剣で敵をバッタバッタ斬ってやろうと思ったのになぁ。
1匹づつしか相手にできなそうだなここの迷宮は。
「なんか気をつけた方がいい魔物とかいますか?」
「そうだなぁ……やっぱり暗いから影から攻撃してくるやつや、コウモリみたいな見えづらい敵は注意が必要だな、あとは……毒を持ってるやつらか」
「やっぱり毒があるやつがいるんですか」
「ああ、いるな、一番気をつけた方がいいのが毒持ちだな、大抵は毒消しでなんとでもなるが、体力を削られ続けるとえらい目に会うからな」
確かに、致死性の毒じゃなければなんとかなるが、洞窟の中だとすぐに逃げられないしな、一番厄介な敵っていうのはあながち間違いじゃないかもしれないな。
「じゃあ毒消しを多めに持ってった方がいいですね」
「そうだな、蛇みたいなやつじゃなくても、他にもいろんなやつが毒を持ってる事もある、深くなればなるほど厄介になるからな、気をつけたほうがいい」
なるほどねぇ、確かに階層が深くなるほど敵が厄介になるのは決まりみたいなもんだよな、 実際に行った人の言葉だ、頼りになるね。
他にもいろいろと注意点を聞きながら雑談を続け、他の客が来たので、お礼を言いお暇(いとま)する事にした。
異世界で買い物をすると結構、雑談だったり色々話をする事が多い。
地球にいた頃は別に店員と話す事なんてほぼなかったのになんでだろうな。
まぁ話をしなくてもほとんどの事はわかっちゃうから聞かなくてもいいって感じなのかね。
そういえばスポーツ用品を買うときは少しは店員と話したりしたな、ここでもそんな感じだろうか。
「まぁ別に人と話すのが嫌いとか苦手ってわけじゃないから問題ないけどさ、でもこっちだと数十分も店員と話すって結構普通にしてるから新鮮な感じがするな」
そんなことを思いながら、今日の宿を探す。
昨日は高級宿に泊まったが、今日からはそうはいかない、そんな事をするとすぐにお金が底を付いてしまうからな。
「でも少しくらいは良い宿に泊まりたいから、前の村に居た時よりはランクが高いのがいいな」
まぁ前の村の宿もいい宿だったのだが、村に居た時より街の宿のが悪いとなると、なんか気分的に嫌だな。
なのでそこそこの宿を見つけ、そこで今日は泊まる事にした。
1週間くらい払っても良いかなと思ったんだが、多分、明日には迷宮に行くだろうから、無駄になるだろうと思い1泊だけにした。
「さーてと、明日から楽しい事が待ってるから今日はゆっくり寝て、明日の為に英気を養いますか」
なんだか昨日から寝てばっかな気がするが、まぁたまにはいいでしょ。
寝る前には魔法の杖を見ながら満面の笑みを浮かべながら、もう少し見たいと惜しむ気持ちを抑えながら、明日に期待し眠るにした。
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