虹色の光彩パズル(あはーん!)
とうとうこのエッセイにもまたレイティングをつける日がきたかー。
想像以上に早かったなあ。笑
今回下品です!
伏せ字なんて一切しちゃあおりません!
苦手なかたは本当に本当に、お気をつけくださいませ〜!
(※ごめんなさい、レイティングつけるのうっかり忘れてた上に、なおかつ大したアレでもないので、そのままレイティングつけずにおりますー。あ、でも間違いなく一部下品です。)
姫野カオルコさんの『ツ、イ、ラ、ク』という本を読みました。
こちら、いつも仲良くさせていただいてるこころさんがオススメしておられて、これまた仲良くさせていただいてる水ぎわさんも太鼓判を押しておられたので、昨日昼から深夜まで、およそ12時間かけて通読しました!
長かった!
でも面白かったんですよ〜!
なので今日は読書感想文です。
えーっと、全体的な感想を一言にすると、
「若いって! スバラシイ!」
です。
舞台の中心は田舎のとある学年の、義務教育時代。
性における成長過程を描いています。
読み始めて、最初わたしは、「なんじゃこりゃ」と思いました。
読みにくい。
なんかこう、文章が、ぶちっ、ぶちっ、と千切れてるような文体だったのです。
内容自体は面白い。
最初からすごく面白い。
ただ読みにくい。
それはなんでかっていうと、文章を細かく細かく切り刻んで、あまりに淡々としたような構図にしているのと、視点がくるくる変わって、とどのつまりどれが主人公なのかが分からなかったからです。
でもしばらく読み進めて分かりました。
これ、特定の誰かが主人公なのではなくて、その学年にいる人たち全体を持ってしてはなしを展開しているからだったんです。
それを理解してから読むと、とてもすとんと入り込むことができるようになりました。
なにが面白いって、出てくる子出てくる子みんな個性豊かで、それでいて自分のそばにもこんなのがみんないたような気がするんですよ。
あと、ちょいっちょい作者本人が出てくる。
正直、編集、よくこれ許可したなと思うんですけど、でもその理由もちゃんと分かります。
だって面白い。
小説なんてエンタメ商品なんですから、面白ければそれでいいんですよね。
だって酷いんですよ!
男の子がコンドームをつけることについて、兄から聞いたことをそのまま自慢げに友人たちに話すんですけど、そこで明らかに作者自身が出てきて彼を擁護するんです。
仕舞いには「コンドームもできないペニスは発泡スチロール以下の屑(原文ママ)」とか、「避妊もできない男のチンポなど腐った胡瓜だ。(原文ママ)」とか、もうボロクソ。笑
これ、前後を読んでもらえれば明白なんですけど、明らかに作中の人物の誰かじゃなくて、作者本人が出てきて盛り上がっちゃってる。
でもいいんです、面白かったから。
あとは、あまりお顔の可愛くない女の子に対しておよそ4ページもかけて「いかに痛々しいか」を説明した挙げ句、最後のほうで「神がかりに自己肯定するブスほど怖ろしいものはない。(原文ママ)」とバッサリ言い切ってしまった。
これを痛快だと思わせてくれるのは、紛れもなく作者の腕だと思うのです。
全体としてすごくユーモアたっぷりで、茶目っ気があって、あ〜、この頃って確かにこんなだったわ、と思わせてくれる。
さて、主要人物のひとり、真ん中らへんに置かれた子が隼子(じゅんこ)ちゃんなんですけど、避けては通れない彼女のおはなしね。
端的に言うと、性への興味にあまりにまっすぐで、彼氏がいるにも関わらず、中学生で若い国語教師とひたすら致してしまうのです。
ひたすら。
ほんとにひたすら。
ずーっと。
殴り合ったり、髪の毛勝手に切っちゃったりしながら。
14歳と、23歳。
若いね、そりゃ致し方ないわ。
そう思えるのは、わたしがこの本のターゲット層だからです。
若い子には確かに、このはなしの真に面白い部分は理解できないかもしれないわ。
このはなしの、渦中の年代にはきっと理解できない。
でもわたしには分かる。大人になっちゃったから。
後々になって彼らがその関係性に苦悩するところが、わたしにはたまりませんでした。
最後だと言って彼女と別れてひとり、車の中で泣いている男性教師の姿が、わたしは特に好きでした。
若い頃特有のしんどさ。
あんなのわたしにはもうないなあ〜。笑
最後の最後まですっかり面白かったです。
個人的に一番ツボだったのは、妙齢のおっとりした美術の先生です。
この人については、今から読まれるだろう方々のために、一切触れずにおきますね。
あの人はやべぇよ。
とてもとても面白かったです。
ちょっと長いので、わたしみたいに一気読みする人はそういないかもしれないですけど、読みだしたら止まらないねこれ。
章タイトルのつけかたも面白かった。
こころさん、紹介してくださってありがとうございました〜♡
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