次章 子供たち

僕たち

〈子供〉


二人の子供が遊んでいた。

僕たちは森の中で、探検をしている。

「こっち来きてよ。」

「まってよ。」

僕たちは仮面をつけている。

「そっちは行っちゃだめって父さんがいってたよ」

「大丈夫よ。」

僕たちは進む事が出来る。

「川に着いちゃった、これは進めるかなぁ…。どっちいく?」

「えぇー、うーん」

僕たちは障害にぶつかる。

「あっちは?」

「えぇー、でもここで曲がっちゃうと、戻るの大変だよ」

僕たちは戻れない。

「それもそうだね、よし、まっすぐ進もう。」

「うん、でもどうやっていく?」

僕たちには、いろんな進み方がある。

「そうだなぁ。川と木があるから、川の上を思いっきり飛んでみる、木の上を飛んでいく…。」

「父さんみたいだね。うぅーん、僕たちにできるかな。そこら辺で試してみようよ。」

僕たちは迷う。

「だいじょうぶ、やってみようよ。よし、跳んでみるわ。……せぇの!  きゃあ!」

「大丈夫?!まってて!」

僕たちは失敗する

「うりゃあ! この木につかまって!」

「…ありがとう。助かったわ。あなた凄い蹴りね」

僕たちは助け合える。

「そうだね…。やってみたら、意外と。でも次はちゃんと考えて、試してからやろうね。」

「あなたこそ父さん譲りね。…分かったわ。」

僕たちは考える事が出来る。

「あそこにいるのが今回のターゲットね」

「えぇ…、難しそうだよ」

「大丈夫、さっきもできたじゃない。」

「…そうだね。よし、何をしようか。」


僕たちは前に進める。


































「やった!うまくいったね!」

「だね!」

ガサガサ

背後の草むらで、音がした。

「だれ!?」

「こんな森の奥に…」


「わっ」

後ろから大声がした。

「「ひぃ!」」

振り向くと、ほほ笑みの仮面をつけた人が立っていた。

「なんだぁ父さんか」

「びっくりさせないでよね。」

僕たちは仮面を外した。

「いやお前たち、まだここに来ちゃいけないって言ってただろ。」

父も仮面を外した。

父の背後には、仮面の無い土人も立っている。

「あ、もしかして新しい仮面?」

「そうだよ。」

「いいなぁ、わたしも付けたい。」

土人はたくさんの仮面を、お手玉のように空中で回していた。そして回しながらいろんな仮面に付け替えて遊んでいる。

「おい、話をはぐらかすな」

「「ごめんなさぁい。」」

「でも」

父は言った。

「予想外だったな、こんなとこまで来れるなんて。お前たちすごいぞ。」

「へへ、ありがとう。」

「そうでしょう、わたしたちすごいでしょう。」




父はほほ笑んだ。

そして僕たちの頭を撫でてくれた。

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仮面と刀の暗殺者 雨野 じゃく @Haruto_Okuyama

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