『世界一の彼女として、愛してくれますか?』アールケイさん
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(尾崎ゆうじの)
『第5回小説の「続きが気になる度」を評価してみた』
評価シート
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作者さんへ……このたびは企画にご参加いただきありがとうございます。
読者さんへ……本ページにお越しいただきありがとうございます。
この作品良さそう、と思ったら作者さん並びに尾崎のフォローをお願い致します。
1 作品タイトル『世界一の彼女として、愛してくれますか?』
作者名:アールケイさん
作品リンク
https://kakuyomu.jp/works/1177354054921145456
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2 本作のキャッチコピーとあらすじ引用(抜粋)
(キャッチコピー引用)
お兄ちゃんなんて大嫌い!『ラブコメ』
(あらすじ引用)
お兄ちゃんのことが大好きだけど普段はツンツンしてる妹(柊彩華)と鈍感っぽい兄(柊悠)
お兄ちゃんが高校生になってからは、周りに女の子が現れる。
けれど、妹はあのときの約束を信じて──。
『お兄ちゃん、私は信じてるからね』
登場人物:主人公と妹以外
赤里鈴音(あかりすずね)
百花葵(ももかあおい)
星野響鬼(ほしのひびき)
※話が進めば増えます。(予定)
※基本的にすべてフィクションです!実際にあるものとは無関係です!仕事形態など、違うところとがありましたら、そのときは指摘してくださるとありがたいです!
(以上、引用でした)
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3 尾崎が作品を最初に読んだ日:
2020年 10月 14日
4 各項目の評価・採点(各最高15ポイント(⑦のみ10ポイント)):
・評価モードはプロ、です。
※評価モード・採点基準について知りたい方はこちら
https://kakuyomu.jp/works/1177354054914254604/episodes/1177354054933984345
比較対象が既存の出版されている商業作品なので、記述されるコメントはかなり厳しめになります。目も蓋も当てられないかも、というハード中のハードモードです。
作者さんがオリハルコンのメンタルをお持ちだそうで、それを破壊してほしい、ということでした。なんとか頑張りますが、普段ボクシンググローブを着けたりしてパンチを打っているところを、素手で殴るだけの話なので、私も痛いんですよね。
超合金を破壊するのはリスクが高そうです。できるかぎり作者さんのことを思って頑張ります。
さて本作、読めたのは短いプロローグから3話目の途中までです。
①[タイトルやあらすじなど……4pt/15pt]
タイトル、そのまんまですね。
キャッチもそのまんまですね。甘々系のストーリーだったらもしかしたらありかも。そうでなければナシです。
あらすじ、かなりキツイです。読者をナメちゃいけないです。
登場人物に関して言うと、俺と妹でぎりぎり個人情報が書いてあるくらいなのに、名前だけ列挙されてもその魅力を感じようがない。誰だよって感じになります。
織田信長とかスティーブジョブズとか小野妹子とかが並んでいたらかなり気になるけども、危険な行為。せめて各キャラの特徴とか、個性とか、物語にどう絡むのかくらいは、記載する必要があります。
なんのためにあらすじを書いているのか、よく考えなおしてみませんか。
結局は内容がきちんとしていて、それでいて既存の作品とは違う本作だけの武器を打ち出して、それで読者に期待感を持たせて第1話目を読みたいと思わせなければならないわけですが、現状ではかなり遠いです。
②[掴み……3pt/15pt]
プロローグは思ったとおりの感じですね。
内容はまあ、可もなく不可もなくですが、3話目までを読んだ限りでは、この内容を覆すような驚きの展開もないので、ただベッタベタのプロローグでした。
どちらかと言えば不可です。
③[文章……7pt/15pt]
あまり良いとは言えないです。文章として読み進めていくことは、けっこうできています。
ストーリーと強く絡む部分ではありますが、非常にどっちつかずなラブコメなので、そもそもあまり読み進めたい感じではなく、少なくとも感じを覆して読ませるほどの文章ではないです。
ちょっとこれは言っておきたいなあ……というところは第2話の『入学式も終わり、俺もボチボチ帰ろうと(以下略)」の一連の文ですね。1文に盛り込んではいけないものを無理に盛り込んでいる感じです。特に『友人に連絡』と『女の子が現れ、謝られていた』は分けてほしい。
1文に多く文章を入れ込む手法については、いずれ私の『ゼロから講座』などで取り上げたいと思います。よければ観てくださいね。
④[ストーリー……6pt/15pt]
私が読めた部分以降で、驚くようなどんでん返しがない限りは、プロ作と比較するのはおこがましい感じがします。
