第1話
その男、若宮武流は、宝器をじっと見つめていた。
「僕も、あの世界へ旅立てる!!」
そう、宝器とはゲーム機なのである。いま全国で、いや世界に大激震を走らせている、宝器とは「アヴァロンズ・ガーデン」という、ゲームを遊ぶための道具なのだ。従来のように、機器とカセットのように、二つのものを買う必要もない。その、一本でゲームが遊べてしまう。
武流は、やっと眺めるのをやめて、取扱説明書を読み始めた。
しかし、取扱説明書には、部品の名前と年齢対象ざっくりとしたこと以外書かれていなかった。この一文を除いては。。。
「この宝器にまたがれ」
武流の、思い描いていたような仕様ではなかった。それは、このゲームの情報の少なさによるものだった。そもそもこのゲームの製作会社エデンはこのゲームの情報を、魔法による新時代オンラインRPGとしか書いていなかったのだ。なぜ、そんなものを買おうと思ったかって?.......
そんなものは、ゲーマーの感だ。根拠などない。まぁ、エデンの製作者の中に好きなクリエイターがいたくらいか...........
「さて、どうしよう......」
さしもの武流も緊張していた。宝器にまたがったからと言って何かが起こるとも考えられないが、やはり何が起こるのかわからないのは緊張する。
最後の最後で........なんて落ちはダンジョン系ゲームのテンプレだ。
10分ほど考えて、武流は決めた。
「よし、行こう」
武流は、宝器にまたがった。
その瞬間、世界は色を失った
魔法使いになりたかったけど、MPが0なんだが @kettsu
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