9話 神庭
西門を出て、10分ほど歩いた所で、立ち止まった。
「さてと、魔法を試しますか、まずは鑑定からかな」
まずは色々な物に鑑定を使ってみる。
うん、この世界はあまり草木に名前が付いてないな、多分だけど、薬とかにならない草木には名前は付けられてないのではないだろうか。
でも、間違いなく鑑定は使えてる、俺の知らない名前や効果がばっちり見えてる。
「この鑑定っつーのは、俺の知識になくてもちゃんと出てくるな、どうなってるんだ?」
魔法っつーのはとにかく不思議な物だな。
まぁ便利なんだから文句はないんだけどね。
「さて、魔力はっと……ありゃ、30回も使っちまってるよ」
結構魔力使ってしまったな、鑑定は1回使えば魔力を1消費する、なので30も魔力を使ってしまった。
んー、魔力をもうちょっと上げたいなぁ……また館長に聞いてみるか。
本で調べてもいいんだけど、やっぱ人に聞いた方が早いからなぁ。
「さて、次は回復は……まだ傷ついてないし、アイテムボックスもある程度わかるしなぁ、どうするかね」
おっと、そうだ、ウサギとか鹿を自分で捌いてみるか。
そうと決まれば魔物や動物が少なそうな街道沿いに移動しますか。
「さてと、魚は捌いた事あるけど、動物は1回もないなぁ」
現代日本で動物を捌く人はほとんどいないのではないだろうか、俺もそれに洩れずやったことがない。
なのでやり方がよくわからない。
「あーウルフ捌いてるとき見ときゃよかったなぁ、あの時ギルドの建物を見ちゃってたからなぁ」
冒険者ギルドは1回しか行ったことがないので、ちょっとどんな建物なのか見てたのだ。
職員さんがウルフ捌くのに時間かかりそうだったから、離れてたんだけど、今思えば見とけばよかった。
「仕方ない、適当になるだろうけどやりますか」
そ う言ってウサギと鹿を出し、面倒くさそうな鹿から解体を始めることにする。
ナイフなんて持ってないから剣でやるしかないが、まぁこれが切れ味が悪い、なので仕方なく魔力を通してやることにした。
魔力が勿体無いが仕方ないよね。
そうして捌き始めたが……
「おぇっ! ……うわー、まさか動物捌くとここまで気持ち悪いものだとは……」
内臓なんかを取り出したら、まぁ気持ち悪い事この上ない。
動物を狩る事もなけりゃ、ましてや捌く事もなかった、魚なんかはやったことあるが、動物だとここまでエグい物だとは……
「ちょっと舐めてたな……」
普段スーパーで肉なんて見てもなんも思わないが、自分で捌いて肉にしていくのは結構精神的に来る物がある。
だが、この世界、これが出来ないと旅なんて出来ないだろうな。
ならばもう慣れるしかない、もう地球には戻れないんだ。
「そういえば、学校で農業科のやつらが、げぇげぇ吐いてて何してんだろ? って思ってた授業があったな、まさかこういう食肉用の動物を解体してたのかな……」
外から見てたときは現場を見てないから、吐いてる生徒に対して、何してんだよ~なんて茶化してたが、こりゃ吐きたくもなるわな……
学校で動物を捌いて解体するなんて、今思うと結構エグいもんだな。
と、心の中で茶化してたやつらに謝りつつ、なんとか解体を進めていく。
「うわ~、ウサギからやりゃよかったなぁ、いきなりでかいのやるもんじゃないわ……」
