うつ病になってよかったこと
敢えて言うならだが、うつ病になってよかったことがある。
一つは、過去の呪縛から解き放たれたこと。アダルトチルドレンを卒業できたこと。自分のペースで生き始めたこと。そういう変化が起きたことだ。
私は、4年ほど前から、カウンセリングを受けてきた。無職のまま、週2回カウンセリングを受けて過ごした。そのカウンセリングで、行き場のない過去のしがらみから生まれた怒りや憎しみの感情を吐き出して、吐き出して、吐き出し尽くした。
今回うつ病になって、うつの状態がひどかった時、毎日父に電話をした。父は受け止めてくれた。経済的にも、精神的にも、私を支えてくれた。そうしているうちに、ある日、ふっと「過去のことはもういいや」と憑き物が落ちるように、思えるようになった。過去はもう変えられない。過去に執着するのは苦しい。楽になろう、もう流してしまって、楽になろう。そう思えた。きっと、カウンセリングで、とことん吐き出したことが効果を発揮したのだと思う。
今、きっと「自分はアダルトチルドレンだ」「私の親は毒親だ」と感じている人はたくさんいると思う。そのせいで生きづらさを感じている人もたくさんいると思う。
でも、その呪縛から、解放される時が必ず来ると思う。私の場合は、3度目のうつ病がそのきっかけとなった。
もちろん、過去の恨みや怒りは消えてなくなるわけではない。それは、心の中にあるのだけれど、そのことに執着しなくなるということだ。それが、回復の近道になると私は信じる。
今、私の両親は、経済的に私を援助してくれている。そのおかげで、私は治療に専念できる。そこには感謝の気持ちしかない。
感謝の気持ちがあふれると、過去を振り返ることもなく、今に満足できる。今に満足できると、心が今にとどまって、過去や未来を憂うことがなくなる。
誰も私を急かす人はいない。たくさんの失敗をしてきた私は、きっとこれから、その経験を役立てながら、うまくやっていけると思う。未来がうまくいくという気持ちになれると、希望が生まれる。未来に希望を持てると、回復も早くなる。
私は、時間はかかるだろうけど、必ず回復する。そう信じることが、回復を早めると思う。
そうわかってはいるけど、時折、未来を悲観したり、焦ったりする自分がいる。そういう時に、こんな風に文章を書くと、気持ちが落ち着く。
私は良くなる。時間はかかるけれど、良くなる。来春、仕事復帰、というのはもしかしたら早いくらいかもしれない。
そう思ってうつとぼちぼち付き合っていくのが一番いいのだと思う。
3度目のうつからは得るものがたくさんあった。
これを、これからの人生に生かしていきたいと思う。
読んでいただきありがとうございました。
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