ガチンコ勇者クラブ 異世界転生から３か月で勇者めざす ボクシング元ミドル級チャンピオンのビシバシ教育

第4話 最終話

「それではガチンコ勇者クラブ、ついにテスト当日です。

　すでにノアミは筆記試験にむかってます。

　試験はカンニング防止で撮影禁止らしいので、

　ノアミの帰りをまちたいです。

　ハラタケさん、ノアミ大丈夫ですかねえ」オキト

「まあ、筆記試験より実技が大事なんで。

　そのへんはボクシングのプロテストに似てますね」ハラタケ

「実技は撮影OKらしいので楽しみですね」オキト

「やれるだけはやったんで、大丈夫だと思いたいです」ハラタケ

「心配なのはケガなんですけど」オキト

「こればっかりはしょうがないですよ。うかってほしいですね」ハラタケ

あれだけ衝突したハラタケ！　しかし今は純粋に合格してほしい！

恨みも憎しみも全てない、ノアミ！おまえは俺の誇れる弟子だ！

とでも言いたげな顔のハラタケ！

１時間後、ついに筆記試験からノアミが帰還！

だが、衝撃的な言葉が伝えられた！

ガチンコ勇者クラブいったいどうなってしまうのか！

「どうだった？　筆記試験どうだった？」オキト

「だめでした！　文字が読めんかったです」ノアミ

驚きの言葉！　実は異世界ヴァルハランドは会話は標準語が通じる。

しかし、文字は別。ハラタケ！痛恨のミス！

「どうしてくれんだ！」ノアミ

ハラタケにつかみかかるノアミ！

瞬時に投げ飛ばすハラタケ！

「うろたえるな！　筆記試験なんか関係ないんじゃ！

　実技だけで十分受かるんだ！」ハラタケ

『だったらなんで筆記試験の勉強させたんだ』オキト心の声

「今は揉めてる場合じゃない！　次は実技だろ！

　実技に集中しろよ！」ノアミ

そして、ついに実技試験が始まった！

試験官が召喚したモンスターを倒すのが実技試験だ！

召喚されたモンスターは・・・・スライムだ！

サッカーボールぐらいのスライム！

「ハラタケさん！　スライムですね！　ラッキーですね！」オキト

喜ぶオキトにたいして、渋い顔のハラタケ！

いったい、どういうことなのか！

スライムといったら最弱モンスターの代表格！

「スライムぐらい余裕だぜ！」ノアミ

スライム向かってダッシュしたノアミは蹴りをはなつ！

ブヨヨォォォン！

スライムの弾力で蹴りは通用しない！

「この世界のスライムはドラクエとは違うんですよ！

　そんなに強いわけでもないですけど、

　素手で戦うのはチョットやっかいです。

　柔らかくて打撃が効果半減しちゃうんで」ハラタケ

スライムはノアミの右足に絡みつく！

「ノアミ！　殴れ！　絶対に左足で攻撃するな！」ハラタケ

「ハラタケさん。殴りなんですか？　蹴りのほうが強いと・・・・」オキト

その時！　衝撃的な光景が！

ハラタケの忠告を聞かずに左足でスライムを蹴るノアミ！

すると左足も取り込まれてしまった！

両足をとられて転げるノアミ！

「もう駄目ですね。両足とられたら、もう無理ですよ」ハラタケ

「もう勝ち目はないんですか？」オキト

「剣やナイフでもあればいいんですが、素手では・・・・」ハラタケ

必死に暴れるノアミ！

「ハラタケさん！　オキトさん！　助けてくれぇぇぃぃ！」ノアミ

「ここから先は惨いですよ。スライムの酸性液で溶かされるんですよ。

　硫酸かけられたみたいに・・・ひどいもんですよ」ハラタケ

徐々に溶けていくノアミ！

オキトにもハラタケにもどうすることもできない！

これが勇者の過酷さ！　異世界の過酷さ！

「ギブ！ギブ！ギブアップ！たすけてっぇぇ！

　熱い！熱いよ！・・・・・み・・み・・水」ノアミ

「ギブアップ？　真剣勝負にそんなのあるか！　バカが！

　モンスターとの戦いは生きるか死ぬかの修羅場！

　おまえみたいなやつは病気だ！真剣になれぬという病気！

　いつだってなんとかなると、誰かがなんとかしてくれる。

　そうおもっているんだろうよ。

　だが、おまえを中心に世界はまわっていない」試験官トネヤマ

死んだ。ノアミは死んだ！

ガチンコ勇者クラブ　１期生　ノアミ死亡

ガチンコ勇者クラブ　終了！

だが、しかし・・・・・・・・・緊急発表！

ガチンコ勇者クラブ　パート２　決定！

今度は複数の候補生が登場！

九州のタイソンとよばれた不良で元自衛隊員、ノフジ！

「ハラタケ？　あんなんシャバかろうもん」ノフジ

自分を捨てた親を殺すと豪語する、ちりめん工場勤務、タケヤマ！

「ボクシングと喧嘩の違いをおしえてやる！」タケヤマ

元キックボクシング経験者、ミヤウメ！

「ハラタケさん。俺つよいっすよ！

　なんなら全員ブチ殺しましょうか！」ミヤウメ

ぞくぞくと集まる異世界転生した勇者候補生！

そして・・・・あの漢も参加！

ガチンコ勇者クラブ、いったいどうなってしまうのか！