秋風が揺らす傷んだ毛先

 髪の毛がめっちゃハゲ上がる夢を見てびっくりして起きましたなっちゃんですこんにちは。

 スマホで夢占いを調べたら、あんま良いことは書いてなかったので見なかったことにしました。

 疲れてんだな、うん。

 ……。

 現実じゃなくて良かったぁ……!!


 さて、ハゲのはなしはここまでにしまして、今日はちょっと創作談義。

 二人称のおはなしです。

 勝手に紹介しちゃうよ水ぎわさーん! 笑


 えーっと、最初から順番にいこう。

 わたし少し前に、『芝の水滴について』っていうのを書いたんです。『風味やわらか(恋愛掌編集)』のなかに突っ込んであります。

 皆さん読んでくださってありがとうございます。嬉しい!!

 そんでね、わたしのお友だちの水ぎわさんがね、これをお気に召してくださったみたいで、今コラボ短編を書いてくださってるんですよ。

 それがまた、面白いことやってんのよ!


『おれは“谷間の百合”である』 水ぎわさん

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054921720581


 これね、原案を書いて、そこからコメントで改善点を募って、それを元に書き直しを重ねて完成させようというドエム企画なんです。笑

 ドエムじゃなかったらこんなことできませんて。笑

 なかなか面白いので、もしよろしければ覗いてみてあげてくださいませ。

 本当にめっちゃがんばっておられるから!


 そんで、ここからが本題。

 こちらの企画、水ぎわさんの一人称の練習を兼ねているんですよ。

 あの人基本的に三人称で書くことが多いので、一人称が苦手なんだそう。

 ところがここで問題が発生したんです。

 実はわたしが書いた『芝の水滴について』は、二人称構文でつくったんですよね。

 おそらく水ぎわさんもこちらの雰囲気に寄せようとしてくださって、なんと庭に咲く百合の花からの視点で物語をつくってくださってるんです!

 こーれがまた、なかなか難しくってねぇ。笑

 わたしもやーきもーきしてきちゃいまして、自分用メモも兼ねて今日は二人称のおはなしです。

 今更なんじゃい知っとるわ、という方はスルーの方向で大丈夫でーす。笑


 まず一人称とはなんぞや。

 一人称ってのは、「ぼくが」「わたしが」「おれが」「あたしが」「それがしが」「わっちが」「この世界征服を成し遂げたミスタートランプさまが」、自分の目線で見聞きし、経験し、感じたこと思ったことをそのまんま書いていくのが基本的な一人称ですよね。

 読者は「ぼくが」「わたしが」の目線に立って物語を進めていきます。

 はなしの最初から最後まで一貫してひとりの目線から見えてる、分かってるものだけを書いていく。これが一人称一元視点です。

 はなしの最中に、たとえば章わけごとに、「ぼくが」と「わたしが」が代わっていく、これは一人称多元視点になります。


 次に三人称とはなんぞや。

 三人称とは、はなしを進めている人がいて、メインで動いている主役がいて、それを見聞きしている読者がいる。

 三人いるから三人称です。

 はなしを進めている人が、メインで動いている主役をずっと追いかけ続けるのが三人称一元視点。

 はなしを進めている人が、メインで動いている主役の他にも、あの人のこともこの人のことも見ている、これが三人称多元視点。

 この三人称多元視点が、いわゆる神の視点ってやつですね。

 読者が混乱しやすくなるので初心者にはあまりオススメできないやーつ。


 では、二人称とはなんぞや。

 二人称とはその名の通り、youとmeしか存在しないやつです。

 話し手と、聞き手、それしかいない。

 それが二人称。

 話し手が聞き手にはなして聞かせる内容は、彼らと同じ空間には存在しません。

 フィルター一枚向こう側の世界。

 話し手がめくったページの中。

 繋がらない空間のあちら側。

 そこにしかないんです。

 読者が混乱どころか、書いてる本人が混乱するやつ。

 それが二人称。笑

 だから難しい。

 わたしが書いちゃった『芝の水滴について』は、話し手のすぐ隣に聞き手(読者)がいて、聞き手(読者)の目から見えているものを話し手がはなしている。そんな構造にしています。

 最後の最後になって名前を出すことで、

「ああ、自分はエドワースだったのか」

と思ってもらえるようにしてあります。

 そこで初めて、つまりは最終的に、あちらとこちらの世界が繋がる。そういう仕組みにしてるんです。

 我ながらどうしてあんなもんが書けたのか疑問です。笑

 集中してたんでしょうね。

 でもやっぱり掌編でいっぱいいっぱいだったので、あんなもんで中編とか長編なんぞ書けるかい、出来んできーん! という気持ちでいっぱいですよ。笑


 とまぁ、ここまでまとめたところで、んもうこないだからあの水ぎわさんの努力が気になって気になって、自分の書きかけがさっぱり進みません。笑

 読みかけもいっぱい抱えてしまってます。

 ちまちま読み続けますよ〜!

 そんで嬉しいことに、その水ぎわさんの作品をこれまたオマージュされてる方なんかもいらして、嬉しいなあ〜、嬉しいなあ〜!! でいっぱいなんです、今。

 なんか原作者になった気分。笑

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る