やっぱりベタベタですね。引き付けられる展開が本当に無い。
第1話では、妹の機嫌がどうとか味噌汁がどうとかは不要なので、現代の読者がおおっと食いつくような導入をしてほしい。
痴漢された女の子が何だか妙ですね。引っ張られて2人して崩れたタイミングでそれが別人だと気づいた(んだよね?)という感じが無理やりに思えます。
主人公が具体的にどう助けようとしたのかも、よくわからないし……。ただ手を伸ばそうとしたのかな。それなら誤解されても当然だと思います。そういうことをきちんとフォローして描けないようでは、プロ作とも比較しようがないです。
あと主人公も妹のことを溺愛している様子なので、もし妹が主人公のことを好きだとするなら、このスタートだとすぐに物語が終わっちゃうのではないかなぁ。
⑤[キャラクター……4pt/15pt]
どうも全体的にわざとらしい。台詞が説明口調多めなので、作りものめいています。どうしても違和感があります。
ラブコメといえば生き生きとしたキャラクターとキャラクターのぶつかり合いだとか、摩擦だとか、別の考え方の2人が認め合っていくとか……そういう組み合わせが最も重要なわけで、これは致命的かなと思います。
ではどうすればいいのか、というお話については私の『ゼロから講座』の前半の、アイディア出しの話などを足がかりにしてもらえるといいと思います。
肝心の妹と主人公の関係も微妙ですね。鈍感とツンツンな関係を描くなら、せめてToLOVEるのリトとミカンくらいの関係にはしてほしいです。せめてね。今のところ妹は「キモい」ということを強調するだけで、他はお兄ちゃんと普通に暮らしているじゃないですか。問題あり。
あと主人公の情報は、新しい情報に触れる都度、ちゃんと説明しましょう。多すぎてもダメですが、現状は情報不足の情報でストーリーが進んでいってます。
…ただ、主人公が下心丸出しでヒロインの一人に善行をはたらこうとするのは、ちょっと良いかも。読者によると思いますが。
⑥[オリジナリティ、本作特有の魅力など……3pt/15pt]
読めた部分だけでの判断ですが、あらすじに書いてあるような内容ならば、独創性はほぼ無いと言ってよいでしょう。
現状間違いなく、他作に埋もれます。本作を最後まで読み続けるという選択をするくらいなら、『俺妹』を10回読み直したほうが有意義な時間になりそうです。
⑦[続きが気になる度…… 1pt/10pt]
気にならないどー、です。
[おさらい]
・タイトルやあらすじなど……4pt
・掴み……3pt
・文章……7pt
・ストーリー……6pt
・キャラクター……4pt
・オリジナリティ、本作特有の魅力など……3pt
・続きが気になる度……1pt
5 総合得点は──
(28)pt!
【最後に一言】
プロモード、いかがだったでしょうか。すべてをハッキリ指摘しようとすると時間が足りないので、せいぜいこのくらいです。
人間にとって、はたまた創作者にとって、強固なメンタルはとても武器になるというか、うらやましいかぎりですが、作者さんを形成するそれが、指摘されたところの形を変えたりできるようなタイプの金属であることを切に願います。
ただ硬いだけではきついです。こちらは殴り損ですからね。
市場に並んでいるプロなどの作品がヤンキースだとすれば、本作の現状はまだまだイチローにあこがれてフォームを模倣している最中の少年野球チームの子供、という段階です。
距離は遠いです。
6 読者のみなさまへ:
→ うーん。プロモードいかがだったでしょうか?
どうしたものかと考えながら評価しました。
作品については、おすすめとは言えません。もしも妹モノのラブコメが読みたい方は、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない!』とか『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよね!』とか、そのあたりをお勧めします。
女性読者さんにはちょっときついかもですが。『俺妹』は、珍しく私も全巻読み通しましたが、いろいろ思うことはありつつも、最終巻がけっこう感動しましたね。ドタバタドタバタしてますが、圧巻でした。
以上、最後まで目を通していただきありがとうございます!
気になった方は、ぜひ↓のリンクからこの作品を読んでみてくださいね!
https://kakuyomu.jp/works/1177354054921145456
では、次の作品紹介をお楽しみに!
創作コーチ
尾崎ゆうじ
(note) https://note.com/ozaki_yuji
(youtube) https://www.youtube.com/channel/UCu54sC6pviWQUC1eA6dqDKg/featured?view_as=subscriber
※初級者向けの『ゼロから講座』は、主にyoutubeとカクヨムにて実施します! お楽しみに!
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