この鹿は結構でかいから、捌くのにも時間がかかる、
そして見た目もエグい物があるが、何よりこの血の匂い、これもきつい。
昨日はウルフを退治した時は興奮状態だった為か、そこまで匂いに気づかなかった。
しかし、今日は匂いがバンバン感じられてしまう。
「う~……この匂いもきついなぁ……」
捌くのに20分30分は掛かっただろうか、しかし無事に汚いながらも解体が終わった。
「うへぇ~……こりゃ慣れるまでキッツいわ……匂いがなぁ」
内臓出したりするのは、魚のでっかい版なので、気持ち悪いがなんとかなる、でも匂いだけはどうにもならない、嗅いだ事ないような、なんとも言えない独特の匂いがするんだよなぁ。
「なんだろ……血の鉄のような匂いに、獣臭さが混じったような、ほんと言葉に表現できない匂いだわ」
毎日のようにこういう解体をしてる人たちがこの世界だけじゃなく、地球でもいるんだろうな。
そう考えると、なんかすごく感謝したくなってくるな、自分でやると解体の辛さがよくわかる。
まぁ、そのうち慣れるんだろうけど、初めての作業はかなりキツイものがある。
「そういえば、ウサギを狩った時も少し動じたな」
あまり気にしてなかったが、動物を殺すなんて事は、日本にいたときは一切なかった。
田舎にいても動物を殺す事は、猟師等以外では滅多にあることではない。
「蛇とかの爬虫類なら沢山あるんだけどなぁ」
ただ、解体まではしなかった。
もう違う世界に来たのだ、これからバンバン動物や魔物を狩って、それで生活しなければならない。
早くこの世界の常識、価値観に慣れなければこっちの命が危なくなる。
そのうちきっと人間も殺す時が来るのだろう、そうなった時、俺ははたして人間を殺す事ができるのだろうか?
今からもう、人を殺すという事を、当たり前の事だと意識した方がいいかもしれないな。
いざというとき、足が竦んで動けず、自分がやられるなんて無様な真似だけはしたくない。
やらなきゃやられる、それを昨日のウルフで学んだはずだ、
昨日は暢気に考えてたが、一歩間違ったらこっちがやられてた、覚悟を決めなければな。
「よし、だんだん落ち着いてきた、覚悟を持って俺は生きていこう、殺した生物達を全部、己の糧にして生きる!」
そう言って、解体した鹿をアイテムボックスに入れて、次はウサギを捌いていく。
鹿より小さいが、小さい分やりづらい、少し手こずりながらもなんとか解体していく。
「ふぅ~……なんとか解体終わったぞ……って、水がねぇじゃねぇか!」
朝一番、門を出てすぐに解体するとは、ただのバカだったわ……
水もなんも持ってない、そういや、昨日も水もなんも持たずに出てきたな……
あっ、食い物も持ってきてねぇ……まだまだこの世界に慣れてないな、こんな事じゃ早々に死んじまうぞ俺……
「まぁ、そこらへんの草で手と剣を拭くか……」
もうここら辺は少しづつ自分で学んでいくしかないんだな、
焦らずじっくりやっていくしかない。
「さてと、ある程度拭いたな、よし、次は何するか」
あまり今日は村から離れずにいようと決めて、何するかを考える。
「ん~、鑑定終わって、回復は傷ついてないからできない、アイテムボックスは大体わかる、後は~……」
あっ! アイテムボックスの生き物が入れるやつは使えないもんかね?
