婿取物語
環境変化②
他所の家からオスをもらう日、事前に準備が必要そうなので書き出してみた。
・オスメスの見分け方
・運搬の仕方
・すくうためのおたま
などなど
メスとオスの違いが目視で確認できますようにと祈りながら調べた。
他の魚の体位までは分からないが、メダカはメスの下半身(どっから下半身だよ)というか
寄り添って泳ぐ形になる穏やかなもの。(動画確認まだ生は見てない)
そのためか、臀鰭が体に対して大きい(平行四辺形)のがオス。尾鰭に向かって二等辺三角形みたいに細くなっていくのがメスです。
追加
・捕獲したメダカを横から確認するための冷茶碗
実は、生き残ったメスのメダカには、蓮の家に住む以外に選択肢があった。
火鉢のメダカたちが全滅した時期は、産卵が活発になって来ていたため、メダカの半数近くを私の姉妹の家にちょうど分けたところだった。
そちらの一団は元気で、一緒に育ててもらうという手もあった。
悩んだ末に、蓮と一緒に育ててみることにし、オスのメダカを姉妹の家からもらうことにした。
甥っ子たちの協力で(蚊取り線香焚いてくれたり、エサをやってお引き寄せてくれたりな)オスを捕獲し、夜店の要領で水と空気を入れたビニール袋に入れ持って帰って来た。
相性があるから、ダメだったら離婚ねー、と帰り際に告げておいた。
「リコンてなに!?」
無邪気に聞いてくる子供たちに、「出戻り」と姉妹が答えた。
チェンジだ、チェンジ。(いろんな表現があるもんだ)
どういうタイプのメダカが合うだろうか、メスの性格を鑑みるに、マイペースさ、わりと気にしないし、焦ってもわりと図太い。あとのんびりしてる。
どういうカップリングがいいのか想像したけど、とにかくヘタレよりはイイ男、イケメンなら大体のおなごは文句ないだろ、と考えた。
のんびり屋にはわかりやすいインパクトが必要だ。でなくば、男など素通りされてしまうぞ。
水槽を泳ぐ臀鰭の大きさから、オスを特定することはできたが、どれがイケメンかさっっっっぱりわからない。性格もつかめない。そもそもオス同士の見分けがつかない…。イメトレが泡と消え、体が大きくて強そうなのを選ぶことにした。(チョイスが原始脳)
水草がジャングルになっていて、持ってきたおたまが届かない。大きいオスたちは水底を漁っていて、深いほど水の抵抗が大きく動きではメダカが勝る。
連続して上の方にいるメスが捕まるばかり。
エサを撒いた時、真っ先に浮上して来たメスの中に、小ぶりなオスが一匹いた。
察知が早いところは活発な印象だし、大きいオスもいいが小さければメスを圧倒しないで済むかもしれない。
評価とは妥協のなかに良い所を再発見することなのか。
すくってガラスの器に入れる。小さめだが確かにオスの証である大きなヒレで、間違いないことを確認した。
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