第5話 君...職業聞いても良いかな?
みんなが固まる事30秒程
「....は!?いやいや、ナナシ君、嘘はダメだよ。どんなに君が強いとしても、流石にブラックドラゴンは倒せないんだよ。」
「でも倒したんですよ?証拠見ますか?」
そう言って僕は、さっき急いでアイテムボックスに仕舞った、ブラックドラゴンの解体された死体の中から顔の部分を、出してみせた。
「「............えぇぇぇぇぇぇぇ!!!???」」
「うわっ!?どうしたんですか?急に大きい声出して。」
みんなして黙りこくっていたと思ったら、急に大きな声を出して体をわななかせ始めたので、少し恐怖を覚えるナナシであった。少女に限ってはドラゴンな頭が怖いのか、少し泣きそうになってしまっている。
「こっ、この、頭はどこで手に入れたんだい?」
凄く挙動不審になり、さっきまであった貴族っぽさも薄れてしまっている。そんなに取り乱すほど、ブラックドラゴンは強い訳ではないのに。
「?さっきそこの森の中で突っ込んできたんで、倒しましたよ?」
「....君の種族と年齢と職業を聞いてもいいかな?」
職業は結構種類が多いとしても、勇者ぐらいしかこの少年が、ブラックドラゴンに勝てる可能性がないし、種族は隠す必要もないし、年齢に至っては見たまんまだから隠しようがない。
なのに馬車から降りた男が、こんな事を聞いてきたのは、ブラックドラゴンを倒せる齢10歳程の少年がいることが信じられないことに加え、勇者の紋様が出ている様子もないので、まったくこの少年のことが読めていないだけである。
(何でそんなことを聞いてくるんだ?もしかして僕を油断させて倒すつもりなのかなぁ....でも悪感情は感じないし...言っちゃっても良いよね?)
「もし嫌だったら良いんだけどできるなら教えてもらいたいんだが...」
「あっ、全然大丈夫ですよ。えーっと、職業は武術士で、種族は人間で、年齢は10歳ですね。」
少し納得がいかないような顔をされた。何故だ。
「嘘はついてないんだよね?」
「こんなことで嘘はつきませんよ。」
「なるほど...ごめんね。こんなことを急に聞いてしまって。」
偉そうな大人の人に頭を下げられると緊張してしまうのは誰しも同じはずだ。
「うぇあ!?全然謝ることではないですよ!」
っていうか、そろそろ辛くなってきたから街に向かいたいんだけど...
「まぁ、話はこれくらいにしてそろそろ街に向かった方がいいかもしれないね。....ところで君に頼みたいことがあるんだが..聞いてくれるかな?」
「街までの護衛とかですか?」
大方、山賊に襲われて護衛が減った貴族ってのは、護衛を途中で契約するんだよな。
「そうなんだ。山賊たちのせいで護衛が減ってしまってね、このままでは道中で魔物が出てくると困ってしまうんだがダメだろうか?もちろん報酬も払うし、街で命を助けてくれたお礼もしたいからね。ダメかな?」
こちらとしてもありがたい申し出なので引き受けない手はない。
街が見えてきた。
街の周りは高さは20メートル程もある頑丈そうな石積みの城壁に守られており、魔力が覆っている所を見ると、耐久性としては全く申し分ない防御力を誇るのではないだろうか。そして街の入り口だと思われる所には、数十人の人が通過許可を取るための、検査を受けているのが見える。
まぁ本気で殴ったら1発で城壁を吹っ飛ばして入れそうではあるが...
街に向かう道中では、魔物や山賊に襲われることもなく、話をしながら向かっていた。
そういえば、馬車に乗っていたのはやはり、貴族だったのだが、話を聞いて分かったのが、この国でも有名な公爵家の人間だったようで、話を聞いたときはびっくりして変な声が出てしまった。
そして何故かは分からないが、公爵令嬢である女の子聞いた話だと『シャルロット』が、俺に興味津々で、公爵の話を遮ってまで喋りかけてくるものだから、公爵もやれやれと言った雰囲気を醸し出しつつ、嬉しさを顔に滲ませていた。
ーーーーーーーーあとがきーーーーーーーーーーー
誠に申し訳ございませんでしたm(._.)m
リアルで色々ありまして執筆に手をつける余裕がありませんでした...(本当です)
これからはしっかり投稿日時を守っていけるよう頑張りますのでどうかよろしくお願いします。
・・・お知らせ・・・
次回からは街に行きます!
ダンジョンのある街です!
何が起きるのか楽しみにしていてください!
転生するたび裏切られるので一匹狼極めます @96nekokun
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