急がず、焦らず、日々を過ごす

 うつ病を早く治そうと思うなら、急がず、焦らず、日々を過ごすしかない。早くよくなりたいと、焦れば、かえって心ここにあらずで、うまくいかない。「早くよくなりたい」という気持ちが早く治ることの障害になる、というのは矛盾しているようだが、実際にそうなのだ。

 うつ病がよくなってきて、気力が出てくると「もう働けるのでは」という気持ちが出てくる。その気持ちは悪いことではない。だが、急いで、働くと、大きなストレスに対処できず、せっかっく良くなった具合がまた悪くなる。それでは本末転倒だ。

 職場は大きなストレスをはらんだ場所だ。そこに復帰するには、しっかりとした体力、気力、そして、精神の安定が求められる。また、不意のストレスに対処する力も必要とされる。それができての、仕事なのだ。

 だから、今、私がやらなければいけないのは、体力、気力をつけ、精神的に安定し、不意のストレスにも対応できる力をつけることなのである。そして、それは、時間が解決する。回復には時間が必要なのである。

 だから「早く治りたい」という気持ちがあるなら「時間が解決する」と構えて「早く」という気持ちを捨てることだ。「早く」という気持ちを捨てることで、じっくりと腰を据えて、回復に努めることができる。回復を急がないことだ。

 それが、とても難しい。頭ではわかっていても、気持ちが焦る、急ぐ。だから、何か夢中になれること、やりたいことを見つけて、頭の中から「早く治りたい」という気持ちをなくしてしまうのが一番だと思う。

 私は仕事に復帰するのは来春だと言われている。それまで、腰を据えて、回復に努めたいと思う。せっかく入院することなく、ここまで来れたのだから、ここが辛抱のしどきだ。

 

 読んでいただきありがとうございました。

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