他人は変えられない。ならば自分が変わればいい。

「こんな世の中は間違っている。変わればいいのに!」

「彼はどうしてあんなことを言うのだろう? 変われ!」


 と、誰しもが思ったことはないだろうか。


 だが、それは


「自分は変わりたくない! 世界が変わればいいのに!」


 というのと一緒だ。


 アルフレッド・アドラーでさえ、

「他人を変えることは不可能だ」

 と言っている。


 精神科医・樺沢紫苑先生は、

「人の悪口を言う人を変えたい」

 という質問に対し、

「過去と他人は、変えることができない」

「それは、心理学で言うと常識」

「その人との関係を絶ち、自分が悪口を言わない人になればいい」

 と断言している。

「ストレスとは、自分で作っているのだ」と。



「間違っているのは世界の方だ」


 と、『コードギアス』の方でルルーシュは語る。


 一見すると、彼のアイデンティティが伺える素晴らしい名言のように思える。


 だが、彼は終盤、世界を変えるために「自らを悪の権化」と変えた。


 彼は本気で世界を変えるため、自分すら殺したのである。


 普通の人間にはできない行為だ。

 また、フィクションでしかなし得ない行為でもあるだろう。


 だが、人はどうしても


「自分のひとことで、世の中が変わるかも知れない!」


 と淡い期待間を抱いてしまう。


 それが、社会への不平不満という形で世に出ているのだろう。


 そんな怒りが蔓延している世界であなたができることは、


「距離を置くこと」


 がすべてである。


 最近、多くのインフルエンサーが


「SNSと距離を置きましょう」

「ニュースなんて、見なくていい」

「猫動画でも見てましょう」


 と語っているのは、


「他人の怒りに触れるな」


 という意味が込められているのだ。


 他人の怒りに賛同して、自分も

「他人を蹴落とすことでしか快感を得られない人間にならない」

 ことが大切である。

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