『風の舞う地』もってぃ

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第2回気になるどープロジェクト 評価シート



1 作品タイトル『風の舞う地』

作者名:もってぃ


2 作品のリンクはこちら↓

 

https://kakuyomu.jp/works/1177354054918616771


3 尾崎が作品を最初に読んだ日: 


 2020年 8月 18日 


4 メモ(感じたこと、作品内容など):


① 短いプロローグを除き、第1話が前後半に分かれているということで、合わせて読みました。


 どうやらライトノベル黎明期の作品に親しんでいた方のようなので、おそらく私よりは年上の作者さんだと思います。


 私自身はその時代には小学生になるかどうか、というタイミングで、まったくラノベには触れたことがなかったので、受け入れられるものかどうか、そもそも満足のいく書評ができるかどうか、不安な気持ちで読みました。


② (良かった点)


(1) 当時の雰囲気は出せている(と思う)


 厳かで、大河と呼ぶにふさわしい文体かなと思いました。読めない漢字やよく知らない表現がさりげなく登場し、その語彙力というか、積み上げてきたものを感じます。動画内で読みながら、少し詰まってしまいました、すみません。

   

(2) 設定と意思 


 大きな世界観で、そこに登場する人物たちに細かな設定があり、かつその世界で生きる彼らを何とか魅力的に描こうという意思がうかがえます。


(3) 世界設定の説明(プロローグ)が控えめ


 当時の大河ファンタジーというのがあまり連想できず(すみません)、私が取り出せたのは『銀河英雄伝説』だったのですが、やはり今読んでも冒頭の世界観の説明が長いですね。わかっていてもキツイんだよな……。


 それと比較すると、本作のプロローグは短めですね。配慮がありがたい。

  


③ (全体を通して気になる点・主な指摘事項)


(1) タイトルとキャッチコピーがぼんやり


 いまいち惹かれませんでした。おそらく世の中にごまんとある単語の並びなので、あえて本作に目を引き付けられる感じはしないです。浮き島など、本作特有のワードも出てこないですし、かなり悪い部類なのかなと思います。


 思いついたらでよいので、いろいろ変更してみることをお勧めします。


 自分の作品となると、どうもバイアスがかかってしまうことが多いですよね。でも冷静になって、仮に本屋だったりアマゾンだったりに本作が並んでいたと想像して、このタイトルとキャッチで、数ある作品の中からこの本を手に取りたいと思うだろうか~と眺めてみるとよいでしょう。


 また、対象読者が誰かによっても変わってくるので、本作を好きそうな人が、どんなキーワードに反応するかを考えてみるのもいいかな。『あの頃のファンタジーを再現!』とか。微妙かな笑


(2) 堅すぎ?


 好みの問題なのかもしれません。


 決して文章として間違ったことを書いているわけでもないですし、冒頭の展開もそこまで退屈なものじゃない(プロローグを除けば)です。


 第1話の語り部である男の子エリベルトが、いわゆる身分の違いで不当に扱われて、それでも仕返しはできないという状況のなか、一人の貴族の嫡男アレシオが通りがかりにやってきて──という展開。


「そんなに悪い展開かな?」


 と思いつつ、1日置いて確認してみても、やっぱりどうも退屈な感じがしてしまったんですよね……。


 あくまでもしもの話ですが、これが好みの問題じゃないとすれば、文章の厳かな雰囲気に紛れて、展開がスローだったり、ぬるかったりしているのかもしれません。


 1話全体をとおして考えると、要はエリベルトとアレシオの出会いを描く回想シーンですよね。幼少期というか。それのせいかもです。


 大河ファンタジーのスタートとして考えると、戦争のまっただなかにいるシーンとか、そういう感じの方が気を引くことはできるように思いますね。


 特に『5人の若人』を紹介しつつみんなに感情移入をさせながら進めていかなければいけないうえに、誰も世界観を共有していないハイファンタジーなので、かなりハードな挑戦と言えるかもしれません。


 ただ、不可能ではないかな。『亡国のイージス』とか、もしかしらた参考になるかもですよ。あっちはファンタジーではないので、ちょっとハードルの高さが違いますけどね。本作の方がハードル高いです。


(3) 対象読者はだれだろう


 少なくとも、私は本作に興味を抱けなかったのですが、少なくともカクヨム読者の中には(おそらくメインではないですが)40代50代、あるいは60代の方も存在します。間違いないと思います。


 かつてのラノベの雰囲気をそのまま現代の若者に届けようとすると、私のような反応が返ってくるおそれがありますが(私も若者という年齢ではなくなりましたが)、ではそれより上の年代の方々が読んだ時に「これこれ! こういうのが読みたかった! 懐かしい!」と湧きたつような感じなのでしょうか。


 なんとかイメージを膨らましてみましたが、どうしても私にはわかりませんでした……。もしそちら側の年代の方々に届けようという狙いならば、『はたして今書いている部分は↑のような反応になるかな?』と考えながら、続きの執筆、リライトをしていくことをお勧めします。


 現代の若者が読んで「逆に新しい!」という反応を得られるかというと、私は難しいなと判断しました。


 あとは作者さん次第ですね。


 

☆もっと詳細が知りたい方は、こちらのyoutube動画をご覧ください。

 口下手の尾崎ゆうじが一生懸命細かく解説しています。(だらだらしてるので倍速再生推奨!)

 

 動画のリンク↓  

 

https://youtu.be/RNDJYUHHvzQ 


 では、採点に移ります!



5 この作品の『 続きが気になる度 』は……

 

 …


 ……


 …………


 【40%】です!


 真剣に、公平に、評価しようと頑張っているのですが、どうも読んでいて処理エラーが起こるような感じでした。


 私との相性が悪いだけか、はたまた本作の問題か、ちょっと測りかねる部分がありました。あまり力になれたような気がしていません。申し訳ない。


 とりあえず私が読む限りでは、文章は読めるけれど、続きは気にならない、という評価に留まりました。



6 読者のみなさまへ:


 → どうか私を助けてください。


 ファンタジーが好きだ。往年の作品も好きだ。という根っからのファンの方々は、本作にどんな感想をいだくでしょう。よければ、私か、あるいは作者さんにコメントを投げてほしいです。



 以上、最後まで目を通していただきありがとうございます!

 気になった方は、ぜひ↓のリンクからこの作品を読んでみてくださいね!


https://kakuyomu.jp/works/1177354054918616771


 では、次の作品紹介をお楽しみに!


 尾崎ゆうじでした!

 

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