「なんていう魔法だっけかな、ゲームか何かで見たんだよなぁ……」
名前はなんだったか、思い出せそうで思い出せない。
ん~、なんだったか……
「思い出した! ディメンションズホームだ!」
そうそう、思い出した、この魔法は人が住める空間を作り出して、そこで生活するという魔法だ。
もちろん扉は閉じられており、術者が開けようとしなければ、扉を見ることも適わないという、すばらしい魔法だったはずだ。
「この魔法が使えれば、野宿しないで住むし、いざという時に逃げ込んだりできるな、ん~、どうにか使えないもんかねぇ」
そう思いながら、この魔法はどういう感じでできているのか考える。
「まずは異空間のはずだ、それで酸素がある、これは絶対条件だな、あとは~……」
そんなことを、ああでもないこうでもないと考え始めて1時間以上だろうか。
「はっ!? 今何時だ?大分時間経った気がしたが……」
どうやらあまりに真剣に考えすぎてたようだ。
ただ、だんだんとイメージが固まってきた、というのも、もうそこに行った事があるからだ。
「なんだ、考えれば考えるほどあそこの事を思い出すんだよなぁ」
そう、あそことは、ラウル様がいた空間の事だ。
多分あそこは神界ではないかと思う、神界なら俺が想像する、人が住める異空間ってやつにぴったりなんだ。
「よし、あそこをイメージしながらアイテムボックスを作った?使えた?時みたいにやってみますか!」
アイテムボックスはなぜかわからんが使えた、いや、確証はないが、多分あれは魔法を作ったんじゃないかと思ってる。
だって俺、魔法つかえねぇもん、なら自分で魔法を作ったんじゃないかと思う、多分ね。
「よっし! うだうだしてても意味がない、さっさとやってみるか!」
やる事は簡単だ、イメージを明確にして、本当にそれが目の前にあるように念じるだけだ。
アイテムボックスや鑑定を使った時と同じようにすればいいだけ、簡単簡単!
などとやっていると、何やら目の前に違和感が生じた。
「ん? なんか景色が変わってきたか?」
周りを見渡してみる、すると、
「お? おお? こ、これは……もしや神界に来たのか!?」
そう、周りの景色が上も下もすべてが真っ白な世界に変わったのである。
空がどこなのか、地平線がどこなのか、その境目が一切わからない、まさにラウル様が居た所にそっくりの場所に、今俺はいるのだ。
「え~……と、もしやほんとに神界に来たのか?」
そこでラウル様がいないか呼んでみる。
「ラウル様~? お~~い、ラウル様ーーー!」
5分くらいラウル様を呼んでみたが、一切の反応は返ってこなかった。
ん~? ここは神界じゃないのかな、じゃあどこだ……?
まさかとは思うけど……まさか??
「ここも俺が作った魔法……ってことでいいのかな?」
周りを見渡しても、ラウル様がいたとこそっくりだし、でもラウル様はいない、となるとやっぱり……
「これはやっぱり俺の魔法で作り出した空間ってことでいいんだよな……?」
いきなり周りのすべての景色が変わるとは思わなかったわ、アイテムボックスを作ったみたいに、また入り口を開いてから作っていくのかと思ったけど、違ったようだ。
「え~っと……多分ディメンションズホームは成功ってことでいいのか……な?」
あまり自信がない、だが根拠はないが、これは俺の魔法だってことはなんとなくわかる。
無属性の俺が異空間を作れる……のかねぇ。
よくわからんが、異空間とかって時魔法じゃないのかな? それとも異空間は無属性でも使いこなせるのだろうか?
もし俺が無属性じゃなかったら? 他の属性も使えたら?
「よし、物は試しだ、ファイアーーーーー!!」
・・・・・・・
・・・・・・・・・
うん、できるわけねぇわな……はぁ。
「いや~、もしかしたらと思ったんだけどなぁ、やっぱ属性使えねぇわ」
じゃあなんで鑑定やアイテムボックスや、この空間とかを作れたんだろ?
やっぱり作ったんじゃなくて、元々俺に備わってたのかね?
うーん、わからん。
「まぁわからん事考えてても仕方ない! よし、この空間はディメンションズホームとする!」
誰もいないし、もう決定でいいよね? ここはもう俺のもんだ!
「てことで、これどうやって出るの?」
そう、周りを見渡しても、な~んもないのだ。
出入り口が一切ない、完全に閉じ込められてる状態だ。
「え~っと……どうしよ?」
出たいけど出口がない、しかし俺はここにやってきた。
あれ? どうやってやって来たんだ?
「え~と、確か……空間を想像して、そしたらここにいたから、今度は扉を念じたら……」
すると、目の前に扉がスー……と出現した。
「うおっ!? 出た!?」
びびった、いきなり目の前に現れやがったよ……これで外に出れるのか?
