第5話再スタート

「それで、美歌。妊娠の事はどうする?」


「どうするってそれは…」


 中絶をするにしても、一つの命を絶つ事になる。

 してはいけないという訳じゃない。

 無理矢理されて、中絶するための措置としての役割もあるし、学生で出来てしまった場合の措置としても設けられているからだ。

 金は親に借金してでも返そう。


 というか、そもそも幼馴染の男も強く拒否すれば良かった筈なのにしたという事は、少なからずあったと捉えるべきか。


 自業自得とはいえ、イラッと来る。殴ってやりたい。

 けど、お陰で心から色々決められた。


「裕太はやっぱり優しいね」


「そうか?」


「うん。お腹にいる子の命を考えてたんでしょ」


「まあ、でもそのあと嫉妬したけどな」


「それでも優しい。それに、それは私を思っての事だよね。ありがとう」


 美歌は笑みを浮かべた。

 やっぱり、美歌の笑顔は好きだ。

 いつも元気をくれて、時に落ち着かせてくれる。

 今回は後者だ。


 許せない気持ちは少なからずあるのも確か。けど、自分の気持ちに嘘はつきたくない。


「良いんだな」


「うん」


 そして、後日。


 俺と美歌は病院に行き妊娠中絶の事を医師に相談した。一応病院でも検査をしてもらって妊娠したことを確認済み。

 待機流産というのがあるらしいけど、いつなるかも分からないので、俺達は手術を選んだ。

 最低3ヶ月は避妊が必要らしいが、そこは問題ない。けど一応、事前に調べて相談して決めた。


 当然、医師から理由は聞かれた。一つの命を絶つのだから。軽い気持ちではない事を示すために。


 すると、医師からメンタルヘルスカウンセリングも念のためと勧められた。


 もしもの時、精神状態に陥らない為にと。

 費用は掛かるが、そこは互いの両親に相談した。


 病院に行く前に相談したから、当然結果は大騒ぎとなった。

 病院の前に幼馴染の男との話し合いとなった。


 そこで美歌の幼馴染の春斗という男の話になるんだが。実は就職していて、しかも結婚していたらしい。結婚しての浮気だったことには驚いた。しかも子供もいるという。

 だけど謝罪はしなければならないのは変わらない。寧ろ余計しないといけない。


 俺は美歌と美歌の両親、俺の両親と共に赴いた。

 事情を聞いた幼馴染の両親と妻、妻の両親からは被は互いにあるということで話し合いの結果。

 そのあと、幼馴染の男は大目玉を食らった。奥さんからは滅茶苦茶ぶっ叩かれていた。


 美歌も美歌で母親から叩かれていたけど、殆どは言葉での説教での叩きで幼馴染の奥さんの方は物理的で腫れる程だった。

 つまり、全員から滅茶苦茶怒られたわけだ。


 ただし、それ以上のお咎めはこちらにも責任がある為無しになった。美歌は不満気だったが、俺と幼馴染の奥さんが何とか説得した。


 中絶すると聞くと美歌の幼馴染の奥さんが費用を半分負担すると言って聞かなかった。遺恨は残したくないからだと思う。

 でも費用は幼馴染の男持ち。

 まだ妊娠初期だったから10万程で済んだけど、大学生の俺と美歌からしたら高い費用だ。


 そしてこっちは赤ちゃんの育児費用を負担してくれた分と加算して更に10万を俺と美歌の両親が半分ずつ負担することになり、少しずつ俺達は返していくこととなる。


 これで一通り事は終わった。それ以上は無し、掘り起こさないという事になった。

 それから、俺達は、


「裕太起きてよぉ。朝ごはん作ろって決めたのに、から破るなぁ」

「…あと5分、いや2分」


 無事に美歌の妊娠中絶手術も終わり、一ヶ月後の今日から同棲することになった。

 二人で暮らすなら十分良いアパートだ。


 同時に取り決めをした。二度と同じ過ちを犯さないように。


 朝と夜は必ず一緒にご飯を作る。


 家事は分担してやる。


 お互いバイトすることにもなったので、遅くなるときは必ず連絡する。


 最近は連絡では信用性ゼロもあるらしい。妥協案で互いにスマホ以外にGPSを取り付けた。


 あと、大学もあるけど、デートは月に最低二回は必ずする事。

 それで痛い目見たからな。今後ないと思うけど。でもデートは好きにやるつもりだ。

 まだ半年の交際だし、互いの新しい発見もあるだろう。


 それにこれは習慣付けみたいなもの。いつかは取り決めを外せるくらいの関係になる為の目的の一つ。


 そして、悩みはなるべく相談する事と、最後にもう一つ。


「……い、いただきますでいいの?」


「…ん?ん」


「じゃあ……いただきんんっ!」


 最後までいう前に俺は美歌の首に腕を回して、抱き寄せて唇を奪った。


「ぱぁっ!もう裕太の馬鹿。先に起きた方がキスして起こす決まりなのに」


「ごめん。疑問形で聞いてくるから…可愛くてつい、奪いたくなった」


「………も、もう…でも、やり直しでいいよね?」


「………分かった」


 そして、美歌からキスをされた。

 そこから更に美歌からの七秒ディープキスは中々に濃厚だった。お陰で脳は壮絶な程覚醒した。


「ご、ご馳走さま裕太。おはようございましゅ」


 まだまだ慣れてないので真っ赤になる美歌。最後に噛むところは可愛い。


「おはようございます。朝食作るか」


「うん!」


 美歌、俺もう二度と手を離さない。


 ========


 裕太、許さなくていい。許さないで。

 その気持ちをずっと持っててほしい。

 私はそれだけのことをしたから。

 それでも、その気持ちを抱いたまま心の底から信じて愛してもらえるようって覚悟で頑張る。


 裕太以外に揺らがない、靡かない心を持つから。


 裕太。裕太が死んだら、私も追い掛ける。

 裕太が倒れたら、何よりも優先して駆けつける。

 傷つける奴がいたら、私が何とかしてあげる。二度と裕太の心に傷なんてつけない、つけさせないから。

 もう離れない。違う、離さないで、私を束縛して。初めてはあげられなかったけど、それ以外は全て捧げる。

 だから私を裕太だけのものにしてほしい。


 ごめんね裕太、私って結構重い女みたい。でも、離れたくなったらいつでも言って、私は裕太の幸せを願ってるから。


 だけど、これからは裕太だけの美歌だからね。


 ―――――

 どうも翔丸です。


 眠いです。書いたのは良いですけど内容は曖昧です。浮気もの読んでて浮かんだだけなので適当です。


 ――――

 どうも翔丸です。こっちは投稿当時の私です。


 上記通り本当に適当です。

 何で書いたかは覚えてません。

 多分、最終話からして浮気はしたけど、やり直しがあっていいんじゃないかな思ってとかそんなかなと。


 まあ曖昧です。思い出そうとすると何だかムカッとするのでバッドエンドな浮気モノでも読んだんだと思います。それか読みすぎたかですかね。

 なので感想は余り返せません。ご了承ください。


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