第15話 十五

十五

 柄にもない営業の仕事がやっと慣れ、俺が彼女の地に足を踏み入れた頃。

俺たちは、再び別れを選んだ。

 そう、それは俺にとっての新天地で、これからどんなことがあるかと期待を持てる頃。

俺たちは、再び別れを選んだ。

 それは、若い俺たちが出した最後の結論。

 恋心が、泣いた。  (終)

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恋心が泣いた 水谷一志 @baker_km

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