外に出たら、もう入れないとかないよな? ……ないよね?
「ええい! 行ってみりゃわかる! 行くぞ!」
意を決して扉を開いてみる……すると、
「お? ここはさっき居た場所だよな?……うん、間違いない、鹿を解体した血の跡が残ってる」
てことはだ、やっぱり今のはディメンションズホームだったわけだ。
「よし、今度はまた入るぞ、扉よ、あらわれたまえ~~」
すると、またスーっと扉が現れる。
よし、成功だ、また中に入ってみる。
「お~、やっぱりここは俺の作った世界ってことでいいな、さっきと同じ真っ白な空間だ」
おっと、じゃあ目印にウサギの肉を置いてみて、また出て入って、肉があるか確認だ。
「よし、肉を置いて~、出て~、扉が消えて~、また扉出して~、入って~……うん、肉がある……」
うん、確信した、ここは俺の空間だ、間違いない。
しっかしまたどうやってこれが出来るようになったのか。
願えばできるのか? じゃあ属性魔法が使えない理由は?
ん~……わからん事が多いな……
「まぁとりあえずディメンションズホームはできたっと言う事でいいかな」
ここは俺の空間だ、てことでディメンションズホームって長ったらしいので、さっそく何か違う名前を付けようと思う。
「さて、なんて名前がいいかな? 短くて分かり易い名前がいいなぁ、ん~、発想力のない俺には、名前を付けるってのが一番苦手なんだよなぁ……どうしよっかなぁ……」
異空間だろ? 家だから別荘? ん~、なんか違うな、神界?これはちょっとおこがましいな。
さてさてどうするかね。
神のいた場所をモチーフにしてるんだから、それにちなんだ名前がいいなぁ。
神……神……かみ……中々思い付かん。
「え~っと、ここは神様のいたとこに似てて、神の家はおこがましいよな……神様の場所を借りてる感じか?」
神様のお家の庭をちょっとお借りしま~すってな感じかね、ちょっと違うか……ん?
「今なんて言った? ……庭? ……あ、庭だ! 庭でいいじゃん!」
これだこれだ、ここの名前は庭でいいじゃん!
「よしよし、いい名前が思い浮かんだぞ」
この名前はちょっとおこがましいが、いい名前が思い浮かんだことで、俺はニンマリと笑顔を作る。
「ここは庭だ、神様の居た所に似ている、とくれば、神様の庭、神庭、うん決まり!」
確か神の庭でカンバって読むはずだ、うん、ここにぴったりの名前じゃないか!
ここで一息付く、そして思い切りその名前を呼ぶ。
「ここは神の庭と書いて、俺の、俺だけの土地……神庭(かんば)とする!!」
うん、名前も決まったらこの空間に愛着が沸いてきたぞ!
いや~、一軒家を持つのは男の夢だ、まぁ田舎暮らしだと一軒家が当たり前だけど、
それでも家を持つのはいいもんだ、まだ土地だけだけど。
「まさか俺の人生初の家になる場所が、異世界での異空間だとはなぁ……人生面白いもんだ!なぁっはっはっ!!」
なんか気持ち悪い笑い方しちまったな、まぁたまにゃ~いいべ!
「あ、久々に訛(なま)っちまった」
し、仕方ないよね! こんな嬉しい事ないもんな!
