「センパイあざっす! 神様っす!」

 姫と内田は風呂に入り。俺と大野は花火の後処理をしたあとにビールと枝豆とか柿の種を開けながら一息ついていた。

 ……静かだと風呂方で姫達の声が聞こえてしまい。少しだけテレビの音量を大きくする。

「流星群綺麗だったな……」

「あぁ……。あんなにも綺麗なんだな流星って……」

 そのまま気持ちに浸りながら飲んでいた。

「……もう空っになった」

 ビールがあっという間に空になってしまった。

「俺が取りに行ってくるよ。ビールで良いか?」

「頼む。ありがとうな」

 大野は席から立ち上がって冷蔵庫の方へと向かって缶を取ってこっちに来た。

「……よいしょ。ほいよ」

 ソファーによりかかりビールを渡してきた。

「サンキュー」

 俺はフルタブを開け。二缶目のビールを思いっきり喉の方に流し込んだ。

「あぁぁ……」

 もう酔っているのはわかるけど。この喉にガツンとくる感覚たまらない……。

 大野も飲み物を飲んでいて、よく見てみるとビールではなくオレンジジュースを飲んでいた。

「あれオレンジにしたのか?」

「あぁ、明日も車の運転するから今日のところはビールは一缶だけにしておくよ」

「そっか……悪いな」

「平気だよ。さっきもやったけど、お疲れ吉田」

「お疲れ、大野」

 大野が缶をこっちの方に向けて俺も大野の缶に当て、乾杯をした。

 乾杯をして柿ピーをボリボリと食べながらビールを流し込む。

「……あぁ」

 ピリッとする柿の種にビールの麦の味が合いピーナッツとぽりぽりと食べながらビールを飲み塩分が効いた枝豆でぽりぽりと食う……。そして一気にビールで飲み喉に潤いを与える……。


「「かあぁぁぁっ‼」」

 

 体が刺激的なのを求めていたから染みる……。それと自然の中に飲むのもいいものだな。

「柿の種美味いな……やっぱ」

「なぁ、めちゃくちゃ美味い」

 大野もぽりぽりと柿の種を口の中に頬張って食べていた。


「ふぅ……いい湯だった」

 テレビをずっと眺めていると風呂場から内田と姫が出てきた。

「……じゃあアイスでも出すか」

「ついにか」

 俺は席から立ち上がりそのまま冷蔵庫の方へと歩いて行く。

「これと……。これと……」

 冷凍庫からキンキンに冷えたアイスを持ってきて姫のところに向かった。

「はい。アイスだぞ」

「えっアイス!?」

 真っ先に姫が食いついてきた。

「マジすかセンパイ! ……それってちょっとリッチなアイスじゃないですか」

 普通のより高いアイスだ。買い物の時にアイスも買って花火の後に渡そうと思ったのだが流星群の感動があってアイスをいつ出そうが迷っていて、花火の片付けの時に風呂上がりが喜ぶって言ってたから今、取り出した。

「そうだな。内田も仕事で頑張っているわけだし。姫も勉強とかで頑張っているから良いかなって」

「大輔……」

「センパイあざっす! 神様っす!」

 姫がこっちをみてキラキラと輝かせていて内田が頭を下げていた。

「じゃあ好きなの選んでな」

 ストロベリーとチョコとバニラ2つほど用意した。

 最初に取ったのは姫だった。

「それじゃあ私はバニラで……」

「私はストロベリー!」

「俺はチョコかな」

 内田がストロベリーを取り大野がチョコを取って最後に残ったのはバニラだった。

 バニラアイスを取りカップを開け、スプーンでアイスをさすとゆっくりと沈んでいき。すくい上げると月のクレーターみたいになっていた。

 そしてそのまま口の方へと運んでいく。

「……んっ!」

 牛乳の濃くアイスの甘さがヒンヤリとして舌の上でゆっくりと溶けていく……。

 やっぱり夏だなと思わせてくれる味だ。

 みんなの方も見ると絶賛していた。

「流石チョコアイス」

「んまいっ」

 姫の方を見ると物凄い顔でうっとりとしていた。

「美味しい……大輔ありがとう」

「良かった。喜んでくれて」

 アイスを食べ終えて。風呂にゆっくり浸かったあと大富豪とかUNOとかやっていて内田が持ってきたオセロなどで遊びに遊びまくり歯を磨いて寝る準備をした。

「寝るか……」

「そうだな」

「……」

 虫の鳴き声で眠れない。

「……んっ」


 ガタッ。


「……んっ?」

 ドアの音で目が覚めてしまった。

 多分、姫とか内田がトイレに行ったんだろうな。

 ふと体を起こしリビングの方に向かった。

 少しでも水を飲んだら眠れるかもしれない……。

 コップに水を注いで飲むと人影らしき姿があった。

「……姫?」

 今まさに玄関から出ようとする姫がいてそのまま玄関を出て行った。

「……なんで外に?」

 夜中に外に出るのは流石に心配だ……。

 俺も姫の後を追い外を出た。

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