大事なのは、「やりたいことをやる」より「やりたくないことから逃げる」こと。

 よく「やりたいことをやれ」とか「書きたいものを書け」という意見を耳にする。


 だが、それよりも大事なのは

「やりたくないことをやめてしまう」

 ことである。


「あれもやらないと」「これもやらないと」

 と、ムダにタスクを増やしてしまうと、結局自分の時間を持てなくなる。

 

 やるべきこと

 締め切りは遠いが、そのうちすべき重要なこと

 重要ではないけど、いつかやりたいこと

 やめたいこと


 という感じでタスクを分けて、やりたくなことは捨ててしまう。 

 つまり、タスクを断捨離する。


 そうすると、勝手に自由な時間が増えていくのだ。



 オレも、このやりかたを実践し始めた。


 まず「書きたくないことは、いいかー」とあきらめた。

 自分がかけないジャンルに挑んでも、たいして面白くならなかったから。


 それより、貯まっている作品を、一つ一つ吟味していくことに注目した。


 特にオレは、「締切が遠いけれど書きたい作品」が山ほどあって、その執筆に追われている。

 結果、一作一作を吟味する時間を失い、薄い作品に仕上がってしまう。


 一番ダメだったのは、「一ヶ月でどれくらい書けたか」を意識しすぎた点だ。

 いい作品を作ることが大事なのに、スピードを優先してしまったのである。


 そのせいで「一作書くのに最低限必要な期間」にこだわりすぎて、「一作上がるまでに他の作品には手を付けない」とプレッシャーを与えてしまった。 

 たしかに、二作同時に完成させたことはある。

 しかし、「早く仕上げないと」と焦りすぎて、内容がしょぼくても出してしまう。


 完成主義の行き過ぎた形だ。


 完成してはまた次、完成してはまた別の、といろいろ手を付けていった。

 そっちの方が書きやすいから。


 これで、いくつもの「良作になったかも知れない作品」をダメにしていった。

 

 重要なのは「今の締切に間に合わせること」だ。


 締切が遠い案件は、ひとまず「今の重要なところが行き詰まったら、手を付ける」程度にトドメている。

 メモ程度にトドメている作品は多いが、それでも「次の弾がないよりマシ」と思えるようになった。

「いざというときに書けるぞ」という精神で挑んでいる。



 完成はたしかに大事だが、「どうせ書き直す」と心がけるのが大事だなと。


 

 一応、別作品を進行させておくのは、


・いざ執筆時に、進行度を忘れないようにするため。

・一番身近な締切が迫っている作品の進行度に、悩んでいる時間がもったいないため。

 

 これらを逆算して、重要な締切に適度な完成度で出せるなと思った。


「やりたくないことはやめる」

「やりたいけど重要じゃないのは後回し」


 で、「重要なことにだけシフトしていく」といい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る