主人公に「夢・目標」を持たせなくても済む方法がある!?

◆夢や目標は「本当に」必要か?


 最近SNSで、

「主人公には夢を持たせないとね」

 という話題になった。


 オレも同じ意見だし、実際に夢のない主人公を作ったら漫然とした話になった。



 だが、人が書いた児童文学のプロットを読ませてもらったとき、


「主人公が子どもの場合は、むしろ夢があると不自然なのでは?」

 

 と気づく。


(なお、その人のプロットについては書かない)


 ただでさえ、世間は

「夢とか目標を持とう! それがない人生は意味がない!」

 というワードが蔓延している。


 多くの人も、やりたいことを見つけるのにせわしない。

 ただ、自分探しに終わっている人が多いのも事実だ。


 特に、世間を知らない子どもなんてのは、顕著である。

 目標と言われても、ピンとこないのが普通なのでは?


 では、彼らを主人公にする方法はないのか?


 ある。


 それは

「夢を探させる話」

 にすればいい。


「やりたいことを見つけないと意味がない」

 という意見を逆手にとって、

「やりたいことが見つからない病」

 に苦しんでいる人物にすれば、すべてが解決する。



◆「やりたいことが見つからない病に苦しむ」主人公


 

 目的も何もない主人公が、夢に向かって頑張っている友人の姿を見て、

「あー、自分にも何かやりたいこと見つけられないかな」

 とか漠然と考える。

 でも、考えているだけだ。


 それが、ふとしたきっかけで「やりたいこと」が見つかっていく。


 スポ根モノなどは、こういった話が多いのでは。

 目的意識のない主人公が、スポーツに触れてのめり込んでいく感じの。


 でもいいし、自分探しそのものが目的でもいい。


 誰かパートナーがいて、その人が主人公を連れ出す。

 一緒に「やりたいこと」を探しに行く。


 主人公は何かに打ち込んでいる友だちに刺激される。


 でも、その友人は悩みを抱えている。

 主人公が、それを解決に導く。


 あるいは、夢に隠れた矛盾点を指摘して衝突、でもいい。

 動機が不純だとか、学校を辞めると言い出して「それはよくない」と言ってみたり。

 

 で、結果的に主人公のやりたいことが、


「人の手助けをすること」


 になっても構わないじゃん。


 エモくない?





 別の結論に達してもいい。


 スポ根みたいに打ち込めるモノを見つけてもいい。


「普通が一番だ」と割り切ってもいい。

『仮面ライダー 響鬼』

 の明日夢は、ヒーローになることを諦め、医者を目指している。


◆まとめ


「漫然と生きてきた人が、なんらかのきっかけでやりたいことが見つかる話」

 って言うのは、探せば結構出るはずだ。


 主人公に目標を立てられなくても、書き方はある。

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