てことで、さっそくここ、神庭(かんば)に必要な物を考える。
「え~と、まずはなんもなさ過ぎるからなぁ、あ~、なんだろ、何もないと息苦しくなってきた……あれ?ここ酸素って無限に循環してくれるのか?」
そう考えると、なんだか非っ常~~に心配になってきた。
寝てたら窒息しましたなんて笑えねぇぞおい……
「よし! 怖いからここに木を持ってくるぞ! 酸素不足で死にたくねぇもん!!」
てな具合で、まず寝具類よりも、木を植えることにした。
「まずは、でかい木は無理だから、観葉植物みたいなのを100本くらい持ってくるか!」
そう言って、神庭(かんば)から外に出て、1日掛けて小さめの木々を100本ほど持ち運んだ。
どうやって持ち運んだかというと、木はそのままだとアイテムボックスには入らなかった。
多分生きてるからか? と思ったがどうやら違った。
引き抜いてみると、あっさりアイテムボックスに入ったのである。
いまいちここら辺がわからないが、まぁ出来たもんは仕方がない、そういうもんだと自分に納得させることにする。
他にも試したが、土も頭の中でどのくらい必要かをイメージしながら、アイテムボックスに入るように念じると、きちんと入ってくれた。
この土のアイテムボックスでの表示が、
土 15t
となっている、tってのはトンって意味だろう1000kgだな、15tは1万5千kgだ。
1トンとかって単位がこの世界のあるのかわからんが、多分俺にわかりやすいように表示されてる気がする。
まぁ15トンなんてどのくらいだかわからんけどね。
「よし、土を敷き終わったと、そしたら木を100本くらい1つ1つ植えていきますかね」
これがまためんどくさかった、引き抜くだけなら身体強化で簡単に出来たんだが、植えるとなるとこんなにめんどくさいのか……
植林してる方々、頭が下がります。
なんて思いながらも、1つ1つ丁寧に木と木のバランスを考えながら植えていった。
もう何時間経っただろうか、汗だくになりながらも一心不乱に植えていく。
「ふぃ~……そろそろ終わりが見えてきたな……そういやここの気候ってどうなってんだ?」
最初は心地よい気温だったが、今では運動したからかすごく暑い、
多分だが、体感温度で22・23度って所か?何もしないとまぁまぁ涼しい。
「それに時間もわからないな、太陽もないから陽が傾かないし、ってか、ここって光合成できんのか?」
勢い込んで一気に木を植えてみたはいいけど、わからない事だらけだったわ。
「ま……まぁ、今さらだな、やっちまったんだ、もう最後までやっちまえ~!」
1回やってみて、普通に木が育つならだいじょぶだろ!
てことで、一気に最後まで植えてしまうことにした。
「よっしっっと!! これで最後だ~~!」
木を100本以上植え終えて、ようやく一息つくことにする。
「ふぃ~~……ようやっと終わったわ~、まぁこれで枯れなけりゃだいじょぶだろ、あっ、水どうするかね……」
水が必要だわ、こりゃ困ったな……ん~、まぁ水汲んでぶっ掛けときゃいいか。
う~ん、こんな時、水魔法つかえりゃなぁ……
一応やってみるか。
「ウォーターボール!!」
シーーン……
だと思うだろ? これが違うんだよ。
一応魔力の塊が手から出てるんだよ、多分これが適正のある属性であれば、この魔力が使いたい属性に変化して魔法が使えてるはずだ。
だが俺は無属性の為、魔力だけが出て、何の変化も起きないってことだと思う。
「はぁ~、や~っぱりだめかぁ……なんでアイテムボックスとか使えてんのに、他の属性魔法は使えないんだろう?」
何か条件があるのだろうか? それとも無属性とはいえ、何かしら属性魔法が使えそうで使えない、適正が無きにしも非ずとかあるのだろうか?
多分あまり解明されてないだろうなぁ、無属性自体ほとんどいないだろうし。
「やっぱり考えても仕方ないか、今度水汲んでこよっと」
気持ちを切り替えて、まずはこの異空間、神庭(かんば)が使えるようになっただけありがたいという事だ。
これで野宿の心配がないし、緊急の際にはここに逃げ込める、良い事しかないね。
「とりあえず、まずは寝具を調達しますか~、まだ宿を先払いしちまってるから、それが終わって村にめぼしい物がなければ、次の街に移動しますかね」
こうして、自分だけの庭、異空間である神庭(かんば)を手に入れた俺は意気揚々と村に帰っていったのである。
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